新やぐら裁判 〝明け渡し請求は無効〟 裁判長の拙速指揮と対決

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週刊『前進』04頁(2891号03面05)(2017/11/06)


新やぐら裁判
 〝明け渡し請求は無効〟
 裁判長の拙速指揮と対決

(写真 第3誘導路裁判後の報告集会で葉山岳夫弁護士があいさつ【10月24日 千葉市】)


 10月30日、新やぐら裁判が千葉地裁民事第2部(内田博久裁判長)で開かれた。この裁判は、市東孝雄さんの天神峰の畑のやぐら・看板など四つの物件について、NAAが反対同盟に「収去と土地明け渡し」を求めて起こしたもので、農地強奪判決の執行を阻む攻防の重大な位置にある。
 今回弁護団は、NAAの明け渡し請求が無効である理由として、農地賃貸借契約解除の条件である「離作補償の支払い」が行われていないことを追及した。
 県知事が解約の条件として「支払い」を明記したのだから、それが実行されなければ解約は無効だ。だがNAAは、〝市東が農業をやめて出て行く気配がないから「後払い」でいい〟という態度だ。供託もしていない。要するに「先に支払ったら実際に離作するまでの間の農業収益と合わせて二重払いになる」「強制執行で農地を奪った上で、後で金を押し付ければ十分だ」と主張している。デタラメな法解釈だ!
 さらに弁護団は、小作地収奪は憲法で保障された生存権、財産権を侵害するものだと厳しく指摘した。
 「専門家証人の準備とその意見書の提出について、進行状況はどうなのか」と内田裁判長が唐突に弁護団に尋ねてきた。弁護団が現状と見通しをていねいに説明すると、「そんなには待てない」「もっと早く」「努力が足りないのでは」と高圧的に迫ってきた。
 何をふざけたことを言うか! 弁護団は多忙を極めている。何よりも市東さんの営農と生活がかかった重大裁判を拙速で行うなど、絶対に認められない。弁護団は激しく抗議し、傍聴席からも怒声が裁判長に集中した。内田裁判長はなお「早さ」を求め、来年7月まで3回の期日を強引に指定した。次回は1月22日。
 閉廷後に伊藤信晴さんの司会で、近くの会場で報告集会が開かれた。萩原富夫さんが「裁判毎回が真剣勝負。全力で闘う」とあいさつした。続いて葉山岳夫弁護士をはじめ、弁護団が内田裁判長のむき出しの拙速裁判衝動を強く弾劾し、全員で勝利を誓い合った。

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強制執行阻止! 市東さんの農地を守れ!
11・6請求異議裁判・デモ
 11月6日(月)
 午前9時 千葉市中央公園集合 千葉市内デモ
 10時30分開廷 千葉地裁

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