自治労大会に向け訴える 改憲、解雇・団結破壊と闘い、 会計年度職員攻撃粉砕しよう
週刊『前進』04頁(2965号02面03)(2018/08/20)
自治労大会に向け訴える
改憲、解雇・団結破壊と闘い、
会計年度職員攻撃粉砕しよう
8月12日、安倍首相は秋の臨時国会に自民党改憲案を提出すると表明し、改憲発議阻止の闘いは決戦に突入した。23〜24日、岐阜で開催される自治労(組合員80万人)大会、26〜28日、大阪での自治労連(同15万人)大会が一大焦点となった。今こそ改憲・戦争絶対阻止の決戦方針を打ち立てよう。全国で攻防が始まった改憲と一体の解雇・団結破壊の会計年度任用職員攻撃粉砕へ総力で闘おう。
毎年解雇し「評価」で服従迫る大攻撃
改悪地方公務員法・地方自治法を振りかざした2020年4月からの会計年度職員制度導入は、安倍の改憲と一体の団結破壊・公務員労組破壊だ。65万人を超える臨時・非常勤職員の大半を新設の会計年度職員に変えて、「会計年度」=1年ごとに解雇し、雇用更新のたびに1カ月の試用期間と評価制度で屈従を迫る。それは安倍「働き方改革」の最先端であり、正規職の一掃、総非正規職化に行き着く大攻撃である。自治労本部は大会第2号議案で「非正規労働者の処遇改善」をうたい、「会計年度任用職員制度の確立」を掲げた。しかし「会計年度」ごとに解雇され、これまでかちとってきた労働条件も団結も破壊されて「毎年、振り出しに戻る」「更新は最大4回まで」の制度への転換が、どうして「処遇改善」だというのか。
安倍政権による民営化と公務員への13年全国一斉7・8%賃下げ攻撃、17年4月施行の改悪地公法による正規職の免職も賃下げも可能とする評価制度の徹底とともに、会計年度職員制度が全公務員の分断と雇用・賃金破壊の攻撃であることは明らかである。都労連は「非常勤職員の削減や雇い止めの多発の危惧」を表明している。
これまで多くの自治体で粘り強い闘いが繰り広げられ、非正規職の雇用継続や手当・一時金の支給をかちとってきた。今や業務の大半を臨時・非常勤、外郭団体・委託企業の非正規職が担う中で、労働者の団結と誇りにかけて解雇を許さず非正規職撤廃を求める声があふれている。この時、自治労本部のように、安倍の手先となって労働者を売り渡すことは労働組合としての死だ。団結を固めて改憲・戦争に反対し、会計年度職員制度導入阻止・評価制度粉砕、非正規職撤廃へ闘うことが労働組合の再生と組織拡大の道である。
公務員労組解体は改憲・戦争に直結
安倍政権はなぜ9条改憲と労組破壊を狙うのか。世界史が「戦争か革命か」の時代に入ったからだ。米トランプが戦争放火者となって、中国、日本、欧州、ロシアなどとの市場・資源・勢力圏をめぐる戦争が現実のものとなろうとしている。韓国や米・欧の労働者を先頭に、ゼネストが火を噴いている。安倍政権は「戦争のできる国」への転換と核武装衝動を募らせている。それゆえの改憲への絶望的突進なのだ。
日教組の「教え子を再び戦場に送るな」、自治体労働者の「二度と赤紙(召集令状)は配らない」は戦争絶対反対、戦争協力拒否の強固な意思の表明である。この労働組合的団結を壊さない限り戦争はできない。
改憲のための労組破壊を最大の目的に強行された1987年国鉄分割・民営化に対し、動労千葉は2波のストに立った。自治労を中心とする1047名解雇撤回の百万人闘争陣形が改憲を阻んできた。改憲国民投票法はこの公務員労組などの反対運動の禁圧を狙う。今こそ改憲発議阻止で自治体労組が立つ時だ。