防衛費GDP1%枠突破を主張 自民党が9条改憲と一体の大軍拡と戦争への突進を宣言
週刊『前進』04頁(2945号02面04)(2018/06/04)
防衛費GDP1%枠突破を主張
自民党が9条改憲と一体の大軍拡と戦争への突進を宣言
5月25日、自民党は政府が年末に策定する新たな防衛大綱と中期防衛力整備計画への提言をまとめた。
提言は、防衛費の対GDP(国内総生産)比1%枠の突破を求め、2%を目標とする北大西洋条約機構(NATO)の例を出して「それにならえ」と主張している。
さらに敵基地攻撃能力の保有を公言し、海上自衛隊の護衛艦「いずも」の空母化、ステルス戦闘機F35Bの取得と、巡航ミサイルなど、明らかな侵略戦争のための攻撃兵器の保有を求めている。日本帝国主義として朝鮮・中国・東アジアへの侵略戦争にかじを切り、労働者人民を戦争に引きずりこむ極悪の内容だ。
この提言は、安倍が秋の臨時国会で改憲を発議し、9条を改憲して自衛隊を明記し、「自衛」と称してあらゆる戦争・核戦争に参戦し、無制限の武力攻撃をできるようにすることを狙っているのと完全に一体のものだ。
これまで防衛費がGDPの1%内に抑えられてきたのは、憲法9条に「戦力不保持」が明記されていて、それを「自衛のためなら許される」と無理やり解釈してきたからだ。それが「専守防衛」であり「GDP比1%」という意味だった。その枠を取り払うことは、今や「専守防衛」のペテンをも公然とかなぐり捨て、大軍拡を進めてむき出しの侵略戦争に突き進むという宣言である。
安倍は昨年3月に「GDPの1%以内に防衛費を抑える考え方はない」と国会で明言している。この提言は自民党内で正式に機関決定され、安倍首相へ提出される。
安倍と自民党は、断崖絶壁の危機にのたうちながら、日本帝国主義の延命と自らの保身のために、大軍拡と改憲、朝鮮侵略戦争・核戦争に突き進もうとしている。戦争で殺されるのは南北朝鮮人民、韓国の同志たちであり、日本と中国・東アジアの労働者人民だ。侵略戦争は絶対に許すことはできない。国際連帯とゼネストで必ず戦争をとめよう。安倍を倒そう。