18春闘へ動労千葉が定期委 〝東労組崩壊へ総力で切り込む〟
週刊『前進』04頁(2921号02面01)(2018/03/05)
18春闘へ動労千葉が定期委
〝東労組崩壊へ総力で切り込む〟
(写真 あいさつに立った田中委員長は「東労組崩壊情勢は第3の分割・民営化攻撃との本格的な決戦の始まりだ」と力説した【2月25日 DC会館】)
動労千葉は2月25日、DC会館で第78回定期委員会を開いた。東労組がついに大崩壊を始める中で、動労千葉は組織拡大に総力で挑戦する決意と態勢を打ち固めた。JR資本が東労組の最後的な解体に着手したことは、鉄道業務の全面的な分社化に踏み出してきたことを意味する。定期委員会は、この攻撃と対決し、18春闘をストライキを構えて闘いぬく方針を確立した。
あいさつに立った田中康宏委員長は、東労組の崩壊情勢について「会社は東労組の解体に本格的に腹を固めた。われわれは組織拡大に乗り出す決意を固めなければならない」と述べ、「この事態について全組合員が意思統一するため、3月5日、緊急総決起集会を開催する」という方針を打ち出した。
そして、「われわれは国鉄分割・民営化以来の最大の転換点に直面している。事態は甘くない。会社は労働組合をすべてつぶそうとしている。動労千葉もターゲットだ。鉄道業務の全面的な分社化と転籍強要の第3の分割・民営化がこれによっていっぺんに動き出す」と警鐘を鳴らした。
また、「東労組は自分の力で団結をつくってきたのではなく、会社に生かされてきた。だから会社がスタンスを変えれば土台から崩れる。しかし動労千葉は困難な中でも仲間同士が信頼し、団結して自分の足で立ってきた。ここに確信を持とう。今こそ闘う労働組合が必要だと訴え、組織戦に打って出よう」と力説した。
千葉検査派出の要員削減阻止へ
さらに、千葉駅にある幕張車両センターの検査派出の人員を4人から2人に削減しようとしているJRの攻撃を「運転保安上の重大問題」と弾劾し、ストを構えても阻止する方針を明らかにした。そして、「無期雇用転換後も最低賃金ぎりぎりの労働条件を強いられているCTS(千葉鉄道サービス)の仲間の現実をひとつでも具体的に打開する闘いに総力を挙げる」と述べ、JRとCTSを貫く組織拡大の重要性を強調した。
最後に田中委員長は、安倍政権が強行する改憲と朝鮮での戦争発動を絶対阻止するため、3・25日比谷集会への総決起を呼びかけた。
動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が、動労千葉と命運を共にし闘いぬく決意を表明した。
川崎昌浩書記長が運動方針を提案し、東労組崩壊情勢の中で組織拡大に総力で挑むことを強調した上で、①1047名解雇撤回の新たな労働委員会闘争、②分社化・転籍阻止の闘い、③千葉検査派出要員削減との闘いを始めとする反合理化・運転保安闘争、④組合員の希望に沿ったエルダー再雇用先をかちとる闘い、⑤ダイヤ改定阻止・ローカル線切り捨て反対の闘い、⑥貨物とCTSを焦点とした18春闘などの当面の方針を明らかにした。さらに、今後の動労千葉の組織実態を見据え、エルダー協議会を結成する方針を打ち出した。
JRとCTSで本格的組織戦に
討論では、東労組をめぐる各職場の状況が報告されたほか、エルダー(定年退職後の再雇用)職場の労働条件のひどさへの怒りや、運転職場で人員が不足し強労働・休日出勤が強いられている実態などが語られた。地元でエルダー再雇用先を確保する闘いの強化を求める意見も出された。総括答弁に立った田中委員長は、「第3の分割・民営化で会社は外注会社に全業務を移そうとしている。だから東労組の崩壊はグループ会社の労組に必ず波及する。われわれの外注化阻止闘争、CTSでの闘いが生きてくる。エルダー再雇用先をめぐる闘いも、大量退職を逆手に取った組織破壊攻撃を粉砕し、外注化を打ち砕くために重要な意義を持つ」と訴えた。
そして、改憲阻止へ動労千葉が先頭に立ち闘うことを再度呼びかけた。