三里塚 天神峰で樫の木まつり 市東さんの農地死守へ団結
三里塚
天神峰で樫の木まつり
市東さんの農地死守へ団結
7月8日、三里塚芝山連合空港反対同盟の呼びかけで、第2回「天神峰樫(かし)の木まつり」が、全国の労農学、産直野菜消費者、近隣住民など170人の参加で開かれた。
午後0時30分、灼熱(しゃくねつ)の太陽が照りつける中、成田市天神峰字南台の「南台農地」に集合。目の前のへの字に曲がった誘導路を、ジェット機がひんぱんに走行する。最初に伊藤信晴さんが裁判について説明し、この場所がNAA(成田空港会社)による明け渡し要求の対象地だと強調した。全学連三里塚現地行動隊が、「体を張って闘う」と決意を表した。
シュプレヒコールを上げ、反対同盟を先頭にデモに出発。宣伝カーからは婦人行動隊・宮本麻子さんが、農地を守る反対同盟のアピールを響かせた。
到着地は、市東さん宅向かいの「天神峰農地」。この畑も強制執行の対象地であり、まつりの会場はその一角だ。年輪を重ねた樫の木がそびえ立ち、そのもとに離れ(決戦本部)、作業場、農機具置き場などが存在する。すでに午前中から、同盟・支援総出で会場作りがされていた。
司会の宮本さんがまつりの開始を宣言し、主催者あいさつとして東峰の萩原富夫さんがマイクを握った。6・28請求異議裁判での証言で天神峰・東峰への破壊攻撃を暴露したことを報告し、成田機能強化策(騒音地獄と第3滑走路建設)を弾劾し、乾杯の音頭をとった。参加者は汗をぬぐいながらビール、かき氷、すいかなどでのどを潤し、肉じゃが、サラダ、漬物などのご馳走を味わった。
連帯のあいさつの最初に動労千葉の田中康宏委員長が立った。「市東さんの農地を空港公団が秘密買収したのが1988年。国鉄分割・民営化攻撃と軌を一にした攻撃だ」と確認した。そして「労農連帯の旗を掲げて闘う。絶対に来年もここで樫の木まつりを開こう!」と呼びかけ、大きな拍手を浴びた。
関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会に続き、全国農民会議の小川浩共同代表が発言した。安倍が進める農業への企業進出を批判し、「農民と労働者が手を携えて安倍政権を打倒しよう」と訴えた。
全学連の斎藤郁真委員長は、成田の軍事空港としての本質を強調し、改憲攻撃と一体でこれを粉砕する決意を述べた。さらに東大生が、「空港絶対反対」への共感と決意を述べた。
全日建運輸連帯労組・関西地区生コン支部の西山直洋さんは、組合への不当弾圧を断罪し、三里塚連帯の意気込みを表した。
後半の司会を婦人行動隊・木内敦子さんに代わり、婦人民主クラブ全国協、星野さんをとりもどそう!全国再審連絡会議、全国水平同盟杉並支部、動労水戸の木村郁夫書記長(市東さんの農地を守る会・茨城)、市東さんの農地を守る会・福島などが発言した。また、ミニライブや景品抽選も場を盛り上げた。
市東さんが締めのあいさつに立って、「私たち反対同盟はうそをつかず正義を貫いてきました。来年は倍の規模でまつりを開きたい。その力で最高裁判決もひっくり返せる。共に闘いましょう!」と訴え、参加者の心を一つにした。
決戦本部長として太郎良陽一さんが、「スクラムを組みこの場所を絶対に守ろう」と呼びかけ、10月14日に全国集会を開催することを明らかにした。反対同盟の歌を全員で熱唱し、最後に伊藤さんの音頭で団結ガンバローを三唱した。