〝Jアラート訓練やめろ〟 横須賀 デモ、街頭宣伝で断固抗議

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週刊『前進』04頁(2913号01面02)(2018/02/05)


〝Jアラート訓練やめろ〟
 横須賀 デモ、街頭宣伝で断固抗議

(写真 三浦半島地区教職員組合の組合員が中心となって呼びかけたJアラート訓練反対デモ。飛び入りでの参加もあり、大きな注目を集めた【1月27日 横須賀市】)

(写真 神奈川県一斉訓練の当日、神奈川労組交流センターや動労神奈川が抗議の街頭宣伝に立ち、街の雰囲気が一変した【1月31日】)


 1月31日、神奈川県はJアラート(全国早期警報システム)発動を想定した「国民保護サイレン一斉再生訓練」を強行した。横浜市と川崎市を除く県下の全地域で一斉に「国民保護サイレン」を鳴らすものだ。自治体や学校にも避難訓練の実施が要請された。
 29日には、横須賀市など在日米軍基地がある国内4都市でミサイル弾頭が爆発したという想定での「国民保護訓練」も行われた。横須賀市の場合、「核実験およびICBM(大陸間弾道弾)発射実験を繰り返しているN国」からミサイルが発射され弾頭が爆発、自衛隊駐屯地がある横須賀市武山上空で火の玉と爆風が発生しキノコ雲ができた、などの想定で市、県、県警、自衛隊、海上保安部などが図上訓練を行った。
 神奈川労組交流センター三浦半島教育労働者部会や動労神奈川の仲間は、訓練実施日の31日午前、京急横須賀中央駅前で抗議の街頭宣伝を行った。街頭はものすごい分岐だ。「スパイ」「ビラまきをやめろ」などの悪罵(あくば)も激しい。午前11時、サイレンが鳴り出した。しかしスピーカーの音は割れ、低音で何を言っているかわからない。たちまち街頭の雰囲気は一変し、次々とビラが受け取られた。「こんなサイレンで子どもたちの命は守れない」「戦争に反対し、戦争を止めることが命を守る道」の訴えにものすごい共感だ。幼い時に憲法の「戦争放棄」を学校で教わった思い出を語り、「頑張って」と声をかけていく女性。父が戦争で亡くなったと語りかける男性。若い女性労働者は次のデモに参加したいと表明した。
 戦争の危機をあおり、9条改憲に突き進む安倍こそ最悪の戦争推進者だ。その事実は、排外主義に抗して断固として声をあげ、実際に闘うことで急速に明らかになっていくと実感した。
 学校現場や自治体でも、職場闘争として訓練に反対する闘いが始まっている。訓練に賛成する労組指導部を許さず、一人ひとりの労働者が真剣に自らの立場を表明し、団結を生み出すという、労働運動を再生する闘いとしての取り組みだ。
 横須賀では、三浦半島地区教組の組合員が中心に呼びかけ、地域の労組員、市民がそれに応えて「朝鮮侵略戦争を止めよう」「教え子を再び戦場に送るな」を掲げたデモが始まった。1月27日には40人近くが参加し、「Jアラート訓練は戦争訓練だ」と訴え、米軍横須賀基地に向けてデモに立った。飛び入りもあり、大変な注目を集めた。次回のデモは2月17日午後2時、横須賀中央駅出発だ。
 また26日には、神奈川労働組合交流センターと婦人民主クラブ全国協議会が、神奈川県(写真下)や横須賀市、相模原市に対し訓練中止を要請し、さらに地元の労働組合にもともに闘うことを訴えた。
 戦争・改憲阻止の闘いは、絶対反対派がすべての労働者民衆と結びつく闘いだ。戦争・改憲阻止の大行進を横須賀から開始する気概で、この情勢に全力で立ち向かいます。
(神奈川労働組合交流センター・田中藤男)

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