解雇に反対して除名・解雇?! 奈良市従 スト闘う団結つくる

週刊『前進』04頁(2907号02面02)(2018/01/15)


解雇に反対して除名・解雇?!
 奈良市従 スト闘う団結つくる


 「非正規職の解雇に反対したら除名と解雇?!」、そんなとんでもないことが奈良市従で起きています。
 昨年の11月18日、奈良市従の定期大会で、代議員から「教育支部長・下水道支部長・女性部長の除名と書記の解任(解雇)を求める」という発言がされました。私たちが清掃の非正規職女性労働者の解雇反対のビラを「許可なく」まいたことは「信用失墜」「情報漏えい」にあたるというのです。市従本部はこれを受ける形で「統制委員会を立ち上げる」ことを方針案と一体で一括採択しました。とんでもないことです。民間委託と解雇に反対するのは労働組合として当然のことではありませんか。
 一方、大会直後の28日、市の環境部長が全環境部職員を対象に、清掃職場の全面的な民間委託の提案をしてきました。これまでとは次元がまったく違う現業全廃にもつながる攻撃です。絶対に許せません。
 私は14年間、書記をしていますが、書記の仕事とは「労働者の団結をつくること」だと確信しています。だからこそ、市長が「人権を大事にしよう」と言いながらマスコミを使って部落差別を生み出していることに怒りがいっぱいです。現場には警察権力が深々と入り込み、部落・現業差別、非正規職差別を使って職場を支配しようとしています。私はこの現状を絶対に変えたい。労働組合にはその力があります!
 労働組合には、上下水道民営化や火葬場新設による金もうけと安全破壊、市営住宅家賃値上げで住民を苦しめている政策を暴露し、住民とともに闘う責任があります。それを「信用失墜、情報漏えいだ」と言い統制処分するなら、もう労働組合ではありません。今起きている「除名と解雇」は労働組合権力をめぐるあいまいさのない攻防の始まりです。これは「組合内部のもめごと」ではなく、朝鮮半島への戦争が日々刻々と迫る今、「労働組合の存在そのものを許さない」という当局の攻撃と連合崩壊情勢のもとで起きていることです。このことを議論の中でつかみました。
 今の連合本部・自治労本部が闘うポーズをとりながら資本・当局と一緒になって裏切るから、労働者は不信と絶望に陥り、「なかなか決起しない人」に見えてしまうのです。私たちは目の前の労働者が解雇やパワハラ・セクハラで苦しみ、声を上げようとしている時に切り捨てるなんてできません。うわべだけの「団結ガンバロウ」なんていらない。本気で議論してストライキで闘う団結をつくりたい。仲間への信頼こそが一切だと思います。裏切者は誰なのかを闘いによってハッキリさせて分岐をつくっていこう。ウソで塗り固められたこの社会を労働組合の闘いでひっくり返していこう!
 私は今後も現場組合員さんと苦楽をともにし、団結の中で生きていきたい。処分・解雇粉砕! 民営化絶対反対! 非正規職撤廃! みなさん、激動の2018年、ともに闘っていきましょう!
(奈良市従業員労働組合 吉谷宏子)
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