核戦争阻止へ国際連帯の旗高く 8・5―6広島 海外からの発言
核戦争阻止へ国際連帯の旗高く
8・5―6広島 海外からの発言
被爆73周年8・5―6ヒロシマ闘争は、韓国、米国、中東など海外からの仲間が多数参加し、核戦争を阻む国際連帯を発展させた。韓国・サード配備撤回ソンジュ住民対策委員会ソソンリ対策本部長のパクチョルジュさん、アメリカの「反戦の母」シンディ・シーハンさんの発言(前号既報)に続き、集会での発言を紹介します。(編集局)
韓国
最後の勝利のため共に闘う
城西(ソンソ)工団労組 キムヒジョン委員長
ロウソクで当選したというムンジェイン氏は、労使政大妥協が必要だとして「社会的合意主義」を前面に押し出しました。強固な路線の組合は壊し、労使協調的な組合は抱き込んで労使政大妥協を試みようとしたのです。ムンジェイン政権は昨年、最低賃金を2けたの率で上げたというのですが、その最低賃金に賞与金と食費・交通費をはじめとする福利厚生費を含ませました。労働時間短縮を前面に出しましたが、週40時間制でなく週52時間制が法制化されました。全教組は相変らず法外労組で、双龍(サンヨン)自動車では30番目の犠牲者が出ました。
城西工業団地の労働者は大半が最低賃金水準の賃金に置かれていて、低賃金だからこそ長時間労働をしなければ暮らすことができません。彼らにとって「朝鮮戦争の危険が消えて南北の平和がくる」という期待どころか、最低賃金の約束も古草履のように捨てるムンジェイン政権に対する期待も見出すことはできないと思います。
99回敗北しても最後のただ1度の勝利のため、共に闘っていきましょう。
労働者のゼネストが必要だ
民衆行動代表 イドクチェさん
ムンジェイン政権は、自営業者のことを言い訳にして最低賃金1万㌆政策を諦めました。これは資本主義の矛盾により、日に日に減る資本家の利潤を守るという下心を表わしたものです。ムンジェイン政権は鉄道民営化など新自由主義政策をさらに展開し始めるでしょう。
資本主義の一般的な危機が、アメリカと中国の貿易摩擦により大きく増幅されています。アメリカと中国の間に、そして日本と中国の間に軍事的葛藤と危機が大きくなっています。韓国の軍事基地およびサード配備は、共に民主党(ムンジェイン与党)政権でも保守党政権でもアメリカ帝国主義の一貫した政策です。問題は資本主義であり、資本主義の搾取にあります。
ムンジェイン政権は、「韓国の進歩勢力は急ぎすぎだ」と言ったり、「最低賃金引き上げの速度調節が必要だ」などと言って、労働者勢力・左派勢力の要求どころか「進歩勢力」の要求さえも拒否しています。 今私たちに必要なことは労働者のゼネストです。資本主義の危機が深刻化するほど戦争ムードは大きくなり、労働者に返ってくるものは解雇と一方的な犠牲、そして死だけです。労働者の国際的な連帯が切実に求められています。
労働者革命が平和もたらす
民衆行動事務局長 イジョンジェさん
4月に開かれた南北首脳会談と、6月12日に開かれた最初の米朝首脳会談で、韓国では春風が吹くと言って浮き足立っています。
今の電撃的平和会談の局面は、アメリカ帝国主義のトランプが帝国主義を捨てて悔い改め、善人になったのではありません。イラン核合意を破棄したように、アメリカは自分たちの利害によっていくらでも約束を破ることができます。このような平和協定は真の平和を担保できません。
私たち労働者階級は人類の解放のために闘争してきました。しかし「平和協定」が真の平和をもたらすことができないなら、私たちは真実を率直に語る義務があります。真の平和のための闘争の先頭に共に立ちましょう。帝国主義に反対する日本、韓国をはじめとする国際労働者階級よ、団結しよう。資本主義にけりをつける労働者革命だけが真の平和をもたらす。韓国、日本の労働者革命と中国、北朝鮮のスターリン主義政権を打倒する政治革命で東アジア社会主義連邦共和国を建設しよう。
アメリカ
全ての核兵器廃棄させよう
サンノゼ平和・正義センター元代表 シャラット・G・リンさん
原爆投下は日本の降伏を早め、「アメリカと日本の人民を救う」ためであったと度々聞かされてきましたが、それは虚偽です。多くの民衆が生活する都市への最初の原爆投下であるだけでなく、人類史上最大の集中的・瞬間的な大殺戮(さつりく)でした。
ヒロシマへの恥ずべき原爆投下は、アメリカの軍事的優位を強調し、一般民衆への投下を検証し、東アジアの戦後体制へのソビエトの介入を阻止するためソビエトの対日参戦の出ばなをくじくことにのみ役立ちました。
核兵器のない世界を実現することを望む大多数のアメリカ人民を代表して、ヒロシマとナガサキへの原爆投下を謝罪します。アメリカ人民の日本人民への心からの謝罪です。
すべての核兵器は廃棄されねばなりません。北朝鮮やイランだけではなく、アメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランス、インド、パキスタン、イスラエルなどの戦略核を含むすべての核兵器を廃棄しましょう。
イラク
戦争とめ資本主義と闘おう
医師 フサーム・ムハンマド・サリッヒさん
私は、長い間、そして今も制裁と戦争の影響によって苦しめられている国から来ました。その制裁と戦争は、民主主義やより良い状態をつくるためのものではなく、私たちの国の石油と富を奪うためのものです。彼らはすべてを破壊しつくそうとしました。人々の魂、精神さえをも。アメリカと彼らの同盟者によって導き入れられた資本主義は、いまだ国を支配し、縛りつけるための大がかりな計画をもっています。
人権は粗末にされ、戦争と保健医療のシステムと教育の悪化のために、がんを含むあらゆる病気を治すために必要なものが欠乏しています。
この2カ月、広範なデモが組織され、毎日行われています。彼らはただ一つの要求を政府に対して掲げています。「私たちの国を取り戻せ」。これに対するこたえは残忍な弾圧でした。 われわれは共に立ち上がらなければなりません。われわれは戦争を止めなければなりません。われわれは資本主義の邪悪な計画と闘わなければなりません。どうか、固い団結を。
パレスチナ・ガザ
イスラエルは占領をやめよ
私たちのイスラエルの占領に抵抗する運動は87年に始まりました。この運動はインティファーダ(蜂起)と呼ばれました。93年オスロ合意でパレスチナ自治区ができました。国外にいたPLO(パレスチナ解放機構)の指導部はパレスチナに戻ってきました。彼らはイスラエルに対する抵抗運動を放棄しました。
2000年9月、当時のイスラエルの首相シャロンによるエルサレム侵入で新たな抵抗運動が始まりました。イスラム抵抗運動(ハマース)が中心となって戦い、ガザの政治はハマースが行うようになりました。
私たちの主張は、イスラエルの占領地からの撤退です。これは人としての権利であり、この権利を守るのは私たちの義務であり名誉なのです。4年前のイスラエルとの戦争で2500人のガザ市民が殺され、今年3月30日から始まった「土地の日」運動では毎日殺されています。私たちは自分の家に、土地に帰りたいだけなのです。
誰が戦争を必要とするのか? 資本家です。誰が戦争を止められるのか? 労働者です。