原発の新増設を阻もう 中電が島根3号機の審査申請
週刊『前進』04頁(2969号03面03)(2018/09/03)
原発の新増設を阻もう
中電が島根3号機の審査申請
8月10日、中国電力は島根原発3号機(松江市)の稼働に必要な新規制基準適合性審査を、原子力規制委員会に申請した。同機は、福島第一原発と同じ改良型沸騰水型の大型炉で、2011年3・11前にすでに本体がほぼ「完成」状態のまま止まっていた。この審査を早急に進めて3・11後初の新規稼働原発とすることがもくろまれている。さらに原発の新増設への道を開こうとするものだ。絶対に許してはならない!
島根原発は全国で唯一県庁所在地にあり、1号機は廃炉作業中で、2号機は再稼働に向けて審査中。30㌔圏内には松江市をはじめ、島根県出雲市、雲南市、安来市、鳥取県米子市、境港市が含まれており、46万人が住んでいる。3・11の時に福島第一原発の30㌔圏内には14万人が住んでいたが、その3倍以上だ。
島根県は、原発事故を想定した「広域避難計画」を発表しているが、その内容は県内4市の住民39万6千人の安全が確保されるような望みなどまったくない絶望的な代物だ。
松江市の松浦正敬市長や島根県の溝口善兵衛知事は早々と、「規制委員会が専門的見地から審査して、安全性を確かめてほしい」と容認姿勢をあらわにしてきた。安倍政権も「原発の安全性については規制委の専門的な判断に委ねる」などと説明してきた。
だが、当の規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は、「新規制基準への合致は100%の安全とかリスクゼロを保証するものではない」とうそぶいている(1月、衆院予算委)。審査して合格しても、原発の安全など保証できるわけがないというのだ。
住民の生命と生活を踏みにじり、3号機の新規稼働が推し進められようとしている。また全国で原発再稼働が次々と進められようとしている。
改憲と戦争、原発推進と核武装の道を進む日本帝国主義・安倍政権を打倒しよう。「被曝労働拒否」を貫き、東海第二原発再稼働阻止へ向けて闘う動労水戸と連帯し、すべての原発を廃炉に追い込もう。