闘いは進む 青年の職場から 誇りもち働く私を雇い止めにするな 自治体 東北 尾玉波男
週刊『前進』04頁(2915号02面05)(2018/02/12)
闘いは進む 青年の職場から
誇りもち働く私を雇い止めにするな
自治体 東北 尾玉波男
私は市の外郭団体が運営する、重度知的障害者の通う施設で働いています。この施設の仕事は食事や排泄、他者とのコミュニケーションなど生きるために必要な介助をするとともに、自身でも行えるように支援していくことです。
私は5年有期雇用の非正規職員です。労働組合に入り、期限なく働き続けたいと繰り返し訴えてきましたが、当局からは今年3月末での雇い止め解雇を通告されました。
私の行う仕事は障害者との信頼関係を築き、また経験を重ね相手を理解することを必要とします。5年ごとに人をとっかえひっかえして成り立つものではけっしてありません。それに車での送迎や食事の介助など、ミスをすれば命にかかわる仕事でもあります。こんなに責任の重い仕事をしているのに、どうして5年で簡単にクビにされてしまうのでしょうか?
「法人全体の3分の2が非正規職」で、有期雇用と低賃金という労働条件の悪さは深刻な人員不足を招いており、現場は疲弊しています。しかし、当局は財源の見通しがないことを理由にして、この現状を変えようとしません。
一方で財源を握っているのは市です。そもそもの責任は市にあります。市は指定管理者制度のもと、非正規雇用を前提とした安い委託料で、施設を運営する会社を5年ごとに選別しています。委託料は年々下げられ、「福祉の安売り競争」がされているのです。労働者にとっては5年後に職場がある確証はなく、雇用不安を招いています。一生懸命働いても5年ごとに仕事を奪われ、生きていけない現実に追い込まれる。こういう状況から5年を待たず辞めてしまう仲間も大勢います。
福祉労働者を非正規・有期雇用にたたきこみ、利用者をもないがしろにする。これが市の福祉政策です。
私は自分の福祉の仕事に誇りを持っています。非正規職だとか有期雇用だとかどんなに低く扱われていても、職場を動かしているのは労働者です。たとえ会社が雇い止めを狙っていても、労働組合が闘うことで阻止できると動労千葉が示しています。私は今の職場に残って働き続けたい。雇い止めを阻止するために労働組合としてあらゆることをしていく決意です。
最後に、「改正労働契約法」により今年3月末で雇い止め解雇される対象者は450万人にもなります。企業の都合で膨大な労働者が使い捨てにされる、こんなことを許していいはずがありません。あらゆる職場で労働組合が立ち上がり、雇い止め阻止の闘いを巻き起こしましょう! 私もその先頭で闘います。