子育てを労働者の手に取り戻す! 保育集会を全国で開こう
週刊『前進』04頁(2897号02面02)(2017/11/27)
子育てを労働者の手に取り戻す!
保育集会を全国で開こう
労働者がもう一度決起を始める時代
1%のブルジョアジーが金であやつる社会。労働者は非正規職労働者になるしかない。選択肢がない。低賃金でいつ解雇されても文句も言えない。だれもが生きていけない社会。そして貧困なら「戦争に行け。殺し合いをしろ」と、死ぬために生きる社会。こんな社会はもう根底からひっくり返すしかない。子どもに未来を語れない。私たちはどんな未来を子どもたちに残すのか。二度と戦争しないと決意した私たちは戦場に子どもたちを送るわけにはいかない。同じ思いの多くの労働者がこの時代にもう一度決起を開始しようとしている。
民営化・解雇反対で改憲を止めてきた
30年前、改憲・戦争のために、国鉄分割・民営化が強行された。しかし、民営化はしたが改憲はできず、今も「戦争できる国」になっていない。なぜか。それは当時、動労千葉のストライキがあり、1047名の解雇撤回闘争が闘われ、この闘争を支援する100万人陣形である自治労の存在があったからだ。すべては力関係で決まる。この力関係が改憲を阻んできたのだ。つまり民営化は労組破壊だ。
団結し社会変える子どもつくる保育
私たちの目指す保育、教育は、民営化反対の内容そのものだ。なぜ民営化はダメなのか。その答えは明確だ。子どもをもうけの対象にしているからだ。子どもたちの中に競争と分断を持ち込もうとしているからだ。仲間の大切さを実感できないまま、大人になった子どもたちは、人を信頼しない、寂しい大人になる。病気になる。
私たちのやってきた保育は、仲間と団結して社会そのものをつくり変える子どもを育てる保育だ。困った時には誰かに相談し、支えあって、笑いあって生きていく、仲間との生活の場が保育所だ。これを破壊しようとするのが民営化・公立保育所廃止攻撃だ。絶対守り抜きたい。全国で保育集会をやろう。
保育労働者の怒りを大きな団結に!
今、社会は労働者が生きられない社会。貧困、過労死、パワハラ。そんな中で子どもは最もひどい目にあっている。社会のあおりをもろにかぶっている。大人は生きることに必死で、「子どもをどんなふうに育てるか、子どもと一緒に人生をどう過ごしていくのか」なんて考えてる暇がない。虐待、ネグレクトは日常茶飯事だ。特に「うつ」などの病気の大人が多い。そんな中で、子どもが大人に気を使って生きている。子ども・子育て支援新制度により、どんな保育所でも認可されて補助金が出ることとなり、雨後のたけのこのように、小規模保育所、企業の保育所ができている。障害児のデイサービスも同じだ。ほとんどは子どもを時間だけ預かっているだけだ。兵庫県姫路市の保育所(わんずまざー保育園)の給食問題と同じようなことはどこでも起こっている。行政は認可、指導はしても責任を取らない。保護者は保育の内容には目をつぶって預けざるをえない。
自治労、自治労連も全国で保育集会をやっている。しかし、この問題を「社会の問題」とは言うが、客観的に事実として語っているにすぎない。労働組合こそがこの事実を変えていける。そして保護者という労働者が一番それを願う存在だ。今までのどの運動も、利害の対立を口実に、保護者と一緒に民営化反対の運動をやってこなかった。ここを突破するのが今回の保育集会だ。
私たちは自治体労働運動を先頭で担い、戦争反対を掲げ、子どもを取り巻く条件は1㍉も譲らず闘ってきた。この保育労働者の怒りを、今こそ大きな団結に変えていこう。保育署名で職場、街頭で議論をどんどん始めよう。保育集会をあらゆる自治体で開催しよう。
(革共同自治体労働者委員会・深町加代子)