シリア爆撃は世界戦争の道 改憲・戦争阻止大行進を全国に JR総連と連合の支配解体し、職場に労働者の新たな団結を

週刊『前進』04頁(2935号01面01)(2018/04/23)


シリア爆撃は世界戦争の道
 改憲・戦争阻止大行進を全国に
 JR総連と連合の支配解体し、職場に労働者の新たな団結を


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 米トランプ政権は4月13日、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したと断定し、イギリス・フランスと共同でシリアへの軍事攻撃を強行した。安倍はただちにこれを支持すると表明した。絶対に許すことができない。米英仏独日などの帝国主義国とロシアや中国といった大国が自らの利益のために激突し、世界戦争の危機を促進させている。安倍政権は底なしの不正・腐敗を深めながら戦争・改憲に突き進んでいる。今こそ腐りきった安倍を倒して監獄にぶち込もう! 5・1メーデー闘争から5・3改憲阻止闘争に総決起し、「改憲・戦争阻止!大行進実行委員会」を全国の職場・地域に無数につくりだそう!

労働者の実力で安倍倒せ

 改憲を狙う安倍は今、政権発足以来最大の危機に陥っている。裁量労働制拡大のための厚生労働省のデータが捏造(ねつぞう)されていたことに始まり、森友疑獄では安倍晋三や妻の昭恵の関与を隠すための財務省公文書の改ざんが発覚し、加計疑獄では首相秘書官と愛媛県職員が面会した記録文書が暴露され、イラクや南スーダンへの自衛隊派兵の日報が防衛省・自衛隊の組織ぐるみで隠蔽(いんぺい)されていたことが明らかとなり、4月のNNNの世論調査で内閣支持率は26・7%と第2次安倍政権で最低になった。さらに18日、女性記者に対して許しがたいセクハラ行為を繰り返した財務省事務次官・福田淳一が、醜悪なあがきと居直りの末、ついに辞任に追い込まれた。
 これらの不正・腐敗はどれ一つとっても内閣総辞職に値する。今や安倍は統治能力を完全に失い、打倒されて当然の姿をさらけだしている。だが安倍は傲慢(ごうまん)にも首相の座に居座り続け、「年内に改憲発議を行う」という一点のために権力にしがみついているのだ。こんなことは絶対に許されない。
 今や国会は連日「安倍を監獄へ」の叫びに包囲され、闘いは警察権力の規制をこえて実力闘争へと発展し始めた。日本共産党などの野党は、警察権力と一体になって実力闘争の発展を抑え込もうと必死になっている。だが安倍を打倒し改憲を阻止する力は、議会のおしゃべりや破綻した野党共闘などにはない。労働組合を先頭にした労働者人民の団結した力にある。
 韓国では鉄道労組を先頭にしたゼネストが繰り返し闘われ、100万人をこえる労働者人民が毎週、ソウル光化門前に結集して「パククネ退陣!」「パククネ拘束!」を叫んだ。このロウソク革命がパククネを打倒し、監獄にたたき込んだのだ。パククネ以上の腐敗と不正、国家の私物化を進めてきた安倍を今こそ労働者人民の実力で打倒し、監獄にたたき込もう!

改憲の狙いは戦争国家化

 「自衛隊を憲法9条に明記する」という安倍・自民党の改憲案は、憲法9条を破壊し、日本を「戦争する国」へと変えるものだ。
 16日、統合幕僚監部所属の幹部自衛官(3等空佐)が路上で野党議員に「お前は国民の敵だ」と罵声(ばせい)を浴びせた。このような軍隊・軍人による恫喝が日常化し、労働者人民を国家暴力で支配する国に変えることが、安倍改憲案の本質的な狙いなのである。「戦後レジームからの脱却」とは、「戦争放棄」を掲げた戦後憲法を破壊することで、かつての大日本帝国のような国に転換することにほかならない。
 安倍は「改憲で自衛隊違憲論争に終止符を打つ」という。だが憲法9条の「戦争放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認」は、軍事力を持つことや戦争・武力行使の一切を明確に否定しており、どんなへ理屈をこねても自衛隊は憲法違反だ。それを歴代の日本政府は「自衛隊は〝戦力〟ではなく必要最小限度の実力組織だから合憲だ」と言い張ってきた。そして今や集団的自衛権をも行使できる世界有数の軍事力となり、空母保有や敵基地攻撃能力の確保、さらには核武装まで狙うようになった。イラクや南スーダン派兵の日報には戦闘が行われていたことが生々しく記載されているが、政府はこうした現実を労働者人民には隠して海外派兵を続けてきたのだ。安倍が自ら憲法9条を踏みにじり、憲法違反の軍備増強を進めながら、「違憲論争に終止符を打つために自衛隊を9条に明記する」などというのは、憲法9条を最後的に破壊するためのペテンにすぎない。
 安倍がこのように改憲に突き進むのは、今「戦争する国」に転換しなければ、世界戦争の時代の中で日本の資本家どもの強盗的利益が守れず、帝国主義国家として生き残れないことを突きつけられているからだ。安倍や自民党が掲げる「この国を守り抜く」というスローガンは、国家を私物化し、不正・腐敗の限りをつくし、資本家どもが労働者人民から徹底的に搾り取って金もうけし続ける国を守るということだ。こんな国は、守るどころか打倒して根本から変革しなければならない。この国に必要なのは革命だ。資本家や政治家や高級官僚どもが自分たちの利益のために「捏造・改ざん・隠蔽」を駆使して労働者人民を支配する国家ではなく、労働現場で働いて生産を担い、社会を現実に動かしている労働者人民が主人公になる新しい社会をつくることだ。
 改憲を阻止するということは「戦争する国」になることを許さないのみならず、今の腐りきった国家を労働者の団結した力で打倒する闘いであり、資本家階級と労働者階級のどちらが社会の真の主人公なのかをかけた闘いだ。安倍の改憲に対して「立憲主義を守れ」ではなく、戦争・改憲絶対反対と「労働者が主人公の新しい社会」を対置して闘おう。

動労総連合と共に闘おう

 JR東労組の崩壊が激しく進行し、4万3千人いた組合員がすでに2万8千人も脱退した。労働者を裏切り、資本の手先になってきた東労組がJR資本から見捨てられ、みじめな姿をさらけだしている。「労働者を裏切っても組織が守られればよい」というファシスト御用組合はもう通用しない。「1人の仲間も見捨てない」という動労千葉や動労水戸、動労総連合が貫いてきた労働組合の原則が復権されるときだ。
 米帝トランプは中国との関税引き上げ競争を激化させつつ、日本に対してもFTA(自由貿易協定)を要求し、訪米した安倍を青ざめさせた。今や資本主義・帝国主義は貿易戦争を激化させながら世界戦争という破滅に向かっている。
 今、求められているのは命脈の尽きた資本主義を打倒し、国境を越えた労働者人民の団結の力で新しい社会をつくることだ。職場に闘う労働組合をつくりだそう。御用組合の幹部を打倒し、労働組合の闘う執行部をうち立てよう。
 3月25日に発足した「改憲・戦争阻止!大行進実行委員会」を全国の職場や地域に無数につくろう。それは、自分たちこそ新しい社会をつくる主体なんだと自覚した人たちを膨大に生み出していく運動だ。
 安倍政権のもとで次々と明らかになった国家による改ざん、うそ、隠蔽。だがこれは今に始まったことではない。星野文昭同志は、無実なのに殺人罪をデッチ上げられて43年間も投獄されている。国家権力は、星野同志が無実なのを百も承知で、うその証言をでっち上げ、無実の証拠を隠しつづけている。全証拠開示の要求に応じないのは、無実を証明する証拠があるからだ。こんな権力犯罪をいつまでも続けさせてよいのか! 監獄に入るべきは、星野同志ではなく安倍や権力犯罪に手を染めてきた連中だ! 今こそ星野同志を奪還しよう! 6・3全国集会に総結集しよう!

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