8・11沖縄県民大会 「安保粉砕・辺野古阻止」訴え 7万人が安倍に怒り
8・11沖縄県民大会
「安保粉砕・辺野古阻止」訴え
7万人が安倍に怒り
8月11日に、「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める8・11県民大会」が那覇市の奥武山陸上競技場で開かれた。参加者数は、台風14号が接近している最中にもかかわらず、主催者側が当初予定していた「3万人」をはるかに超え、大会が始まる頃には一時「6万人」と発表された。ところが、大会中も引きも切らず人々が押し寄せたため「7万人」と訂正された。会場は労働者、市民、農民、学生らで立錐(りっすい)の余地なく埋め尽くされ、入りきれない人たちは会場の外で聴き入った。
大会は、3日前に翁長雄志・沖縄県知事が死去し「追悼集会」の様相を呈する面もあったが、参加者の怒りはそれをはるかに超えていた。安倍政権の今月17日からの辺野古への本格的な土砂投入攻撃を前に、「われわれは絶対にあきらめない」「闘いはこれからだ」と発言者の多くが力を込めて訴えた。
大会決議は最後に「沖縄県民の命と暮らし、沖縄の地方自治と日本の民主主義と平和を守るためこの不条理に対し全力で抗(あらが)い続ける」とうたった。嵐をついて7万人の労働者人民が結集したことに怒りの大きさが示された。また大会の最後に「辺野古新基地NO!」「県民はあきらめない!」と書かれたメッセージボードを参加者全体が一斉に掲げ、闘いの強い意志を示した。
政府はこの7万人の怒りに恐れをなし、17日の土砂投入を延期へ追い込まれた。
われわれは、大会が始まる午前11時の2時間前から陣取り、「安保粉砕・辺野古阻止を」の大見出しを掲げた『前進』2962号と福島診療所建設委員会の『サンライズ』を、大会参加者に配布した。
次から次へと押し寄せてくる参加者に、手を休めるひまもない。参加者自ら手を差し出して受け取る。また、いったん受け取ってさらに戻ってきて「もう1部ください」「3部ください」という人も出てくる。こちらの「辺野古阻止へ、がんばりましょう」「安倍を倒そう」の声に、「がんばろう」「絶対に阻止しよう」「安倍は許さん」と多くの労働者、市民が応えてくれるなど。安倍への怒りは圧倒的に高まっている。
準備した『前進』5千部と『サンライズ』2千部は、大会開始の30分前にはすべてなくなった。
沖縄は今、完全に新たな決戦段階に入っている。辺野古新基地建設をめぐって政府が本格的に土砂投入を始めようとしていることに対して県は「(前知事の出した)埋め立て許可の撤回」を表明した。さらに11月に予定されていた県知事選挙が翁長知事の死去で9月末に繰り上がった。決戦情勢はいっそう煮詰まってきている。
今回の県民大会は新たな闘いの始まりとなった。『前進』の「労働組合が先頭に立ち、沖縄全島ゼネストへ!」こそが唯一の勝利の道であることがいよいよ鮮明になってきている。「改憲・戦争阻止!大行進」を組織し、秋の決戦にうって出よう!
(沖縄 山城信康)