星野さん、大坂さんを今すぐ返せ 星野全国集会 獄中メッセージ、弁護団発言

週刊『前進』04頁(2899号04面01)(2017/12/04)


星野さん、大坂さんを今すぐ返せ
 星野全国集会 獄中メッセージ、弁護団発言

更生保護委闘争に勝利を!
 徳島刑務所在監 星野文昭

 1%の搾取のために労働者人民を死ぬほど働かせ、戦争を推進する安倍・トランプの資本主義を労働者の団結、ゼネスト・革命で倒し、労働者人民の手で人間本来の社会を発展させる闘いが、日米韓・全世界の労働者人民の怒りと結合し、階級的労働運動・国際連帯の闘いとして大きな発展をかちとっています。それと一体に、無実なのに無期・43年投獄を獄中・家族・労働者人民の力で覆す展望を開いています。そのことに深い喜びを感じています。
 安倍もトランプも国家の権力と金を私物化し、それを1%の金儲(もう)けと戦争に注ぎ、99%には、働いても生きていけなくし、強権支配で戦争を強いています。その正体を暴ききり、安倍・トランプの資本主義を労働者人民の団結を拡大・発展したゼネスト・革命で倒す闘いが、日米韓と全世界の労働者人民の怒りと結合して、階級的労働運動・国際連帯の闘いとして大きな発展をかちとっています。
●青年労働者学生が決起した70年闘争
 71年11・14闘争は、基地の島・沖縄の解放をめざす全島ゼネストに連帯して、東京で青年労働者・学生が自らの団結した力で、沖縄基地・戦争の無い社会をめざす闘いでした。
 戦争・沖縄基地に反対し労働者人民の解放をめざし立ちあがった70年闘争への大弾圧、無実なのに無期・43年投獄との闘いは、1%のために99%を犠牲にすることを団結した闘いで終わらせ、団結・共同性のなかに人間労働・人間活動を奪い返し、人間の人間的社会を発展させていく闘いとして、全ての労働者・人民自身の闘い、全未来を開く闘いとして、全ての労働者人民のなかに広がり勝利の道を開いています。
●一人ひとりが星野となり暁子となって
 「無実で無期を30年をこえて強いることを許すな!直ちに解放せよ!」という闘いとして更生保護委員会闘争を闘い、同時にその闘いによって、「これ以上、全証拠開示・再審開始・無罪・完全解放を引き延ばすな!」と高裁に迫り、大坂闘争と共に勝利しよう!
 朝鮮半島・東アジアの支配のために数百万人を虐殺してもかまわないという、安倍・トランプの朝鮮侵略戦争を、パククネを倒した民主労総・全民衆の闘いが止め、戦争物資を拒否した米港湾労働者の闘いが止め、そして、沖縄の闘いが止め、動労総連合を先頭とする階級的労働運動・国際連帯の闘いが止め、星野・大坂の闘いが止めています。この闘いを発展させ、戦争を始まる前に絶対に止め、戦争を始めようとする全ての政府を全世界の労働者人民の団結した闘いによって打倒して、搾取・貧困・戦争を無くし、誰もが力を合わせ人間らしく働き生き満たし合う社会を必ず実現しましょう。
 一人ひとりが星野となり、暁子となって、「無実の星野への無期・43年投獄をこれ以上許さず、直ちに取り戻そう!」を合い言葉に、更生保護委闘争と再審闘争に絶対に勝利しよう!

星野さんと団結し勝利する
 東京拘置所在監 大坂正明

 星野再審連絡会議は、7月に私の闘いへの支援を確認してくれました。心から感謝しています。
 私が指名手配と闘った46年間も多くの方に支援していただきました。そうした一人ひとりに直接お礼を伝えたいところですが、それは叶(かな)いません。私への支援は「ともに革命を実現しよう」というエールだと思いますので、私がどのような持ち場でも、ひたむきに革命を闘い続けることをもって私の返礼とさせていただきたいと思っています。
 当面する私の大きな課題は裁判闘争に勝利することです。すでに『星野新聞』でも指摘されているように、私の裁判は「星野再審闘争が切り開いた成果の上に展開され、この裁判でかちとった地平は、星野再審に直結する」というものです。星野さんの再審実現の成否がかけられていますので責任重大ですが、たじろぐことなくたち向かっていきたいと思います。
 すでにぼう大な「供述調書」を読んでいますが、その核心部は取調官の創作であることが歴然としています。一般的な裁判ならば無罪判決しか下せない内容です。
 しかし、新自由主義の破綻と、戦争の危機が迫る中、戦争法と共謀罪を強行成立させた国家権力が相手です。けっして予断は許されません。戦争に反対する人々に対する「みせしめ」とすることも考えられます。革命など絶対に無罪はないとする国家意思を体現する裁判所は、理不尽と知りつつ、こじつけの論理で有罪を画策してきます。
 検察側のペテン的な立証に対する弁護団の強力な反証が必要です。そして弁護団を後押しする星野再審連絡会議をはじめとするすべての人たちが団結し、一体的な運動として闘っていくことが勝利のカギです。
 私は裁判の当事者として、その先頭で勝利をかちとり、星野さんとともに出獄したいと決意しています。

(写真 星野全国集会で登壇した星野再審弁護団と大坂弁護団。左から西村弁護士、山本弁護士、酒井弁護士、発言する鈴木弁護士、岩井弁護士、藤田弁護士【11月26日 千代田区】)

証拠開示させれば無実必ず明らかに
 星野再審弁護団 主任弁護人 岩井信弁護士

 昨年の12月28日に弁護団は新しい証拠としてDVDを提出しました。本件の現場近くの交差点、そこからNHK方面を見た所を撮影したDVDです。
 今年の2月に三者協議―裁判官と検察官と私たちで一緒に話をしたいと申し入れました。さらに5月、もう一度申し入れて以降、動きがない状態です。私たち、そして全国の支援して下さる皆さんによって風をつくっていく必要があります。証拠を開示させ、開示した物の中から、私たちが主張している物が必ず見つかると確信しています。
 一郎丸という警察官が写した写真も、写真撮影帳を開示させて実際出てきたら私たちの主張の通りだったわけです。ですから、固くそうしたことを信じて、今後とも一緒に闘っていきたいと思います。

無期刑の終身刑化を絶対に許さない
 星野再審弁護団 酒井健雄弁護士

 四国の更生保護委員会は法務省の統計資料を見ると、これまで無期刑に関してはほとんど仮釈放を出していないんです。私たちの立つ基本線は、「星野さんは無実だ、とにかくすぐ出せ」なんだと思います。国会の政府答弁で、再審の主張をしているかどうかは関係ないというところは明らかにしている。
 無期の終身刑化というか、無期刑の人は仮釈放が認められづらいことも含めて、打破しなければいけない。星野さんが無実なんだと、獄中に居るのはおかしいんだと、しかももう43年もたっているんだということを大きく広め、更生保護委員会に対して、仮釈放をしないのはおかしいじゃないかという声を大きく広げていくということが重要だと思っています。

無実を間断なく突きつけて解放を
 星野再審弁護団 藤田城治弁護士

 更生保護委員会の仮釈放の要件の中で、社会の感情も考慮要素になります。皆さんの「星野は無実だ」「1日も早く解放せよ」という声をバックに、「速やかに解放せよ」と突きつけていきたいと思います。
 11月30日に弁護団は更生保護委員会に再び申し入れ行動をやります。その前に私は星野さんとの接見もやります。今日の集会の様子はダイレクトに私から報告したいと思います。更生保護委員は出てきませんけど、毎回、絵画展での様子とか、そういった声を間断なく突きつけ続けることが星野さんの解放につながると思います。その声があること自体が沖縄闘争の正義性の証拠だと思います。

やれること全部やって壁うち破ろう
 星野再審弁護団長 鈴木達夫弁護士

 官僚・軍隊・警察、この資本主主義国家の権力の主柱、この官僚そのものを、しかも監獄と結びついた更生保護委員会をどう打ち破っていくか。「情」や「理屈」は大事です。しかしそれで決まるものでもない。結局は運動の力だ。絵画展の広がりというのは、やはりこたえていますね。特に地元でやっている。これは具体的に突き付けている一つの力です。
 更生保護委員会に対して即時釈放を求める要望書も確実に手応えがあると感じています。さらに証拠開示署名運動、徳島刑務所の包囲闘争、こういう闘いが居直り腐敗の極に達している官僚の「壁」を打ち破ろうとしているとの確信を共有したい。やれることを全部やるのが闘いの原則です。

うその供述だけを頼りにでっち上げ
 大坂裁判弁護団 山本志都弁護士

 大坂弁護団は今5人います。起訴された後も接見禁止で一般面会が出来ないのですね。弁護団が交代で週に一度、東京拘置所に会いに行っています。健康状態はすごく良くて、とても元気に闘っておられます。
 大坂さんは星野さんと同じ五つの罪名で起訴されています。立証の証拠の核となるのは星野さんと同じく共犯者とされる学生の供述だけです。逮捕された後に警視庁は百数十名の体制で追加の捜査をしたと報じられています。しかし、何一つ新しいものは出てきていません。5人の供述が一切だと思っていますので、ここで徹底的に闘って、でっち上げを明らかにしていきたいと思っています。

全証拠3600点の開示を求める
 大坂裁判弁護団 主任弁護人 西村正治弁護士

 検察官の手持ちの全証拠リストが開示されました。約3600点です。ただ、目撃者などの名前については全部墨塗りされております。弁護団は、あらゆる供述調書について開示を求めていく。
 検察官は5人の共犯者目撃証拠があると言っています。5人だけだから審理は簡単だとうそぶいています。しかし、現場に居たのは5人だけではない。現場に居たはずの百人以上の人たちに大坂さんを目撃したのかどうか聞かなければなりません。それを実現する闘いの中で、とても裁判員制度ではやれない、それでは破綻するとして、権力に裁判員制度の除外を強制する闘いを実現したい。

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