今秋の改憲発議許すな 9条改憲は戦争国家づくりだ

週刊『前進』02頁(2962号02面04)(2018/08/02)


今秋の改憲発議許すな
 9条改憲は戦争国家づくりだ


 この秋、安倍政権は、いよいよ憲法改悪の国会発議に踏み込んできます。9月の自民党総裁選で安倍が3選し、来年3月頃までに改憲国民投票を実施し、天皇代替わりを経て「東京五輪の2020年に新憲法施行」の日程で突き進もうとしています。極反動の安倍政権のうちに改憲を強行できなければ、日本帝国主義は世界的な大恐慌と争闘戦の中で立ち遅れてしまい、生き残れないと、支配階級全体が焦っているのです。
 自民党憲法改正推進本部は「改憲4項目」を掲げています。重大な項目は9条改定と「緊急事態条項」です。これにより日本を再び「戦争する国」につくり変えようとしています。9条改定はこれまでの9条1項(戦争放棄)と2項(戦力不保持、交戦権否認)をそのまま残した上で「9条の2」を新設し、「前条の規定は……自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として……自衛隊を保持する」と明記するものです。これは、政府が「自衛の措置」とさえ位置付ければ、自衛隊の大軍拡(空母も核兵器も)、防衛費の膨張、海外の武力行使も際限なく拡大できるものです。「9条の2」が新設されれば、9条1項、2項は死文化し残骸をとどめるだけになります。まさに世界に向かっての日本帝国主義・安倍政権の「戦争突入宣言」です。
 「9条の2」新設=自衛隊の憲法明記は、9条の破壊にとどまらず、「二度と戦争をしない」と内外に誓った戦後憲法の全体系を転覆するものです。それを明白に示すのが「緊急事態条項」の新設です。これは、簡単に言えば戦前の「戒厳令」の復活であり、戦争のために国家と軍隊の安全をすべてに優先させ、民衆の生活も基本的人権も軍靴で踏みにじるものです。
 日本共産党の「自衛戦争賛成」論は「改憲・戦争絶対反対」の立場に敵対するものです。また「秋の臨時国会で改憲発議は絶望的」論は、安倍の危機と凶暴性を軽視し、闘いの武装解除を狙う主張です。全国で「改憲・戦争阻止!大行進」に結集し、今秋改憲阻止決戦を大爆発させよう。改憲阻止の8・12集会(要項1面)に結集しよう。
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