知る・考える 用語解説 帝国主義-大恐慌・戦争と世界革命の時代
週刊『前進』02頁(2904号02面07)(2017/12/21)
知る・考える 用語解説
帝国主義-大恐慌・戦争と世界革命の時代
生産・資本の集積から独占を形成するまでに至った資本主義の最高の発展段階。20世紀初頭に資本主義は帝国主義段階に達した。
銀行資本と結びついた一握りの大独占資本(金融資本)が全世界人口の大多数に対する搾取・収奪と植民地的抑圧を行う。金融資本は国家権力と癒着・一体化し、政治的反動と民族抑圧を強める。
商品輸出に代わり、資本輸出が主となる。ごく少数の金融的強盗どもが全世界を略奪し、領土分割を完了する。世界の市場や植民地、勢力圏など「獲物」の分配をめぐる戦争(侵略戦争、帝国主義間戦争)に全地球を引きずり込む。20世紀の2度にわたる世界大戦がその典型である。
帝国主義は過剰資本・過剰生産力を不可避にもたらし、労働者階級によって打倒されない限り世界大恐慌として矛盾を爆発させる。大失業と世界戦争で労働者人民を殺すが、同時に巨万の労働者人民の怒りと決起を呼び起こす。だからこそ「帝国主義はプロレタリアートの社会革命の前夜である」(レーニン)。1917年ロシア革命は世界革命の時代を切り開いた。
帝国主義はその超過利潤によって労働運動の一部指導部を買収し、自国の戦争と排外主義を支持する帝国主義労働運動を育成する経済的可能性を持つ。彼らは労働運動内における資本家の手先である。米日など帝国主義本国において労働組合を彼らの手から奪い返す闘いが、世界革命を引き寄せる決定的闘いである。