安倍政権にとどめさせ JR東労組崩壊を労働者総反乱へ 青年労働者は動労総連合で闘おう 改憲・「働き方改革」法案葬り去れ

週刊『前進』04頁(2933号01面01)(2018/04/16)


安倍政権にとどめさせ
 JR東労組崩壊を労働者総反乱へ
 青年労働者は動労総連合で闘おう
 改憲・「働き方改革」法案葬り去れ


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 安倍を監獄へ! 星野さん解放!----この叫びがすべての人々の心をとらえ、3・25自民党大会直撃の実力行動、日比谷野音1200人集会、銀座デモを成功させた。この「改憲・戦争阻止!大行進」の結成は、改憲と戦争へと絶望的に突き進む安倍政権を打倒し革命を引き寄せる闘いの始まりだ。大恐慌の深化、朝鮮戦争―世界戦争の超切迫、貿易戦争の始まり、帝国主義間・大国間争闘戦での日帝敗退の危機----。だからこそ安倍は「働き方改革」、第3の分割・民営化、東労組解体の攻撃を仕掛けている。この情勢を動労総連合建設、階級的労働運動の前進に結びつけ、「改憲・戦争阻止!大行進」を歴史的な大運動にしよう。泉佐野市議選、メーデー、5月沖縄闘争、6・3星野さん解放・高松集会の大成功をかちとろう。

改憲狙う労働運動大再編

 安倍政権のもとで労働運動の大再編が始まろうとしている。これは9条改憲への突進と表裏一体の攻撃だ。連合内に改憲を公然と支持する勢力をつくり出し、連合に改憲賛成の旗を振らせることが、改憲国民投票のためには絶対に必要な条件だからだ。
 そしてそれは、間違いなく日本の歴史における4度目の労働運動の大再編攻撃となる。1度目は1940年の産業報国会への再編、2度目は50年朝鮮戦争下の産別会議解体と総評結成、3度目は87年の国鉄分割・民営化と総評解散―連合結成、そして現在だ。労働運動の再編とは、戦争が現実化するような情勢の中でしか起きない超重大な事態だ。労働組合が解体され、戦争に加担させられた歴史は過去のものではない。JRをめぐる情勢の激変の中で現実になろうとしていることだ。
 いまJR東日本で起きていることは、鉄道会社としてのあり方を根本からひっくり返すような大再編だ。鉄道の全業務を外注化=分社化し、そこに労働者を転籍させる。さらに、JR東日本の支社を再編して地域ごとに分社化し、ローカル線23線区を廃止することも画策されている。
 同時に、国鉄分割・民営化から30年以上にわたる労務政策を根本から転換し、「東労組解体」に全面的に踏み出した。会社に逆らうことを一切許さず、どんなひどい現実にも声を上げられないような職場にしようというのだ。
 国鉄分割・民営化とは、「労働組合が労働組合を圧殺する」戦後最大の反革命攻撃だった。この分割・民営化による労働者支配、東労組カクマルとJR東の結託体制による労働者支配が連合の分裂・崩壊と連動し、音を立てながら全面的な崩壊を開始した。
 この情勢は、動労千葉を先頭に30年にわたって闘いぬかれてきた分割・民営化との闘い、特に外注化との闘いが主導的に引き寄せた決定的なものである。

国鉄闘争が革命切り開く

 動労千葉の3・30〜31ストライキ貫徹、動労総連合の3月スト、4・2JR東日本入社式闘争は、この東労組崩壊情勢に真正面から切り込み、7・1国鉄闘争全国運動集会から9月への闘いの号砲となっている。
 入社式にも一切登場できなかった東労組カクマルの崩壊的危機はさらに激烈に進行し、脱退者が過半数を超える2万8千人に達した。この中で東労組は、4月12日の臨時大会を前に委員長の執行権停止を決め、これに反発した執行委員12人の執行権も停止するなど、いっそう激しく分解している。カクマルは東労組崩壊の責任を互いになすりつけ合いののしり合うが、これは組合財産をどちらがとるのかという醜い争いだ。組合員を資本に差し出し、カクマルだけの利益を追求してきた反革命的本質が、東労組の最後的崩壊という局面で、さらにむき出しになったのだ。
 いま起きている事態は、分割・民営化の凶悪な先兵となり、JR資本との30年間の結託・癒着を続けてきたカクマル・黒田―松崎の「組織現実論」の最後的な破産を示している。それだけではない。18年階級決戦が階級的労働運動をめぐる最大の党派闘争として展開され、連合分裂・崩壊情勢と完全に結びついたということだ。
 今回の事態の重大さは、これが、日帝・安倍政権がブルジョアジー中枢であるJRをとおして下した「決断」であるという点にある。日帝中枢・安倍が直接ブルジョアジー中枢にJR東を位置づけ(経団連副会長に冨田哲郎JR東日本会長を据え)、その大再編に乗り出したのだ。雇用・賃金を根底から破壊する総非正規職化と極限的な労働強化、安全崩壊をもたらす「第3の分割・民営化」攻撃に全面的に踏み切るということだ。
 この日帝中枢・安倍の「決断」である「東労組崩壊」の核心的な狙いは、まぎれもなく動労千葉・動労水戸―動労総連合の解体による国鉄決戦の圧殺だ。
 逆に言えば、「東労組崩壊」は、動労千葉を先頭とする分割・民営化絶対反対、外注化絶対反対の闘いがそこまで日帝・JR資本を追いつめ、連合分裂・崩壊情勢を切り開き、改憲と「働き方改革」=労働法制大改悪に突き進む日帝・安倍政権と真正面から激突しているということだ。
 改憲情勢と一体で進む連合分裂・崩壊情勢は、ゼネストから革命を切り開く決定的なチャンスの到来を意味する。求められているのは、動労千葉を先頭とする動労総連合の組織拡大、全産別・全地域、職場における組織拡大だ。党と労働組合を一体的に発展させよう。

無数の「大行進」実行委を

 安倍政権の周辺から連日のように決定的な事態、事実が明らかとなっている。加計学園疑獄をめぐっては、獣医学部の新設が「首相案件」として進められ、内閣府の側が「国家戦略特区の手法を使いたい」と提案したことが分かった。安倍や一握りの資本家による国家の私物化、新自由主義・帝国主義の腐敗は底なしだ。こんな体制を根底から覆すこと以外に労働者人民の回答はない。
 しかし、だからこそ日帝・安倍、権力中枢は、改憲と戦争、天皇の代替わりの強行にすべてをかけ、一切を超反動的、反革命的に突破しようとしているのだ。18年階級決戦は、日本と世界の労働者人民の未来を決する大決戦となった。
 日本の労働者階級の中には、国鉄分割・民営化と不屈に闘ってきた歴史がある。それは、豊洲移転に反対する築地市場の闘いの歴史の中にも刻まれている。
 85年11月、動労千葉の国鉄分割・民営化反対ストライキと時を同じくして、築地再整備、大井市場への機能分散に反対し、築地本願寺境内を埋め尽くす3千人の大集会が、場内、場外、仲卸、築地で働くすべての労働組合、労働者を結集してかちとられた。
 安倍政権には、改憲・戦争を強行する以外に延命の道がない。そのためにも「働き方改革」関連法案を通そうと躍起になっている。全力で粉砕しよう。
 今日の国際階級闘争の発展は決定的だ。3月24日には、韓国民主労総の2万人労働者大会、アメリカの高校生が呼びかけた全米100万人決起が闘いとられた。米ウェストバージニア州の教育労働者のストライキは全米に拡大し、フランス国鉄の労働者も3カ月にわたる大規模ストライキに突入している。
 「改憲・戦争阻止!大行進」は、全世界で闘うすべての人民と連帯する労働者階級人民自身の革命的実力行動、ストライキ・デモを闘う階級の組織だ。全国の職場、地域に無数の「実行委員会」を! 新しい人、新しい層を、新しい団結体をつくり出そう。

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