加計学園の学部新設認可 腐敗にまみれた安倍を監獄へ
週刊『前進』02頁(2896号02面04)(2017/11/23)
加計学園の学部新設認可
腐敗にまみれた安倍を監獄へ
(写真 「成果年俸制廃止」「今すぐ!解職者原職復職」を訴えてデモする公務員労組の青年労働者【11月11日 ソウル】)
安倍政権は戦争・改憲に突進しながら、さらに腐敗を深めている。
文部科学省の大学設置・学校法人審議会は10日、加計学園が運営する岡山理科大の獣医学部を愛媛県今治市に新設することを認める答申を出し、林芳正文科相は14日、学部新設の認可を決定した。
学部が新設されれば、今治市は加計学園に37億円の学校用地を無償譲渡した上、96億円もの補助金を支出することになる。国からも毎年、巨額の助成金が加計学園に流れる。
加計学園を経営する加計孝太郎は安倍の盟友であり、日本会議に所属する極右だ。加計学園疑獄とは、安倍と日本会議が国家資金を私物化する、国家犯罪そのものだ。
安倍は、森友・加計疑獄に追い詰められ、身動きが取れなくなって解散・総選挙を強行した。そして、選挙が終わると直ちに、獣医学部新設を認可した。労働者人民の安倍に対する怒りは、「民意」をまったく反映しないブルジョア議会制度への怒りと重なり、ますます激化する一方だ。だから安倍は、「獣医学部新設はすでに決定されたこと」として居直り、追及から逃れようと必死なのだ。
15日の衆院文部科学委員会の審議で、林文科相は「首相から文科省に指示はなかったと承知している」とぬけぬけと言った。昨年10月、萩生田光一官房副長官(当時)らが、加計学園による獣医学部新設は「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っている」「官邸は絶対やると言っている」などと文科省官僚に圧力をかけたことは、すでに明らかになっている。
むしろ、国家戦略特区を使って加計学園に学部新設を認めたやり方自体が、安倍の意向をストレートに貫徹するためのものだったのだ。これまで文科省は、獣医師の需要にあわせて、獣医学部の新設を認めてこなかった。しかし安倍は、国家戦略特区で「岩盤規制を打ち破る」と唱えて加計学園による学部新設をねじ込んだのだ。
今回の認可で、獣医学部の新設は1966年以来、52年ぶりになる。全国大学の獣医師養成系学部の定員930人に、加計学園の140人分が加わる。膨大な額の学費で借金を背負って獣医学部を卒業したとしても、その学生にどんな未来が開けるのか。安倍や加計は、獣医師を目指す学生を金もうけの対象、収奪の対象としか見ていない。
巨額の国家資金を私物化しながら、安倍は「財政難」を叫んで社会保障の解体に突き進んでいる。地方は破壊され、全国の小中学校は毎年、約500校が統廃合されている。その一方で、金もうけのために加計のような極右が大学運営に手を出している。反戦運動を闘う京都大学の学生に対し、京大当局が公安警察と一体となって加えた弾圧も、これと根はひとつだ。
99%の労働者が生きることもできない状態にされ、国家と結託した1%の資本家だけが肥え太る社会など打倒されるべきだ。「この国に革命を」! 腐敗にまみれた安倍と加計を直ちに監獄にたたき込もう。