改憲と核武装の安倍倒せ 国際連帯で世界戦争とめよう 8・5―6ヒロシマ大行動へ

週刊『前進』04頁(2953号01面01)(2018/07/02)


改憲と核武装の安倍倒せ
 国際連帯で世界戦争とめよう
 8・5―6ヒロシマ大行動へ


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(写真 昨年8月6日朝、原爆ドーム前で安倍の式典参加を弾劾しデモ)

(写真 被爆地・広島の労働者人民の怒りを解き放った昨年の8・6ヒロシマ大行進。解散地点の平和記念資料館前で団結ガンバロー)


 6・12米朝首脳会談とG7サミット(主要7カ国首脳会議)の崩壊的事態、トランプによる貿易戦争の全面発動が示したことは、米帝国主義を筆頭に世界中の帝国主義国・大国が利害をむき出しにし、核・軍事力をふりかざして激突する時代が始まったということだ。そこから恐るべき世界戦争・核戦争の危機が生みだされている。だが同時に、全世界で労働者階級が根底的な社会変革、革命を求めて決起し始めている。この時、人類史上初の核戦争の戦場となったヒロシマで、8・5国際反戦反核集会が全世界の闘う労働組合、労働者人民に呼びかけて開催される。翌6日の被爆73周年8・6ヒロシマ大行動と一体で、この歴史的集会に全国・全世界から大結集し、トランプと安倍の朝鮮戦争―世界戦争・核戦争を労働者の国際連帯で阻止する闘いを開始しよう。7・1国鉄集会の成功に続いて8・5--6広島、8・9長崎を闘い、さらに9月へ、改憲・戦争阻止!大行進運動の大発展をかちとろう。(関連記事2面)

トランプが戦後体制破壊

 トランプがやっていることは実に破壊的だ。戦後世界体制の基軸国であり超・核軍事大国であるアメリカが、これまでの国際的な通商・外交・軍事のルールも枠組みも破壊し、G7という帝国主義の分裂・ブロック化への歯止めすらかなぐり捨てようとしている。その現状破壊性は、1930年代のナチス・ドイツによるベルサイユ体制打破(第1次大戦後の国際秩序の破壊)の比ではない。
 核戦争寸前まで行っていた北朝鮮・キムジョンウンとの首脳会談開催と取引。対中、対日、対EU(欧州連合)など全世界への全面的貿易戦争の発動。イランとの核合意破棄と世界各国へのイラン産原油輸入禁止の要求。すべてに貫かれているのは徹底した「アメリカ第一」の利益の追求であり、日帝や中国・ロシアなどの大国に対する激烈な争闘戦である。その背後にはアメリカの安全と利益のためなら核使用・核戦争もためらわずにやるという今年2月に発表されたNPR(核戦略見直し)がある。
 米帝トランプを激しく突き動かしているものは何か。それは、2008年リーマンショック以来10年におよぶ大恐慌がアメリカ社会そのものを惨憺(さんたん)たる崩壊状況に追い込み、国内階級支配の重大な危機をもたらしているということである。
 今次大恐慌において新自由主義ブルジョアジーは、その損失の一切を国家債務に転化し、中央銀行によるゼロ・マイナス金利政策などを通してバブルを膨らませ、その矛盾を労働者と社会全体に徹底的に転嫁して延命してきた。すべてのツケを労働者の解雇と非正規職化、低賃金、貧困、社会保障や教育などあらゆる公共部門の民営化と解体・破壊として、労働者階級人民に押し付けてきたのだ。
 それがもたらしたのは社会そのものの崩壊であり、労働者階級人民の「もう生きられない」という、もはや一歩も引けないところからの決起だ。全米に巻き起こる教育労働者の大ストライキはその最先端の闘いだ。
 トランプはこの階級的憤激のマグマの上にあるからこそ排外主義をあおり、貿易戦争でもキムジョンウンとの取引でも戦争・核戦争でも何でもやって、体制の延命を図り、革命をおしつぶそうと必死なのだ。ここで明確にすべきは、戦争・核戦争か革命か、すべての決定権はトランプではなく、アメリカをはじめとする全世界の労働者階級が握っているということだ。

日帝が断崖絶壁の危機に

 米朝首脳会談を前後する一連の過程を通して、帝国主義間争闘戦はこれまでとは次元を異にする段階に突入した。このことは帝国主義の最弱の環・日帝を断崖絶壁に追い詰めている。
 安倍がトランプにすがりつきながら叫び続けた「最大限の圧力維持」も「拉致・核・ミサイル問題の一括解決」もことごとく無視された。米帝は北朝鮮の非核化をめぐる協議について「期限は設けない」とも表明し、一定の範囲で北朝鮮の核保有をなし崩し的に認めようとさえしている。日帝支配階級が思い知らされたことは、当面、日米同盟に依拠する以外に道はないが、独自に戦争できる力、独自の核戦力を持たなければ、帝国主義として存立していくことは不可能だということだ。憲法9条と、9条に集約される階級的力関係を転覆しない限り、もうこれ以上延命できないところに立たされたのだ。
 したがって米朝首脳会談は、日本共産党などが言うように「9条改憲の口実はなくなった」というものではない。逆である。日帝・安倍は帝国主義としての存亡をかけ、改憲と核武装への衝動をますます強めている。延長国会で森友・加計疑獄の最後的暴力的幕引きをやり、過労死遺族の叫びを踏みにじって働き方改革法案を成立させ、9月自民党総裁選に向けて一気に改憲モードに切り替え、改憲発議へなりふりかまわず突き進もうとしている。
 安倍はすでに改憲を先取りする大軍拡を本格化し、オスプレイ横田配備などの米軍基地強化を進め、8月には沖縄・辺野古海域への土砂投入を強行しようとしている。そして、この改憲・戦争と核武装への激しい衝動から、福島圧殺と被曝・帰還強制のうえに、原爆6千発分のプルトニウム保有の維持、原発再稼働と核燃サイクルへのあくなき執念を燃やしている。
 この日帝の体制の存亡をかけた攻撃に対して、まさに「命がけで」立ち上がるときを迎えているのだ。日帝の侵略戦争に動員された果てに、ヒロシマ・ナガサキという核戦争まで体験した日本の労働者階級は、二度と戦争は許さないという立場を戦後の労働運動、学生運動の土台にしてきた。既成の全野党や連合など労働運動指導部の総屈服と変質にもかかわらず、戦争と核への根源的な怒り、改憲だけは絶対に阻止するという決意を抱き続けている労働者人民は全国に無数に存在する。この労働者人民に依拠し、その怒りと闘いの意志をひとつの力に結集するなら、本質的に危機的で脆弱(ぜいじゃく)な安倍の改憲・戦争攻撃など絶対に粉砕できるのだ。

改憲阻止大行進の発展を

 日帝支配階級は、改憲・戦争と核武装をやり遂げるためにこそ、階級的労働運動と学生運動の最後的な解体・絶滅を策している。それがJR東労組解体と乗務員勤務制度解体による国鉄労働運動一掃の攻撃であり、JRから「労働組合のない社会」をつくりだす攻撃である。UAゼンセン主導による連合再編と改憲勢力化、自治労・日教組の解体と産業報国会化を狙う攻撃であり、京大をはじめとした学生自治つぶしである。この攻撃の激しさは〈改憲と戦争〉から発しているのだ。
 したがって、改憲・戦争阻止へ命をかけて立ち上がるということは、命をかけて国鉄決戦に勝利し、命をかけて職場で闘い労働運動を組織するということだ。命がけで学生自治会を守り抜き、地域の拠点をつくりだすということだ。そしてどんな弾圧もはね返す非合法・非公然の党を命がけで建設することである。改憲・戦争だけは命をかけて絶対に阻止するという決意と闘いの中から、階級的労働運動と労働組合は必ずよみがえる。
 安倍の改憲と戦争に絶対反対を貫き、核武装と核戦争を阻止しうる唯一の立場は、マルクス主義の立場である。すなわち、真の対立は労働者階級と資本家階級との間にある。今日の国家が行う戦争はすべて帝国主義ブルジョアジーの延命と強盗的利益のための戦争である。スターリン主義による反人民的な核軍事力による帝国主義への対抗と体制保証の追求は帝国主義の侵略戦争・核戦争の口実とえじきにしかならない。このことをはっきりと認めることである。「自衛権」なる自国帝国主義の防衛を擁護するいかなる立場にも反対する。労働者階級の自国帝国主義に対する闘争と国際連帯の力のみが戦争を阻止する唯一の力である。そして帝国主義とスターリン主義を全世界的に打倒するプロレタリア世界革命の勝利によってのみ、すべての戦争をなくせる。この階級的立場を貫くことである。
 民主労総を先頭とする韓国労働者階級人民は、南北労働者こそ朝鮮半島の統一と平和を実現する主体であると宣言し、サード(高高度迎撃ミサイルシステム)配備撤回、在韓米軍撤退、国家保安法廃止を求め、南北分断打破へ歴史的な決起を開始している。この南北朝鮮労働者人民の決起に連帯し、日本における改憲・戦争阻止決戦の壮大な爆発をかちとって、反帝国主義・反スターリン主義世界革命の突破口を開こう。
 日韓米の闘う労組、労働者民衆の連帯を軸とする8・5国際反戦反核集会、8・6ヒロシマ大行動をその歴史的出発点としよう。

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被爆73周年
ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ―チェルノブイリ・フクシマをくり返すな!
改憲と核戦争とめよう!
8・5―6ヒロシマ大行動
■8月5日(日)
 トランプ・安倍の朝鮮核戦争阻止!国際反戦反核集会
 午後2時(開場 午後1時)広島市東区民文化センターホール
■8月6日(月)8・6ヒロシマ大行動
 午前7時15分 原爆ドーム前8・6ヒロシマ・アピール集会
 午前8時15分 黙禱後、首相弾劾デモ
 午後0時30分 広島県立総合体育館小アリーナ
8・6ヒロシマ大集会
 午後3時 改憲と核戦争をとめよう!ヒロシマ大行進
 主催/8・6ヒロシマ大行動実行委員会、8・5国際反戦反核集会実行委員会

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