〝星野さん取り戻す時は今〟 全国集会 大坂さん奪還の闘いと結び
週刊『前進』04頁(2899号01面02)(2017/12/04)
〝星野さん取り戻す時は今〟
全国集会
大坂さん奪還の闘いと結び
(写真 勢ぞろいした全国の星野救援会にエール 全国から集会に集まった520人は無実の星野文昭さん、大坂正明さんの奪還を固く誓い合った【11月26日 千代田区】)
11月26日、東京・星陵会館で星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議主催の「星野さん大坂さんを今すぐ返せ11・26全国集会」が開かれた。全国から集まった520人は、星野文昭さん、大坂正明さんの奪還を固く誓い合った。
再審連絡会議共同代表の狩野満男さんの開会あいさつに続き、無実なのに獄中43年の星野文昭さんのメッセージが読み上げられた(4面に抜粋掲載)。「直ちに解放せよ!という闘いとして更生保護委員会闘争を闘い、同時に、これ以上全証拠開示・再審開始・無罪・完全解放を引き延ばすな!と高裁に迫り、大坂闘争とともに勝利しよう」との訴えが、参加者の胸を打った。続いて大坂正明さんのメッセージが読み上げられた(4面に全文掲載)。
共同代表の戸村裕実さんと香川取り戻す会が高松市の四国地方更生保護委員会への申し入れ行動を報告し、「再審闘争と更生保護委員会闘争に貫かれているのは、星野さんは無実ということ」と核心を語った。
弁護団から酒井健雄弁護士、藤田城治弁護士が3回を重ねた更生保護委申し入れ行動の手応えを語り、11月30日に再び申し入れに行くことを明らかにした。
岩井信弁護士(主任弁護人)は、再審闘争の現局面を報告し、鈴木達夫弁護団長は、更生保護委の「壁」を破って星野解放を実現するのは各地絵画展の開催、多数の要望書提出などの運動の力だと力説した。
大坂弁護団の山本志都弁護士は大坂さんを罪に問う「証拠」が共犯とされた5人の供述調書だけであることを弾劾。主任弁護人の西村正治弁護士は供述調書など全証拠を開示させ、裁判員裁判の適用を阻止し大坂さんへのでっち上げ弾圧を粉砕する決意を語った。
後半は高野咲子さんの箏曲(そうきょく)で始まった。琴で演奏される「ソリダリティ」「あの坂を登って」などの典雅な調べが会場の雰囲気を一変させた。
基調報告を事務局の金山克巳さんが行った。今年の闘いを振り返り、①四国地方更生保護委員会との闘いの開始、②星野再審闘争と大坂さんの裁判闘争との合流、③徳島刑務所の受刑者処遇の改善、④治安弾圧との闘いと勝利を確認した。星野さんの服役期間が7月で30年となり、更生保護委員会は仮釈放審理を開始せざるをえない。要望書の集中、申し入れ行動、絵画展開催などで更生保護委員会を追いつめ、無期刑の終身刑化攻撃を打ち砕くことを訴えた。そして、沖縄基地と戦争に反対して闘った1971年11・14渋谷闘争の正義を掲げ、階級的労働運動の前進と国際連帯の力で星野さん、大坂さんを取り戻そうと呼びかけた。
京大弾圧を粉砕し完黙・非転向を貫いて奪還された安田淳敏君(京大同学会副委員長)と阿津良典君(同書記長)が決意表明を行い熱い拍手と歓声を浴びた。
さらに動労千葉の渡辺靖正執行委員、小竹運輸労組の野澤英人副委員長、動労西日本の山田和広書記長が熱い連帯発言を行った。
全国の星野救援会が壇上に勢ぞろいし、連れ合いの星野暁子さんがカイロの使用などの処遇改善をかちとったことを報告、文昭さんとともに進む決意を表明した。弟の修三さん、いとこの誉夫さんが文昭さんの一日も早い解放を訴えた。
閉会のあいさつで共同代表の平良修さんが「四国更生保護委員会にいい加減な結論を出させないために真剣に考え奮闘しよう。星野さんを獄死させてはならない」と気迫を込め訴えた。「ソリダリティ」の大合唱で集会を締めくくった。
都心デモに出発
青年労働者と暁子さんら家族・弁護団が先頭に進んだ。青年による手作りの星をかたどった「無実」の装飾も人目を引いた。新橋の雑踏を縦断して、デモは桜田公園に到着した。星野暁子さんが「この力で文昭を、大坂さんを必ず取り戻しましょう!」とマイクで呼びかけ、全員で団結ガンバローを三唱し、勝利を誓い合った。