担当責任者は誰か! 誘導路裁判 裁判長を追及

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週刊『前進』04頁(2913号04面02)(2018/02/05)


担当責任者は誰か!
 誘導路裁判 裁判長を追及


 1月30日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で第3誘導路裁判が開かれた。三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、支援の労働者・学生・市民は、天神峰・市東孝雄さんの営農を侵害し追い出しを図る攻撃への怒りをみなぎらせて法廷に臨んだ。
 弁護団は今回、安倍政権の「農政改革」が資本の農業への参入を促進し、農地つぶしが進められている現実を強く批判した。
 そしてB滑走路の2500㍍への延長、第3誘導路建設という二つの変更許可処分にかかわる成田空港会社(NAA)と国土交通省の担当責任者の氏名・役職を明らかにするよう、あらためて強く求めた。
 ところが裁判長は「個別の争点との関連がはっきりしなければ......」などと意味不明のことをつぶやき、何もしようとしない。
 弁護団は裁判長を追及した。「航空法やその施行規則に照らし、また環境への配慮などの観点から、誰がどう審議をしてこれを〝適切〟として判断したのか、被告には立証責任がある。裁判長はそのことを被告に伝え、明らかにするよう命じなくてはならない」
 ところがなおも裁判長は、自分が何もしないことの弁明をとりとめなく繰り返す。傍聴席からも怒りの声が次々と飛んだ。被告席に並ぶ国とNAAの代理人は、心の中で裁判長にエールを送りながら、終始うつむき口を閉ざすのみ。
 結局、裁判長は弁護団に何を求めているのかを具体的に明示せよとの課題を突きつけ、次回期日を4月24日と確認し閉廷した。
 報告集会が千葉県弁護士会館で伊藤信晴さんの司会で開かれた。最初に葉山岳夫弁護士が発言した。「1966年のずさんな閣議決定で三里塚の地に新空港をもってきた。航空法と施行規則に反し、ろくな審議もせずに許可を出した。その責任者は誰か。必ず法廷に引きずり出す」と確認した。さらに弁護団全員が、勝利への決意を述べた。
 最後に太郎良陽一さんが、2・19耕作権裁判、3・4芝山デモ、3・8請求異議裁判、4・1全国総決起集会(成田市栗山公園)と連続する重要スケジュールを確認した。特に、相川勝重町長による会場貸し出し拒否を弾劾し、芝山デモへの決起を訴えた。
 集会終了後、寒風の中を支援連は千葉市繁華街での情宣に立ち、市東さんの農地への強制執行阻止の署名を集めた。(写真

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三里塚裁判日程
◎耕作権裁判
 2月19日(月)
 午前9時
 千葉市中央公園集合
 市内デモ
 午前10時30分 千葉地裁

空港機能強化案粉砕!
3・4現地闘争
 3月4日(日)芝山町

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