フランスで40万人が決起 労働法制改悪反対のストとデモ

週刊『前進』02頁(2878号02面03)(2017/09/21)


フランスで40万人が決起
 労働法制改悪反対のストとデモ

(写真 「職場でも街頭でも、資本家と政府の言いなりにはならないぞ!」——横断幕を掲げるソリデールのデモ隊【9月12日 パリ】)

 9月12日、フランス各地でマクロン政権の労働法制改悪に反対する闘いが爆発しました。フランス労働総同盟(CGT)は、4千件のストライキと180カ所でのデモを呼びかけ、約40万人が参加したと発表しました。FSU(統一労組連盟)や夏季休暇期間中も闘争を続けてきたソリデール(連帯労組)、UNEF(フランス全学連)も合流したゼネスト的決起です。
 フランス国鉄やパリの地下鉄、エールフランス、テレビ局、公務員労働者などがストライキに入り、パリの列車や港湾、トラック輸送の一部がストップ。実際に社会を止める巨大な行動となりました。高校生・大学生も学園を封鎖してストライキに合流し、デモや集会は全国数十都市で行われました。
 今年5月に就任したマクロン大統領は一貫して「労働市場改革」を最大の課題としてきました。昨年、社会党オランド政権による労働法制改悪に賛成したCFDT(民主労働同盟)が民間部門で代表権を獲得する状況の中で、マクロンは労組間の分断をあおり、最終的には強行改悪に踏み切ろうと狙っているのです。
 マクロンが狙う労働法制改悪の一つめの柱は、労働協約・団体交渉を無力化することです。就業規則の改悪によって労働条件を企業単位で個別に決められるようにし、労資交渉を簡略化しようというのです。
 二つめは、解雇の手続きを簡略化し、不当解雇をめぐる金銭解決制度を導入しようというものです。
 こうした改悪案の詳細は8月31日に公表され、CGTは「これは政府からの宣戦布告だ」として反対を表明していました。9月下旬にも改悪を強行しようとするマクロンに対し、再度の大闘争が呼びかけられています。
 労働法制改悪との闘いは全世界の労働者のテーマです。韓国・民主労総は今回「一国における労働法制改悪は、全世界の労働者に対する攻撃だ」と訴えて連帯行動に立ちました。
 日本でも、安倍の狙う労働法制改悪攻撃を打ち破る闘いをつくりあげよう!
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