安倍の「核戦争宣言」粉砕 大量解雇阻止・大幅賃上げを 国鉄1047名闘争勝利へ闘おう

週刊『前進』02頁(2914号01面01)(2018/02/08)


安倍の「核戦争宣言」粉砕
 大量解雇阻止・大幅賃上げを
 国鉄1047名闘争勝利へ闘おう


 国鉄闘争全国運動が呼びかける2・11国鉄集会は目前に迫った。これは、国鉄1047名解雇撤回闘争の新たなスタートを切る集会であり、ローカル線切り捨てのJR3月ダイヤ改定に立ち向かい、JRが強行する鉄道業務の全面分社化=第3の分割・民営化攻撃と対決する集会だ。それは安倍の「働き方改革」を打ち破る最先端の攻防だ。安倍政権は米帝トランプの核戦争宣言を「高く評価する」と全面支持した。絶対に許せない! 2・11集会に集まろう。

改憲阻む決戦陣形の軸に

 動労千葉は国鉄1047名解雇撤回へ、JRを徹底追及する新たな労働委員会闘争に立とうとしている。
 国鉄分割・民営化は改憲を最大の目的に強行された。国鉄分割・民営化を当時の首相・中曽根康弘は、「(国鉄分割・民営化で)お座敷をきれいにして立派な憲法を安置する」と呼号した。国鉄闘争は1047名解雇撤回を軸に、これに31年立ち向かい、改憲を阻んできた。
 今、安倍は、この秋までに国会で改憲の発議をし、19年5月の天皇代替わりの前に改憲国民投票を行うというプランのもとに、全面的な攻撃を開始した。
 動労千葉争議団と動労総連合1047協議会は、あらためて国鉄解雇撤回の旗を高く掲げることで、安倍の戦争・改憲を阻む戦後最大の決戦の先頭に立とうとしているのだ。

JR断罪する新たな闘い

 1987年2月16日、国鉄労働者にJRへの採用・不採用の選別結果が通告され、7628人が不採用とされて国鉄清算事業団に送られた。1990年4月には1047人が清算事業団からも解雇された。
 動労千葉は国鉄分割・民営化に反対し、85年11月と86年2月の2波のストライキに立った。それへの報復として国鉄当局は12人の動労千葉組合員に停職処分を強行した。さらに国鉄は、「停職処分を受けた労働者はJR採用候補者名簿に記載しない」という不採用基準を作って、動労千葉組合員をJRから排除した。
 動労千葉組合員の解雇撤回を求める裁判で、2015年6月に最高裁が決定を出し、不採用基準の策定は不当労働行為だったことが確定した。
 JR不採用になった動労千葉組合員の名前は、当初は採用候補者名簿に載せられていた。しかし、分割・民営化の手先になった鉄道労連(現JR総連)が、動労千葉や国労組合員の排除を要求して国鉄当局を反動的に突き上げ、それを受けて国鉄は87年2月初旬、急きょ不採用基準を作り、動労千葉組合員らの名前を名簿から削り落とした。
 その不採用基準は、JR設立委員長だった斎藤英四郎(当時、経団連会長)の命令を受け、国鉄総裁室長だった井手正敬(後にJR西日本社長、会長)と国鉄職員局次長だった葛西敬之(現JR東海名誉会長)が作った事実も明らかになっている。
 しかも、JR設立委員会は、87年2月12日に開いた会合で、不採用基準を正式に決定している。この会合では国鉄当局が「違法な争議行為を行い停職処分を受けた者は名簿に記載しないことにした」と不採用基準について説明し、設立委員会はそれを了承した。不採用基準は、委員長の斎藤英四郎だけでなく、設立委員会の総意で作られたのだ。
 JR設立委員の行為はJR自身の行為になる。ならば、不採用基準の策定という不当労働行為の実行者であるJRが、その責任をとって解雇を撤回するのは当然のことだ。
 しかしJR東日本は、動労千葉が解雇撤回と団体交渉を申し入れても、「当社は当事者ではない」という態度をとり続けている。
 先に述べた最高裁決定は、国鉄の法人格を引き継ぐとされた鉄建公団―鉄道運輸機構を相手にした裁判で出されたものだ。JRを直接相手にした裁判ではなかったことを口実に、JRは「当社は当事者ではない」と居直り続けてきた。
 だが、今回、動労千葉が起こす労働委員会闘争は、「不採用基準の策定は不当労働行為」という最高裁も認めた事実の上に、「不採用基準を作ったのはJR」という事実を突きつけ、解雇撤回・JR復帰とそのための団体交渉をJRに迫る闘いだ。31年の国鉄闘争がついに暴き出した事実をもとに、JRを追及する新たな闘いが始まるのだ。

地方破壊への怒りと結び

 国鉄分割・民営化は大破綻した。JRは北海道や九州を先頭に、ローカル線の全面的な廃線に突き進んでいる。国鉄労働者が、首をかけても分割・民営化に反対したのは、民営化すればこうなることが分かっていたからだ。
 国鉄分割・民営化と対決し続けてきた北海道、秋田、九州の元国労闘争団の仲間は、国労本部から組合員資格を奪われ、解雇撤回を貫くために断腸の思いで動労総連合に結集し、動労総連合1047協議会を立ち上げた。その仲間を先頭に、北海道、九州では、解雇撤回とローカル線廃止反対を結びつけた新たな署名運動が始まる。これは、被解雇者が地方住民の怒りを糾合し、国鉄分割・民営化に最後の断を下す闘いだ。
 JRはローカル線を切り捨てる一方で、福島を圧殺し被曝と帰還を強制する攻撃の先頭に立って、常磐線の全線開通に全力を挙げている。2011年から7年目の3・11を前に、この暴挙への全労働者人民の怒りを引き出そう。
 安倍の「働き方改革」を最先頭で担っているのはJRだ。JRは鉄道業務の全面的な分社化とそこへの転籍を労働者に強要する第3の分割・民営化攻撃を進めている。これと対決する2・11集会に集まり、「働き方改革」粉砕、非正規労働者の大量解雇阻止・生きることのできる賃金をよこせの18春闘に立とう。

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国鉄1047名解雇撤回・JR採用へ! 戦争と改憲、労働法の解体を許すな! 民営化・外注化・雇用破壊と闘おう!
国鉄分割・民営化による不当解雇から31年
2・11国鉄集会
 2月11日(日)午後3時30分(開場3時)
 船橋市勤労市民センターホール
 主催/国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動

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