学生自治破壊に反撃を 京大同学会が12・12行動呼びかけ 団結し弾圧うち破ろう マルクス主義学生同盟中核派京大支部

週刊『前進』02頁(2900号02面01)(2017/12/07)


学生自治破壊に反撃を
 京大同学会が12・12行動呼びかけ
 団結し弾圧うち破ろう
 マルクス主義学生同盟中核派京大支部

(写真 大学当局の妨害をはねのけて京大生が時計台占拠に成功【12月1日 京都大学】)

(写真 時計台に登ろうと集まった京大生に対して数十人の弾圧職員が襲いかかり激しくもみあい【11月29日】)


 全国の学生・労働者・市民のみなさん! 12月12日(火)、京都大学同学会が「京大当局の学生自治破壊を許さないための1日行動」を呼びかけています。京大学生運動に心を寄せるすべての仲間の参加を呼びかけます!

12・1時計台占拠を貫徹

 さる11月17日、京大職員への「公務執行妨害」でっち上げで10月31日に不当逮捕されていた安田淳敏君(同学会副委員長)と阿津良典君(同学会書記長)の釈放をかちとりました! 2人の完全黙秘・非転向の闘いと、京大生、京都市民、闘う弁護士の方々でつくり出した広範な救援運動の力でもぎりとった勝利です。本当にありがとうございました。
 今回の弾圧は、京大当局が8月に盗撮したビデオを「証拠」として警察・検察に提出したことからも明らかなように、山極壽一総長―川添信介副学長によって数カ月にわたって意識的に仕組まれたものでした。しかし、「キャンパスでのビラまき妨害と立て看板無断撤去に抗議したら『公務執行妨害』なんてふざけるな!」と京大生の怒りは高まり、2人を取り戻した後も反撃は続いています。
 12月1日、京大熊野寮自治会は寮祭企画として「本部時計台占拠」を貫徹しました! 学生の決起に慌てふためいた京大当局は、ただちに京都府警をキャンパス内に導き入れて学生を取り押さえるという、前代未聞の暴挙に手を染めました。「大学自治・学生自治」を売り渡す京大当局を、これ以上許すことはできません。
 京大生の闘いは京大内にはとどまりません。「カネもうけがすべて」で、そのためには学生の団結も権利も破壊し尽くすという、今の大学・教育のあり方を問うものです。そしてそれが安倍政権が進める改憲と朝鮮戦争参戦の一環である以上、社会の未来を問うものです。学生自治の死守・発展へ、闘う京大生への支援・連帯を広めよう。12・12行動はその出発点です。

警察と癒着する山極総長

 この夏〜秋にかけて、京大当局の攻撃は凶暴さを増し、矢継ぎ早に弾圧をしかけています。
 7月25日、一昨年の反戦バリケードストライキの先頭で闘った4学生に「退学処分」を下しました。さらに10月2日(後期授業開始日)、被処分者ら12人の学生の実名を貼り出し、「学内立ち入り禁止」措置(見つけ次第警察へ通報して逮捕させる)と宣言しました。
 10月11日、同学会中央執行委員会が処分と入構禁止に抗議するキャンパス集会を呼びかけたところ、京大当局の要請で朝からすべての門に機動隊が配置され、「警察大学」ともいうべき状況になりました。
 さらに10月27日、新たに学生自治を守るために立ち上がった3人の京大生にまで、処分のための「呼び出し」を行ってきました。そしてその4日後の31日、前述のように2学生を逮捕させたのです。
 11月14日には、「キャンパス周辺の立て看板の全面禁止」を通知しました。これも京大の歴史を変えるような踏み込みです。さらに27日には、熊野寮祭の恒例企画「時計台登り」を禁止する通知を発表し、「登った学生は処分して警察に通報する」と恫喝。そして実際に、12月1日には京都府警を学内に導入しました。
 「京大ポポロ事件」(2014年11月、キャンパスに潜入していた京都府警の公安警察を京大生が摘発して追放した事件)からわずか3年。その後に登場した山極総長―川添副学長体制は京大生の団結と闘いを敵視し、警察権力と癒着した弾圧強化で京都大学を様変わりさせています。

大学・教育を問い直そう

 「リベラル」をふるまう山極総長(国立大学協会会長、日本学術会議会長)が就任して以降、総長独裁は進み、学生自治破壊は一線を越えて進行しています。
 また、山極総長は来年度から京大にコンサルティング会社を設立すると発表しました。2004年の国立大学法人化で大学全体が競争原理に突き落とされる中、京大は「指定国立大」の「強み」を生かしてますます資金獲得のためのビジネスにのめり込もうというのです。
 山極総長は学術会議会長に就任した際、「政治が強くなっており、学術の自律性を主張していけるかの正念場」とコメントしただけで、「大学の軍事研究反対」とは絶対に言っていません。「研究成果が国の軍事機密になるのは問題だ」と「懸念」しているだけです。〝軍事研究も『研究の自由』。軍事研究による商品開発=カネもうけが妨げられるのは良くない〟というのが本音です。
 「学問の自由」「大学自治・学生自治」は、本来、二度と戦争を繰り返さないという決意が基礎にあったはずです。しかし、山極総長の唱える無内容な「学問の自由」は、限りなく「カネもうけの自由」「戦争する自由」に接近し、教授会や学生自治を「大学改革の抵抗者」として排斥するものとなります。
 何のために学び、どういう社会や大学を目指すのか。労働者民衆にとって大学・教育はいったいどうあるべきなのか。その問いを広く社会的に発し、大学の戦争加担―自治破壊―権利剥奪(はくだつ)に憤る多くの思いと向き合いながら、団結を強めて弾圧にひるまず闘おう。12月12日、京大生・全国学生は京大キャンパスで声を上げよう。

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京都大学当局の学生自治破壊を許さない12・12 一日行動
 12月12日(火)
キャンパス集会
 12~13時
 吉田南キャンパス総人広場周辺
市民集会
 18時30分開始
 京都教育文化センター202号室
 主催:京都大学同学会中央執行委員会

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