豊洲移転 直ちに中止を 築地仲卸ら農水省などに申し入れ

週刊『前進』02頁(2968号02面03)(2018/08/30)


豊洲移転 直ちに中止を
 築地仲卸ら農水省などに申し入れ


 「築地を活かし豊洲を止める会」が8月22日、農林水産省、国土交通省、都庁に対して「豊洲移転を中止せよ」という申し入れを行った。豊洲建築物の耐震偽装・建築基準法令違反問題での訴訟の原告団が先頭に立った。
 東京都による豊洲市場の認可申請を審査中の農水省では、食料産業局卸売市場室長と1時間半にわたり面談を行った(写真)。仲卸の仲間が耐震強度不足、土壌汚染、カビの多発、床がフォークリフトの荷重に耐えられない問題、質問状に応えない都の姿勢などを暴露し、「認可すべきではない」と迫った。
 室長は「提訴は知らなかった」としながらも、「構造計算は審査の対象外」「法令違反が確定していない中、見込みで判断はできない」と答弁した。仲卸の訴えを真剣に受け止めることなく、形式的な官僚答弁に終始し、農水省の重大な責任をごまかすことなど許されない。追及の中で室長は「建築で違反があれば審査対象になる」と認めざるを得なかった。また、豊洲開場後の毎年150億円もの赤字について「市場関係者の負担か都民の税金で補うしかない」と言明した。仲卸の仲間は使用料の大幅な値上げや「市場の民営化」の問題にも言及し、市場移転に怒りを表明した。
 国交省は、担当の指導課の係長が事前に面談を快諾していた。だが、「申し入れを受け取るのも面談もダメだと上司にきつく言われた」というとんでもない連絡をしてきた。国交省は建築基準法令違反に関する当該官庁であり、申し入れ拒否など許されない。
 都庁では、申入書は受け取るものの中央卸売市場事業部の入り口の立ち話のみで、受け答えは一切しないという対応に怒りが爆発した。都庁の労働者は小池ではなく住民の側に立ち、自治体労働者としての誇りにかけて共に立ち上がろう。
 9月21日午前11時から東京地裁で行われる第1回口頭弁論に結集しよう。あらゆる手段で豊洲移転・築地解体を止めよう。

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