知る・考える 用語解説 パレスチナ問題-軍事基地国家イスラエルの解体求める

週刊『前進』02頁(2954号02面05)(2018/07/05)


知る・考える 用語解説
 パレスチナ問題-軍事基地国家イスラエルの解体求める


 中東・パレスチナは19世紀以降、資源と軍事的拠点をめぐる帝国主義の激しい争闘戦の焦点とされ、5度にわたる中東戦争が戦われた。とりわけ米帝とイスラエルによる抑圧・虐殺に対し、パレスチナ人民が奪われた故郷の奪還と民族解放を求めて闘いを継続している。
 第1次大戦でオスマン・トルコが敗北すると、英仏は石油を求めて領土を再分割し、委任統治を開始。第2次大戦以降には、「エルサレムへのユダヤ人の帰還とユダヤ人国家の建設」を掲げる「シオニズム運動」を利用した米帝の中東政策が本格化する。パレスチナ人民から故郷を奪って強行された軍事基地国家イスラエルの建国(1948年)は、パレスチナ人民の存在自体の抹殺を狙うものであった。
 米帝による全面的な軍事支援のもと、イスラエルは全長1千㌔メートルにもわたる分離壁の建設を強行し、暴力的なパレスチナ人追放政策をとってガザ地区への侵略と虐殺に手を染めた。パレスチナ人民は87年以来、インティファーダ(民衆蜂起)と呼ばれる激しい抵抗闘争に立ち上がった。
 今年5月にはトランプがエルサレムをイスラエルの首都と宣言し、米大使館移転を強行。イスラエルは抗議する民衆の大量虐殺に手を染めた。
 パレスチナ人民の不屈の闘いと連帯し、軍事基地国家イスラエル解体・パレスチナ解放を実現する道は、国境を越えた労働者階級の闘いで帝国主義を打倒する中にある。

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