安倍・トランプの戦争突入許さない 国際連帯で排外主義うち破れ 労働大改悪の手先=連合打倒
安倍・トランプの戦争突入許さない
国際連帯で排外主義うち破れ
労働大改悪の手先=連合打倒
米トランプ政権と日本の安倍政権は今、朝鮮半島における軍事的緊張を意図的にあおり立て、実際に北朝鮮を核で先制攻撃する準備を進めている。トランプと安倍こそ世界最悪の挑発者=戦争放火者だ。この戦争を始まる前に止めるために、トランプと安倍を今すぐ権力の座から引きずり降ろさなくてはならない。衆院解散・総選挙で逃げ切りを狙う安倍を絶対に許さず、労働者民衆の怒りと団結で今こそ安倍を倒そう!
朝鮮での核戦争狙う米日
現在の朝鮮半島の戦争危機は、アメリカとその軍事同盟国である日本と韓国が、圧倒的な軍事力で北朝鮮を脅し、制裁や圧力を一方的に強め、挑発的な軍事演習などを繰り返した結果である。北朝鮮の核実験やミサイル発射は、これに追い詰められた瀬戸際的な対抗措置にすぎない。
戦争を仕掛けているのは米日帝国主義の方だ。だが日本政府とマスコミはその事実を隠ぺいし、北朝鮮への敵意、憎悪、恐怖感をあおり立てるための排外主義キャンペーンを満展開させている。
安倍政権は9月3日の北朝鮮の核実験に対し、「異次元の圧力をかける」などと異様なトーンで息巻き、国連安保理や各国首脳との会談で「北朝鮮への圧力強化」を連呼した。
原油の禁輸を含む制裁措置は、かつて日本帝国主義が対米英開戦へと絶望的に突き進んだ際の「ABCD包囲網」(対日経済封鎖、1941年)と同様、対象国の経済を壊滅させる事実上の戦争行為であり、その果てに本格的な戦争を勃発させることを狙うものだ。これをトランプ以上に突出して推進したのが安倍だ。しかも安倍は北朝鮮の核を非難する一方で、自らは核兵器禁止条約の交渉すら参加せず、またNPT(核不拡散条約)非加盟のインドとも原子力協定を結び、原発輸出を水路に核兵器の材料をトップセールスで世界に売り込んでいるのだ。
他方で安倍政権は、15日の北朝鮮のミサイル発射に対して、またしてもJアラート(全国瞬時警報システム)を発令し、今にも日本にミサイルが着弾するかのようなデマを流した。高度800㌔の宇宙空間を飛び、日本から2千㌔も離れた公海上に落下したミサイルに対して、政府は「ミサイルが日本の領域に侵入」と大うそをついた(これには批判が集中し、後に「領域」を「上空」に訂正)。こうして北朝鮮への排外主義をあおり立てた上で、安倍は「安保法制の意義を問い直す」と称して臨時国会冒頭にも衆院解散・総選挙に踏み切る意向を明らかにした。
野党の混乱・低迷につけこみ、総選挙を逃げ切って一気に改憲と戦争(安保戦争法の本格的発動)へと踏み出そうというのだ。いよいよ決戦の秋が来た。
安保法制の強行から2年。今こそ労働組合が先頭に立って戦争絶対反対の大闘争をたたきつけ、安倍の戦争政治に断を下す時だ。
11・5一万人の大デモを!
そもそも朝鮮戦争(1950〜53年)から今日に至るまで、朝鮮半島での核戦争・核攻撃を一貫して狙ってきたのはアメリカだ。
米軍は現在も7千発の核弾頭を保有し、1千発近くをいつでも発射できる「高度待機状態」に置き、ステルス爆撃機や超音速爆撃機、空母、原潜、巡航ミサイルなどあらゆる攻撃手段で朝鮮半島を常時核攻撃の標的としている。これに比べれば北朝鮮の核・ミサイル技術など問題にならないレベルだ。
この圧倒的な核軍事力を持つ米軍が、北朝鮮の壊滅・転覆を目標とする先制攻撃戦略を一貫して維持し、そのための作戦計画の策定や大規模軍事演習を繰り返してきた。韓国と日本の、とりわけ沖縄の米軍基地がその出撃拠点とされた。
去る9月10日に放送されたNHKスペシャル「沖縄と核」では、新たな機密文書などを通じて驚くべき事実が暴き出された。米軍占領下の沖縄は、1300発もの「全世界を破壊できる規模」の核兵器が配備された「世界最大級の核拠点」だった。それらの核は中国などを標的とし、日常的に核爆弾投下訓練が行われた。59年のある日、核弾頭を積んだミサイルが那覇基地から誤って発射され、近海に落下。「核爆発をしていたら沖縄は吹き飛んでいた」(元米兵)という。これらの事実は徹底的に隠され、日本政府・外務省はこの隠ぺい工作に全面的に加担していたのだ。
東アジアで最も大量の核を保有し、秘密裏に核戦争の準備を進め、そのもとで人びとの生活と命を踏みにじってきたのは米日帝国主義である。今日の朝鮮戦争の危機はその継続だ。
「国民の命守る」の大うそ許すな
今、安倍政権は「北朝鮮の脅威から国民を守る」と称して、防衛予算の大幅増額や改憲に突き進もうとしている。だがその一方で安倍は、住宅街の真上に危険きわまる米軍輸送機オスプレイの飛行を許可し、住民の反対を押しつぶして原発を再稼働し、福島原発事故の「自主避難者」への補償を打ち切って高線量地域への帰還を強制し、労働者に過労死を強いる労働法制改悪を狙っている。連合はその手先となっている。その先にあるのは戦争だ。何が「国民の命を守る」だ!
トランプと安倍が朝鮮戦争へ前のめりになるのは、今日の大恐慌下で資本主義そのものがどん底の危機に陥り、その中で米日ともに政治権力の崩壊に直面しているからだ。これを戦争で突破しようと狙っているののだ。
何より米日帝は、ゼネストと実力闘争でパククネ政権を完全打倒した韓国・民主労総の闘いが、日本や全世界に波及することを心底恐れ、これを戦争で圧殺しようとしている。
民主労総は今、米韓政府に対して「すべての軍事的行為と制裁措置を中止しろ」と要求し、米軍のサード(高高度迎撃ミサイルシステム)配備阻止闘争を始め不屈の闘いを続けている。全米・全世界では反トランプ闘争がますます広がり、欧州でも貧困と排外主義、労働法制改悪に反対する労働者の闘争が激しく闘われている。
そして来る11月5日、アメリカ、韓国、ドイツを始め、世界各国で労働者の闘いの先頭に立つリーダーが来日し、東京・日比谷野外音楽堂で開催される労働者総決起集会・改憲阻止1万人大行進に参加する。同じ頃、安倍はトランプを日本に招き、朝鮮戦争突入を意思一致するための首脳会談を狙っている。この戦争会談に対し、「トランプと安倍を倒せ!」の大デモをたたきつけよう。そして国境を越えた労働者の団結で世界を変えよう。
本紙を手に取られたすべての労働者、学生、市民のみなさんに、11・5集会と改憲阻止1万人大行進への参加を呼びかけます。