闘いは進む 青年の職場から 免許停止を労働組合の課題に押し上げて勝利 民間交運 東京 柴田 純
週刊『前進』04頁(2909号02面05)(2018/01/22)
闘いは進む 青年の職場から
免許停止を労働組合の課題に押し上げて勝利
民間交運 東京 柴田 純
私は民間交通の運転手をしています。
2017年はロシア革命から100年、本気で革命をやるために宣伝・扇動の嵐とも言える二つの選挙戦を闘いました。選挙戦の中で出てくるさまざまな課題を、闘いを通して解決し、革命に向けて党をうち鍛えるものでした。
その中で、個人的なことではありますが、交通違反で捕まるということが起きました。私用の自家用車を乗り換えた直後のことでしたが、軽率な行動だったと反省しています。自分の労働環境にも、職場闘争にも多大な影響を及ぼしました。しかし、地区の仲間と議論して、「起きてしまったことをくよくよ考えていても仕方ない」と考え、この出来事を即座に職場闘争に転化しました。
免許停止期間はバスに乗務することはできません。そこで、「乗務不可の期間は別の仕事を与えろ」と会社と労働組合の両方に提起しました。私の職場ではこれまで、免許停止になった場合は自分の休みを使って休まざるをえませんでした。つまり、免許停止期間に仕事をするという前例がなかったのです。ならば新しい前例をつくって職場の人のためになることをしよう、と思ったのです。会社も組合も最初は難色を示しましたが、結局は動かざるをえなくなり、私の要求は通りました。職場の労働者からの反応は、「免許で飯食っている以上、こういうことは明日はわが身。こうした前例があれば非常に助かる」というものでした。
組合は会社と結託している体制内組合ですから、組合にだけ提起していたら要求は通らなかったかもしれません。会社へも同時に提起することによって、こちらの力関係で押しきりました。これが、党として職場に存在するということだと思います。
そんなさなか、同僚が乗務中に飛び出して来た自転車をはねるという事故が起きました。運転手には避けられなかった事故とは言え、運転手側が罪に問われてしまうのが現在の道路交通法です。罰金、免許停止、今後は刑事処分も来ます。経済的な損失も多大なものです。その上で働けないのでは、生活もできず、家庭崩壊になります。事故を起こしてしまった運転手からは、「新しい前例をつくっておいてもらったので、本当に助かりました。ありがとうございます」と言われました。
運転手をしていれば事故や違反は誰もが経験します。それで労働者が仕事を取り上げられ、泣き寝入りをさせられるのではなく、労働者の生活を守ることは労働組合の課題です。このような闘いを継続し、職場で本当の団結を取り戻したいと思います。