団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(2927号04面04)(2018/03/26)


団結ひろば 投稿コーナー

「働き方改革」巡り論議白熱
 東京 大岡 努

 3月15日、都内で「『働き方改革』=労働法制改悪阻止」の学習集会が、合同・一般労組全国協の主催で開催されました。山本志都弁護士の熱のこもった提起は、集まった70人の問題意識をかきたて、白熱的な論議をつくり出しました。山本弁護士の一つひとつの批判は、労働裁判を闘ってきたがゆえに、具体的な実例にもとづいていて非常に説得力がありました。
 学習会の内容を少しだけ紹介します。
 山本弁護士は、まず「働き方改革」が06年の安倍の登場から始まった、安倍の一貫した「野望」だったことを強調。そして、関連8法の柱である残業代ゼロ法や裁量労働制の拡大は、労働者に過労死を強制するだけではなく、「時間給の切り離し」「成果主義」を導入することに狙いがあることも力説しました。
 「同一労働同一賃金」も、クレディセゾンやりそな銀行などの企業の実例をモデルにして導入されていること、これらの核心が格差を容認させる評価制度を固定化することにあることも明らかにされました。
 また討論をとおして、これまで集団的労使関係でつくられてきた考え方を一掃し、すべて労働者をバラバラに分断する狙いがあることもわかりました。
 山本弁護士は提起の最後に、「働き方改革」が労働基本権を解体する実質的な改憲攻撃であること、マルクスの時代のように「労働の根源、労働時間や賃金」といった、労働の本質をめぐる攻防に入っていると力を込めてまとめました。また聞きたい、何度も聞きたいと思う学習会でした!

安倍もろとも共謀罪葬ろう
 「現代の治安維持法と闘う会」会員 W

 『治安維持法と共謀罪』(内田博文著、岩波新書)を読んだ。労働組合・労働者の党などを敵とみなし、話し合っただけで罪とされる共謀罪。安倍政権はこの希代の悪法・共謀罪を去年6月に強行採決し7月11日に施行した。
 治安維持法は遠い昔の話ではない。戦争へ突進しておびただしい犠牲者を出した過去が再来しないように、治安維持法の検証をとおして戦後の諸課題のさらなる改革をと、同書は訴えている。また、共謀罪の対象犯罪として、刑法の職権濫用(らんよう)や暴行陵虐(りょうぎゃく)の公務員の国家犯罪、業務上横領や特別背任の企業犯罪は除外されていると指摘する。
 森友学園の国有地売却をめぐる公文書改ざんが発覚した。安倍・麻生を首魁(しゅかい)とする自民党、佐川をトップとした財務省高級公務員、安倍・麻生・籠池らが中枢役員の日本会議......。これらブルジョア政治家・高級官僚・極右団体こそ国民を欺き公権力を濫用して国有財産を私物化した組織的犯罪集団だ。全学連大会破壊をもくろみ特別公務員暴行陵虐罪の大罪を犯した安倍の私兵・警視庁公安部も、この一味である。
 資本家階級の犯罪を隠し免罪する一方で、腐りきった資本主義に怒る労働者階級人民の闘いを圧殺するために安倍は共謀罪をつくった。今こそ権力犯罪の主犯・安倍もろとも現代の治安維持法・共謀罪を永久に葬り去ろう。東京・日比谷図書文化館で行われる「改憲と共謀罪を撃つ!4・23集会」(内田博文氏が講演)に集まろう。本書と併せ、パンフレット「『共謀罪』絶対廃案!」を職場で学園で地域で学習しよう。

戦争訓練に被爆者らが怒り
 長崎 T

 3月14日の午前9時30分からJアラート訓練の行われる11時まで、JR長崎駅周辺でJアラート訓練反対のビラまきを行いました。
 「裁判員制度はいらない!大運動 長崎の会」の会合で、Jアラート訓練について議論しました。そしてこの訓練が「戦争に向けた国家総動員体制づくり」の訓練であり、排外主義をあおる訓練であることが明らかになりました。そこでこの会が呼びかけて、集まった数人で訓練当日のビラまきを行ったのです。
 「私は十人町で被爆したが、現実はこの訓練の写真のようなものではない。見ているだけで腹が立ってくる。戦争をして原爆が落ちたら、こんな訓練、何の意味もない。ふざけている!」と、怒りをあらわにした被爆者をはじめ、「安倍のやっていることは、本当におかしい。ただちに辞めるべきだ」「戦争は絶対に反対。頑張ってほしい」と、色々な人たちが次々と声をかけてきました。
 この私たちの当日のビラまきをはじめ、被爆地・長崎での被爆者をはじめとする訓練への反発は強いです。
 そのためか、長崎市はこの日の訓練を「小学校で卒業式が予定されているところもあるので」と、外部への音声を流さないでJアラートシステムの内部での点検試験にとどめました。それだけでも許せませんが、外部に音声を出さなければ、この訓練の目的はほとんど破綻しています。被爆地・長崎の労働者民衆の怒りは、明らかに政府と行政を追いつめているのです。この怒りを、今年の8月9日の長崎集会に結実させていこうと思います。

日韓が連帯し国際婦人デー
 広島連帯ユニオン M・Y

 3月4日、国際婦人デー広島行動が、韓国・星州(ソンジュ)から城西(ソンソ)工団労組組合員のキムウンジュさん、公共運輸労組教育公務職労組組合員のキムヒョンソンさんを招いて開催され、大成功しました。これまであまり聞く機会のなかった韓国女性労働者の話が聞けたので、貴重な経験になりました。
 これに先立ち2月26日から3月1日まで、安芸太田町議の大江厚子さんと広島連帯ユニオン執行委員の宮原亮さんが星州を訪問しました。上空を米軍機が飛び交う安芸太田町とサード配備が強行された星州は、かけられた攻撃が同じです。集会参加者は朝鮮戦争阻止のため国境を越えて団結しようと決意を固めました。
 今回来てくださったお二人は、サード配備撤回のため闘っている方です。キムウンジュさんは、韓国の全国女性労働者大会を紹介した後、性差別のない職場をつくるため労組が立ち上がること、家父長的な社会を変えるため闘うこと、女性が2次被害を受けないため励まし連帯することが必要だと言われました。
 キムヒョンソンさんは、学童保育指導員(非正規職)を解雇されそうになったが、教育庁前での一人デモなど粘り強く闘って無期雇用と校長からの謝罪を勝ちとったことを報告されました。サード配備阻止闘争の過程で権力の暴力で住民たちが負傷し、涙を流したという話を聞いて私は心が痛みましたが、昨年の8・6から始まった広島と星州の連帯を発展させなければ、と改めて思いました。
 今年の国際婦人デー行動は、旭非正規職支会の日本遠征闘争と連帯して打ち抜かれたものです。8・5国際連帯集会、8・6ヒロシマ大行動の成功に向けて前進していきましょう。

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