知る・考える 用語解説 ロシア革命とスターリン主義―「一国社会主義」掲げ世界革命放棄
週刊『前進』02頁(2880号02面04)(2017/09/28)
知る・考える 用語解説
ロシア革命とスターリン主義―「一国社会主義」掲げ世界革命放棄
共産主義は、国際的に単一の階級であるプロレタリアートが、資本主義を全世界的に転覆するプロレタリア世界革命を通じてのみ実現しうる。ロシア革命はそうした世界史的事業の第一歩であり、一国のみでの社会主義建設など不可能なことは、革命を指導したレーニンとボルシェビキにとっても自明だった。
だが革命後のロシアが帝国主義に包囲され、孤立を強いられる中で、世界革命の放棄とロシア一国での社会主義建設を主張するスターリン一派が台頭し、レーニンの死後、反対派を暴力的に追放して党と国家の全権力を握った。以後、ソ連と各国の共産党は帝国主義との妥協・共存を基本戦略とし、プロレタリア革命を圧殺する反革命へと変質していった。このような〈共産主義運動の反革命的疎外態〉をスターリン主義という。
労働者の味方のように装いながら労働者自己解放の思想を否定し、革命に敵対するという点では、社会民主主義などの体制内諸勢力も同じである。これに対し、スターリン主義を特徴づける最も重要な本質は、「一国社会主義」論をもって共産主義の理念と運動を歪曲し、ロシア革命で開始された世界革命の時代(過渡期)を反動的に固定化したという一点にある。スターリン主義が「共産主義」の名を騙(かた)る反革命として存在する以上、現代革命の勝利は、反帝国主義・反スターリン主義を綱領とする世界革命の党を労働者自身の手で創成することにかかっている。