「戦争訓練の中止を」 Jアラートに各地で抗議行動 自治体の現場労働者に反響
「戦争訓練の中止を」
Jアラートに各地で抗議行動
自治体の現場労働者に反響
5月16日に内閣官房、総務省消防庁主導で実施された全国一斉のJアラート(全国瞬時警報システム)情報伝達訓練に反対し、各地で抗議行動が闘われた。
Jアラート訓練の狙いは北朝鮮への排外主義をあおって戦争動員体制と改憲の機運をつくり出すことだ。安倍は危機ゆえにあくまで改憲と朝鮮侵略戦争発動にしがみつき、韓国労働者人民の、南北分断体制を打破し戦争を止める闘いを圧殺しようとしている。今回の闘争は、国際連帯をかけた改憲・戦争阻止の闘いとして意気高く打ち抜かれた。
今年度は全国一斉のJアラート情報伝達訓練が昨年度の倍の4回(今回、8月29日、11月21日、19年2月20日)に加え、武力攻撃事態などに対応する国民保護訓練が28都府県、ミサイル避難訓練が11県で予定されている。さらに文科省は、全国の学校で自治体と連携してミサイル避難訓練を取り組むよう危機管理マニュアルの手引書を改定した。自治体・学校が戦争動員をめぐる焦点になっている。自治体・教育労働者が戦争阻止の最前線に立つ時だ。
各地の「改憲・戦争阻止!大行進」運動準備会、「とめよう戦争への道!百万人署名運動」、合同労組、婦人民主クラブ全国協議会、労組交流センターなどは、自治体の危機管理課や教育委員会に戦争訓練実施の中止を求める申し入れを行った。
自治体当局は軒並み「戦争訓練ではなく防災訓練の一環」「あくまで放送機器の点検」「学校現場には通知していない」という回答だ。だが、窓口で対応するのは現場の自治体労働者である。中止の要請には賛意も示す。住民の命を守るために共に戦争協力を拒否する仲間でもあるのだ。
さらに自治体、学校の労働組合を回って訓練反対の取り組みを訴えたところ、多くの賛同を得て、新たなつながりも生み出された。
また東京のある自治体現場では組合で反対闘争を取り組むことが提案され、戦争・改憲阻止の職場闘争も始まった。
訓練当日には街頭宣伝やビラまきが行われた。杉並区役所前では前回3月に引き続いての行動だが、ビラの受け取りもよく、街頭の注目度は格段に高い。安倍への怒りが充満している。区役所庁舎内では、発報時間の午前11時になってもチャイムしか聞こえず、「訓練です」のコメントも聞き取れない。安倍の戦争・改憲の狙いは破綻している。
今回の取り組みで重要だったことは、行動に立った誰もが、Jアラート訓練反対は「改憲・戦争阻止!大行進」運動をつくり出す基軸的闘いになるという手応えをつかんだことだ。「改憲・戦争阻止!大行進」横須賀実行委員会は訓練当日の横須賀中央駅頭での抗議街宣の勢いそのままに、19日に今年5回目の横須賀デモに立ち、戦争に対する危機感と広く結びついた。
職場・地域から改憲・戦争阻止の大運動を巻き起こそう。