JR資本に総反撃を 動労千葉がストライキ
JR資本に総反撃を
動労千葉がストライキ
動労千葉は3月30日午後1時から翌31日の勤務明けまで、幕張車両センター千葉派出の要員削減提案の撤回を求めてストライキに立った。ストに入ったのは、千葉派出で働く3人の組合員と幕張支部の山田護支部長だ。本線上で車両が故障した時、現場に駆けつけて対応するのは検査派出の労働者だ。その要員が削減されれば、異常時に出動することもできなくなる。これは運転保安を解体するとともに、第3の分割・民営化攻撃の本格的な始まりだ。JRは鉄道の全業務を分社化し、そこに労働者を転籍させることを狙っている。これに対し動労千葉は、満を持してストに立った。このストはまた、東労組が大崩壊する中で、JRとその関連会社の全労働者に、労働組合はどうあるべきかを示し、動労千葉・動労総連合への結集を心の底から呼びかけるものにもなった。JRの分社化・転籍・総非正規職化の攻撃とストで闘う動労総連合に結集しよう。
新幹線台車事故を繰り返させるな!
JRが千葉検査派出の要員削減を提案してきた2月以降、動労千葉は粘り強く団体交渉を続けてきた。千葉派出で徹夜勤務する要員を4人から2人に削減するという提案は、安全の解体に直結する。昨年12月11日にJR西日本が起こした新幹線台車亀裂事故では、岡山駅から乗り込んだ検査係が、運行を止めて点検するよう運輸指令に求めたが、その要請は握りつぶされた。この事故を教訓にするなら、検査派出の機能を強化・充実することこそが必要だ。にもかかわらずJR東日本は派出の要員を削減しようとしている。
JRは団交で、「大きな車両故障は起きていないから要員を削減しても大丈夫だ」と言い張った。しかし、JRがそう回答した直後の3月25日、総武本線・成田駅で車両故障が発生し、千葉検査派出から2人が出動して、銚子まで添乗するという事態が起きた。これに対し、動労千葉はストライキを決断した。
外注化粉砕の決意固めて総決起集会
スト突入当日の30日早朝、動労千葉組合員と動労千葉を支援する会は、幕張車両センター前での宣伝行動に立った。スト突入を知らせる『日刊動労千葉』が出勤してくる労働者に次々と渡された。
同日午後6時から、DC会館でスト貫徹総決起集会が行われた。
あいさつに立った田中康宏委員長は、「千葉検査派出の要員削減は運転保安上の重大問題だ。今回は団交でJRを徹底的に追い詰めた上でストに立った。その打撃力は大きい」とストの意義を明らかにした。
また、「会社は東労組をつぶし、地域ごとの分社化、業務の全面的な分社化、ローカル線23線区の廃止など、すさまじい攻撃にこの1年以内に出てくると見なければいけない。これに動労千葉は組織の総力を挙げて立ち向かう」と訴えた。そして、東労組解体が、連合全体を改憲勢力化するために仕掛けられていること、だからこそ動労千葉が改憲阻止闘争の先頭に立つべきことを強調した。
さらに、春闘後半戦をCTS(千葉鉄道サービス)の労働者に強いられている生活できない低賃金を打破するために闘いぬくと表明し、JRと関連会社を貫く組織拡大に打って出ようと呼びかけた。
組合員一丸となり組織拡大の実現へ
川崎昌浩書記長が基調報告を行い、この日のストを出発点に運転保安確立へ一丸となって立ち上がること、東労組解体とともに始まったJR大再編の攻撃と対決すること、生活できる賃金獲得へCTS春闘を闘うこと、JR本体、エルダー(定年退職後の再雇用労働者)、CTSの組合員が一体となって組織拡大に打って出ることを訴えた。
ストに立った組合員の発言に続き、北島琢磨青年部長が組織拡大への決意を示した。CTSの組合員は生活できる賃金の獲得へ、春闘後半戦を闘うと述べた。中村仁執行委員が1047名闘争の当該として解雇撤回をかちとる決意を語った。千葉運転区支部と千葉機関区支部の代表は、検査派出の要員削減は運転士にとっても重大問題だと述べ、提案の撤回へ闘いぬくと表明した。
同時に行われたエルダー協議会結成総会では、エルダー組合員が増える中、大量退職を逆手に取ったJRの分社化攻撃、組織破壊攻撃に立ち向かう闘争態勢を打ち立てた。