小池版「共謀罪」を許すな! 都迷惑条例改悪を弾劾する

週刊『前進』04頁(2931号02面03)(2018/04/09)


小池版「共謀罪」を許すな!
 都迷惑条例改悪を弾劾する


 「小池版『共謀罪』だ!」という怒りの声と改悪阻止の闘いが都庁前で巻き起こる中、都議会は東京都の迷惑防止条例改悪案を、なんと実質1時間の審議だけで3月22日に委員会採決し、都議会最終日29日の本会議で賛成多数で可決した。昨年安倍政権のもとで成立・施行した共謀罪に続き、小池は警察権力に弾圧のフリーハンドを与え、改憲・戦争と一体で労働運動弾圧を狙う条例を成立させた。許せない。

 だが、一切を決するのは現場の闘いの力関係だ。7月1日に条例が施行されようが、闘いを抑えることなどできない。労働運動、学生運動の闘いの爆発で条例を発動できない状況に追い込み、共謀罪もろとも実質的に粉砕しよう。
 今回の改悪で、「恨みやねたみなど悪意の感情」に基づくつきまといという名で禁止行為が拡大された。新たに追加されたのは「みだりにうろつくこと」「監視していると告げること」「名誉を害する事項を告げること」「性的羞恥心を害する事項を告げること」であり、電話とファクスだけでなく「電子メール(SNS含む)を送信すること」も規制の対象となった。罰則も強化された。
 労働運動や反戦・反基地・反原発運動、学生運動に対してつきまといや監視、盗撮など違法行為の限りを行っているのは一体誰なのか。まず公安警察を一人残らず監獄に入れろ!
 小池の狙いは労働運動弾圧にある。都庁前や路上などでの座り込みやビラまき、小池や安倍への弾劾、「団交に応じろ」と社長の自宅に押しかけ、ツイッターやブログでそうした内容を発信すること、このすべてが「悪意の感情」に基づいて「うろつき」「名誉を害する事項を告げ」たとして逮捕・起訴できるというのだ。刑法の名誉毀損罪では告訴がなければ処罰できないが、改悪された条例では捜査機関の判断だけで逮捕・起訴できる。前代未聞の労働運動弾圧条例だ。労働組合の団体行動権、言論・表現の自由も根こそぎ転覆する改憲攻撃である。
 だが、追い詰められているのは小池知事だ。小池が条例改悪に走ったのは、都庁議事堂レストラン解雇撤回闘争や豊洲移転阻止の築地の闘い、東京都丸ごと民営化に反対する都の公務員労働者など労働者の怒りと闘いが急速に広がり、小池を追い詰めているからだ。小池は反動を結集させて延命を策すために治安弾圧強化にすがりついた。だが、それは小池打倒の新たな闘いに火をつけた。
 闘う労働組合つぶしを狙った弾圧は、労働運動の現場での闘いで必ず打ち破れる。共謀罪型の弾圧をはね返して春闘ストライキに立ち上がった関西生コン支部に続こう。全学連国賠では、証拠保全のために弁護士と裁判官の警視庁への立ち入りをかちとった。完全黙秘・非転向ですべての弾圧は無力化し粉砕できる。改憲・戦争と労働運動つぶしの安倍も小池も倒そう。

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