米帝トランプとイスラエルのパレスチナ人民大虐殺許すな 改憲・戦争の安倍打倒を

週刊『前進』04頁(2941号01面02)(2018/05/21)


米帝トランプとイスラエルのパレスチナ人民大虐殺許すな
 改憲・戦争の安倍打倒を


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 私たち労働者をとりまく時代と情勢は大きく動いています。第2次世界大戦以降の現代世界の支配体制は、世界大恐慌の深まりとともにあらゆるところで根元から崩れつつあります。「世界戦争か世界革命か」の大きな分かれ目の時代に入りました。朝鮮半島の南北分断体制を打ち破り始めた韓国労働者民衆の闘いに続いて、全世界の労働者による世界革命に進むのか否か。その鍵は安倍打倒・改憲阻止の日本の闘いです。大健闘した泉佐野市議選、「復帰46年」5・15沖縄闘争の高揚を引き継ぎ、6・3星野文昭さん解放の高松大集会へ、7・1国鉄闘争全国運動集会へ、ともに力を合わせましょう!

中東に戦火放つトランプ

 朝鮮半島をめぐる南北・米朝会談情勢の一方で、朝鮮半島と並んで戦後70年に及ぶ分断を強制されてきた中東・パレスチナの地で、米トランプ政権とイスラエル・ネタニヤフ政権による新たなパレスチナ人民大虐殺が行われました。5月14日、トランプがエルサレムをイスラエルの首都と宣言して米大使館の移転を強行したことに、パレスチナ人民の怒りが爆発。抗議行動に立った民衆にイスラエル軍が実弾を浴びせて、1日で子ども7人を含む60人を虐殺、2700人を負傷させるという恐るべき事態を引き起こしたのです。
 この虐殺をトランプは、「イスラエルには防衛の権利がある」と言って全面的に擁護しました。絶対に許せません。
 これに先立つ5月8日には、米英仏独中ロが2015年にイランと結んだ「核合意」(イランの核開発制限の見返りに経済制裁解除)からの米国の離脱をトランプ政権が一方的に宣言。これを引き金にイスラエルとイランの間で軍事衝突が始まっています。4月のシリア爆撃に続いて、米帝は中東においてイスラエルを先兵とする新たな帝国主義侵略戦争を開始したのです。それは同時に、北朝鮮と中国に対する露骨な脅しでもあります。
 第2次大戦後の米帝は、核兵器をはじめとする強大な軍事力とそれに支えられた「ドルの力」で全世界を支配してきました。だが世界大恐慌と米帝の没落が進行する中、今や米帝自身がこれまでのあり方を暴力的に破壊し、世界の資源・市場・勢力圏の略奪と再分割のための戦争に率先して突入したということです。
 中東で起きている事態と朝鮮半島・東アジアをめぐって進行している事態とは本質的に一体です。第3次世界大戦、核戦争が現実化しようとしている今、これを阻むのは全世界の労働者階級人民による、各国の支配階級を打倒する世界革命への総決起以外にありません。パククネを打倒した韓国での闘いに学び、続いて、何よりも最大の戦争放火者であるトランプと安倍を打倒する闘いが求められています。
 パレスチナ人民の怒りの決起に連帯し、労働者階級のゼネストと国際連帯で戦争を止めよう! 末期的危機を深めるがゆえにますます改憲・戦争に突き進む安倍を、本当に監獄にたたき込む闘いをやりぬきましょう。

労働者の怒りを示す時だ

 4〜5月の大激動の中で、日本の階級情勢においても大きな変化が始まっています。5・3銀座デモや5・12那覇国際通りデモは、天皇制右翼の妨害・襲撃を敢然とはねのけてかちとられました。この闘いは労働者が団結して実力で闘えば戦争を止められることを示しました。口先だけの「改革」や国会内でのおしゃべりではなく、「安倍をたたきのめせ! 監獄にぶちこめ!」という労働者の怒りの行動です。
 一方で、安倍の進める政治となれ合うすべての国会の政党や既成の運動幹部への不信も強まっています。労働者民衆の中には、これまで模索してきた自分たちのもつ力への自信が次第に確信になりつつあります。デモへの破壊襲撃を警察権力に守られて試みる天皇制右翼の姿を見て、圧倒的多数の沿道の民衆がデモを激励しました。労働者民衆は何が本物かよく見ています。
 核基地のままの沖縄返還協定に反対して闘われた1971年の沖縄全島ゼネストに応え、71年11・14渋谷暴動闘争を闘った星野文昭さんは、無実で獄中43年を強いられながら、戦争絶対反対・人間解放を不屈に貫いています。その生き方への共感・感動が広まっています。資本と国家権力への怒りが「星野さんを釈放しろ! 安倍を監獄へたたき込め」という喚声(かんせい)になろうとしています。
 戦争の根源を断つために、人間の人間的解放と団結・連帯を求めて闘い続ける人々が膨大にいます。生まれた時から「命より金」の新自由主義社会しか見たことのない青年・学生の中から、根源的な決起が始まっています。京都大学では立て看板の撤去に多数の学生や市民が抗議し反乱しています。とんでもない労働条件下で「働き方改革」を強行しようとすればするほど、労働者の怒りは拡大します。昨日までおとなしかった労働者が今日も明日もそうだとは限らないことを示しましょう。

「働き方改革」法案阻止を

 「戦争する国」にするための憲法改悪は、単に紙に書かれた文章の改悪ではありません。
 安倍と大資本は、実際に労働者を戦争に動員するために、これに抵抗する労働組合を絶滅しようとしています。安倍政権が不正・腐敗の噴出でガタガタになりながらも、あくまで今国会での「働き方改革」関連法案の成立を強行しようとしているのはそのためです。8時間労働制を解体し、労働者には今以上に長時間労働・低賃金を強制し、労働者の団結を破壊して競争・分断にたたき込むものです。安倍政権は今週中にも強行採決で衆院を通過させようとしています。絶対に許せません。
 国鉄分割・民営化から31年。「命より金」の新自由主義は社会をどこまでも破壊してきました。人口は毎年激減し、ローカル線切り捨てで地方は疲弊し、鉄道の安全は全面崩壊の危機に瀕(ひん)しています。JRの事故は私鉄の10倍に達し、05年のJR尼崎脱線事故を超える大事故がいつ起きても不思議ではない状況です。
 こうした中でJRは、「第3の分割・民営化」を推し進めるために労働組合の全面的な解体・一掃に乗り出しました。国鉄分割・民営化の先兵となり、会社と結託して現場労働者を抑えつけてきたJR総連・東労組が資本に使い捨てられ、分裂・崩壊しました。これは、安倍政権とJR資本が一体となった労働組合の解体・再編に向けた動きであり、改憲攻撃でもあります。その攻撃の矛先は動労千葉を先頭とする動労総連合に向けられています。改憲阻止闘争の勝敗は労働組合をめぐる攻防にかかっています。
 この攻防と一体で、いよいよ星野文昭同志奪還の闘いが正念場を迎えています。意見広告運動をあらゆる労組・地域・学園に広げ、6・3高松集会を大成功させましょう。絵画展を各地で開催し、四国地方更生保護委員会あての要望書を集めましょう。
 改憲阻止・「働き方改革」関連法案粉砕へ5〜6月を闘いぬき、7・1国鉄闘争全国運動集会へ攻め上りましょう!

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