表現・言論規制を許さない 改憲と共謀罪を撃つ9・21集会へ
表現・言論規制を許さない
改憲と共謀罪を撃つ9・21集会へ
日帝・安倍政権は昨年、改憲・戦争阻止の闘いを弾圧するために共謀罪法案を強行採決した。全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武建一執行委員長らへの恐喝未遂容疑でっち上げは、共謀罪攻撃そのものだ。断じて許すことはできない。共謀罪攻撃をぶっ飛ばして、改憲阻止・日帝打倒へ立ち上がろう。9月21日に東京の弁護士会館で開催される「改憲と共謀罪を撃つ!9・21集会」(主催/現代の治安維持法と闘う会)に結集しよう!
労働運動を対象に
共謀罪は、組対法(組織的犯罪処罰法)の第6条の後ろに、第6条の2として追加されたものである。対象犯罪は、法定刑が4年を超える277罪である。組対法は第3条で、15個の罪について「団体の活動として組織的に実行された」ときは刑を重くしている。
法定刑が3年以下の懲役である「強要」や「信用毀損(きそん)・業務妨害」などが組織的に行われたとされれば、「組織的強要」「組織的信用毀損・業務妨害」として5年以下の懲役と重くし、「4年を超える」法定刑となって共謀罪の対象犯罪に加えられている。労働運動が弾圧の対象とされている。
現行刑法は犯罪実行後の処罰を原則としている。ところが、なんら実行行為が行われていない段階での意思の合致自体を処罰の対象にするという共謀罪は、頭の中で考えたことを把握することが必要だから、日常的な監視活動・情報収集が前提とされる。
また、共謀罪の濫用(らんよう)を防ぐと称して、「準備行為」を構成要件としたとしている。しかし、銀行のATMから預金を引き出すなどの日常活動を、「準備行為」であるとでっち上げることも可能である。結局のところ、これも公安的な情報収集活動が前提とされるのだから、なんの縛りにもならない。戦前の特高警察の復活であり、改憲攻撃そのものだ。
盗聴法、司法取引
共謀罪の新設と一体で、いくつかの関連法が改悪、あるいは新設された。
一つは、一昨年に成立した盗聴法の改悪である。警察が合法的に盗聴できる対象犯罪は、それまでは銃器犯罪、集団密航などの4類型に限定されていたが、殺人罪、傷害・傷害致死、現住建造物等放火、逮捕・監禁、詐欺・恐喝、窃盗などの一般犯罪にまで拡大された。
また、従来は警察官が通信会社に出向いた上で、立会人が必要だった。それが、通信会社から警察に一括でデータ送信できるようにし、立会人も必要なくなる。この改悪盗聴法は来年6月施行予定とされている。盗聴法の無制限の拡大である。
また、日本の刑事訴訟法には明文化されていなかった司法取引についても一昨年に法が成立し、今年6月に施行された。
諸外国の司法取引は、自分の犯罪を認める代わりに刑を軽減するものだ。しかし、日本のそれは、仲間を売り渡す見返りに刑を軽くするという制度だ。まさに団結破壊だ。警察のでっち上げ弾圧にさお差す許し難いものである。対象は経済犯であるとされているが、文書偽造、詐欺・恐喝、爆発物取締罰則、犯人蔵匿などの、革命党や労働運動に適用されてきたものも含まれている。
さらに、司法取引と一緒に成立した刑事免責制度も看過することはできない。
法廷に証人として出廷した場合、証人自身が刑事責任に問われる恐れがある場合は、証言を拒否する権利が保障されている。ところが、検察官が証言を強制したい場合、検察官の請求によって、裁判所が証人の証言を証人の刑事事件で不利益に使わないことを宣言することによって証言拒否の理由を取り除き、証言を強制できるのである。しかも、司法取引とは違って対象犯罪の限定はない。
団結で弾圧粉砕を
共謀罪は労働者階級の団結破壊が目的である。完全黙秘・非転向の闘いは、団結を守る闘いそのものだ。不当弾圧に怒りを燃やし、完全黙秘・非転向の闘いと大衆的反撃で闘えば、どんな弾圧も粉砕できる。
9月21日の集会では、「横浜事件と共謀罪」と題して森川文人弁護士が、「現下の治安弾圧情勢について」と題して西村正治弁護士が報告する。戦前の治安維持法の実態と現下の治安弾圧情勢について武装し、改憲阻止・日帝打倒へ突き進もう。
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改憲と共謀罪を撃つ!2
表現・言論規制を許さない9・21集会
9月21日(金)午後6時30分開場
東京・弁護士会館10階(1006A・B室/会場費500円)
○横浜事件と共謀罪―「目的遂行罪」の連鎖
森川文人弁護士
○現下の治安弾圧情勢について―公安の弾圧と情報収集/公園等の使用妨害/「反社会的勢力」排除とレッドパージ
西村正治弁護士
主催 現代の治安維持法と闘う会