動労千葉がスト 動労総連合に結集し、闘う組合とり戻そう

週刊『前進』04頁(2929号02面01)(2018/04/02)


動労千葉がスト
 動労総連合に結集し、闘う組合とり戻そう

(写真 改憲・戦争阻止3・25大行進の集会で動労総連合の各単組が登壇した【3月25日 日比谷野音】)

検査派出要員削減に絶対反対のスト

 動労千葉は3月30~31日、千葉検査派出の要員削減提案の撤回を求めてストライキに立った。JR東日本によるJR東労組解体への踏み込みは、第3の分割・民営化攻撃の本格的な始まりだ。JR資本は鉄道の全業務を分社化し、そこに労働者を転籍させることを狙っている。幕張車両センター千葉派出の要員削減は、この攻撃の一環だ。
 検査派出の要員削減は安全をとことん破壊する。本線上で車両が故障した時、現場に駆けつけて対応するのは派出の労働者だ。その要員が削減されれば、故障時に出動することもできなくなる。
 動労千葉はこの暴挙に対し、ストライキで反撃に立った。同時にこのストは、東労組が大崩壊する中で、労働組合とは何か、労働者としてどう生きていくべきかを自身に問いかけつつあるJRの全労働者に向けて、動労千葉・動労総連合に結集し、ともに闘おうという心の底からの訴えだ。

労働者を売り渡す御用労組を許すな

 他方、JR資本は会社派御用組合の立ち上げに踏みきった。3月20日、東京総合車両センターの管理職を中心に、「JR東日本新鉄道労働組合(新鉄労)」が結成された。その結成宣言には、「労使共同宣言の無い労働組合にはいられない」「会社の発展を通して組合員の幸せを実現します」「会社の生産性向上に向き合った議論をすべき」などの言葉が並んでいる。JRはまた、各職場で「社友会」を組織し始めた。
 国鉄分割・民営化の時と同じように、資本によっていくつもの組合がつくられ、会社への協力を競わせて一つに束ねていく過程が始まった。会社派御用労組は、労働者の権利をすべて売り渡し、労働者に過労死と非正規職化を強いるために存在する。労働者の生活や権利を資本が守ってくれるはずがない。労働者は、会社派御用労組にくみして、自分の手で自分の首を絞めてはならないのだ。
 こうした資本の動きになすすべもない東労組は、4月12日に臨時大会を開くと打ち出した。臨大が東労組の最終的な分解・崩壊の場になることは間違いない。

臨時大会で東労組は最終的な崩壊へ

 高崎地本や新潟地本などでは、地本幹部が組合員に脱退を指示している。盛岡・秋田・仙台の東北3地本や大宮、横浜、千葉の各地本は、形式的には東労組にとどまりつつ、臨大開催と本部辞任を掲げてきた。
 これらの地本に対し、東京・八王子・水戸の3地本は職場討議資料を発行し、「背後から弓を弾(ひ)き闘争体制を破壊し、自らの指導責任を棚上げにし、責任転嫁する行為」と公然とののしった。       さらに東京・八王子・水戸地本は、JRが3月9日に東労組に突きつけた〝業務改革と生産性向上に向けスピード感を持って対応せよ〟などの6項目を東労組本部が受け入れたことに対しても、「絶対に認めるわけにはいきません」とかみついている。
 東労組の執行部を握っていたカクマルは、互いの自己保身のために突っ張りあい、ここまで四分五裂した。それが臨大でまとまることなどありえない。
 東京・八王子・水戸地本が出した職場討議資料には、資本が突きつけた6項目の受け入れは、〝分社化・支社再編、別会社の労働組合、4万人体制をめざした生産性向上と効率化、営業職場の業務委託・子会社化、工務職場のCBM(状態基準検査)導入・全面委託、運転・車掌職場のワンマン化・乗務員勤務制度の見直し〟などにつながると書かれている。
 JRが分社化に踏み出したことを示すこれらの事実は、水面下で東労組に説明されていた。だが東労組はそれを隠し続けた。この事実が現場に知れ渡れば労働者の怒りは沸騰し、資本と東労組幹部との結託は維持できなくなるからだ。他方でストライキをもてあそんだのも、執行部を握るカクマルの自己保身が目的だ。
 会社派労組も東労組も労働組合として存在する意味はない。労働者自身の団結に依拠しストライキで闘う動労総連合に結集しよう。
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