11月改憲阻止1万人大行進へ プロレタリア世界革命の勝利へ向け党と労働組合の一体的建設の前進を 革共同東京都委員会

週刊『前進』04頁(2873号02面01)(2017/09/04)


11月改憲阻止1万人大行進へ
 プロレタリア世界革命の勝利へ向け党と労働組合の一体的建設の前進を
 革共同東京都委員会

(写真 7月27日、都庁議事堂レストラン解雇を弾劾し、当該の柿沼庸子さんを先頭に都庁前で座り込み行動)

 朝鮮侵略戦争切迫情勢が激化している。8月21日からの米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」は、「北朝鮮の体制崩壊」を見据えた作戦計画「5015」に基づく大規模演習であり、挑発的戦争行為そのものだ。8月10〜28日には、陸上自衛隊と米海兵隊が北海道で大規模な共同実弾訓練を行い、17日のワシントンでの日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)と併せて、安保法発動と朝鮮半島上陸を狙う自衛隊参戦策動を一気に加速させている。他方、北朝鮮スターリン主義は29日、反人民的な弾道ミサイル発射を強行し、日米帝国主義はこれを絶好の餌食に戦争衝動を強めている。東京都知事・小池百合子の関東大震災朝鮮人犠牲者への追悼文拒否も、戦争と改憲への突進を狙った暴挙だ。戦争を止めるのは今だ! 主戦場は東京だ。われわれは、新生東京都委員会建設と一体でかちとられた7月都議選決戦の巨大な地平を踏み固め、首都東京から日米韓労働者の国際連帯とゼネストで安倍=小池を打倒する。ロシア革命から100年の今こそ帝国主義とスターリン主義を打倒し、人民の未来を開こう! 東京からプロレタリア世界革命の火ぶたを切ろう。

労組交流センターが最前線に立つべき時

 9月2〜3日の全国労働組合交流センター拡大運営委員会で、連合打倒=改憲阻止の今秋決戦の大方針を確立しよう。
 戦後革命の危機をかろうじてのりきった日帝支配階級は、一貫して改憲をたくらんできた。その最大の攻撃が1987年の国鉄分割・民営化だった。「戦後政治の総決算」を呼号して登場した中曽根康弘は、「国労をつぶし、総評・社会党を解散させ、床の間に立派な憲法を安置する」として国鉄分割・民営化を強行した。その先兵となったカクマルは総評解体をも率先推進し、JR資本とJR総連カクマルとの結託体制がつくり出された。だが、動労千葉―動労総連合の分割・民営化絶対反対の闘いと国鉄1047名解雇撤回闘争は、中曽根がたくらんだ改憲を30年間、押しとどめてきた。
 国鉄分割・民営化と連合結成に対し、中野洋動労千葉委員長(当時)は、佐藤芳夫・中立労連前議長(全造船石川島分会)らとともに「反連合・反全労連」を掲げて直ちに全国労働組合交流センターを結成し、階級的労働運動路線を牽引(けんいん)した。

連合の分裂を階級的労働運動の再生へ!

 他方、連合は今や大分裂を開始した。これは安倍の改憲攻撃への突進がつくり出した情勢だ。
 民進党を先に飛び出した細野豪志も、代表選候補者の前原誠司も枝野幸男も、すべて改憲勢力だ。9月の民進党大会で誰が代表になろうと民進党の分裂・崩壊・消滅は不可避である。10月の連合大会も、安倍政権の戦争・改憲・労働法制改悪攻撃の最先兵として登場したUAゼンセンを中心に、連合そのものの分岐・分裂・流動化を一層促進するものになる。
 日本の労働運動において、ナショナルセンターが分裂・流動・解体・再編を迎えるのは戦後、3回目だ。1950年の朝鮮戦争に際しては総評が結成され、87年の国鉄分割・民営化では連合が結成された。そして、今回の連合の危機だ。これらはいずれも、戦争・改憲攻撃と完全に一体だ。
 だが、今回の改憲攻撃は「戦後レジームからの脱却」を掲げて登場した安倍政権の絶望的あがきにほかならない。新自由主義が崩壊し、最末期帝国主義が断末魔の危機に陥る中で、安倍は凶暴なクーデター的手法で突進する以外にない。それは戦争か革命かの巨大な分岐を生み出さずにはおかない。
 全国労組交流センターが階級的労働運動のナショナルセンターへの飛躍をかけた決戦を引き寄せたのだ。今こそ改憲阻止闘争の最前線に全国労組交流センターの赤旗を押し立てよう!

都労連に拠点を築き極右小池うち倒そう

 労働運動の最大の主戦場は国鉄決戦であり都労連決戦だ。国鉄1047名解雇撤回闘争が改憲を止めてきた。その中心軸となって「100万国鉄闘争陣形」を形成してきた都労連が今、安倍―小池の攻撃の前に分岐・流動のただ中にある。
 7月都議選は、①都庁議事堂レストラン解雇撤回闘争、②都営交通民営化(および築地をはじめ卸売市場の民営化)絶対反対闘争、③動労東京八潮支部の闘いを3本柱に、改憲阻止・東京都丸ごと民営化阻止の決戦として闘われた。その決戦を闘いぬいた私たちは、今こそ連合東京の最大の危機を突き、首都東京に階級的労働運動をよみがえらせるために闘おう。
 「9・4都庁レストラン解雇都労委闘争突入集会」と「9・15動労総連合1047協議会結成報告集会」を一体のものとして位置づけ、これを武器に「常磐線開通阻止!帰還強制を許さない!被曝労働拒否!9・23いわき集会」と10月JRダイヤ改定阻止闘争、10・21国際反戦デー闘争を跳躍台に、11・5労働者集会に攻め上ろう。

臨時国会と対決する9~10月決戦の課題

 11・5労働者集会に至る9〜10月の闘いは、安倍が改憲案の提出をたくらむ臨時国会と対決する歴史的な決戦だ。この臨時国会では、「残業代ゼロ」と月100時間残業合法化で労働者に過労死を強いる労働基準法改悪をはじめとした労働法制改悪がたくらまれている。文字通り労働者の生死をかけた攻防が始まるのだ。
 国鉄闘争と階級的労働運動の圧倒的な展開を軸に、戦争・改憲阻止、安倍戦争内閣打倒の今秋決戦を打ちぬき、11・5全国労働者総決起集会―改憲阻止1万人大行進へ前進しよう。
 当面する闘いの第一は、「9・4都庁レストラン解雇都労委闘争突入集会」の圧倒的な成功を実現し、非正規職撤廃へ闘うことだ。

これまでの常識こえ希望を組織する闘い

 都庁議事堂レストラン解雇撤回闘争は、9月4日に東京都労働委員会での調査が始まる。9・4集会の核心点は何か。都庁議事堂レストランで働いていた柿沼庸子さんは、4月1日の常磐線開通阻止の浪江現地闘争に立ち、福島への帰還と被曝の強制に反対する署名を職場で集めたことを理由に解雇された。この不当きわまる解雇との闘いは、常磐線延伸阻止・帰還と被曝の強制反対、都営交通民営化を軸とした都丸ごと民営化阻止、築地市場の豊洲移転阻止、2020年東京オリンピック反対、戦争・改憲阻止の闘いそのものだ。したがってこの闘いは、従来の「解雇争議の常識」を打ち破り、連合支配を根底的に粉砕して、文字通り安倍と小池を串刺しにする、「希望を組織する」解雇撤回闘争として爆発する。
 ここから18年3月を前にした非正規職の大量解雇と総非正規職化攻撃に立ち向かう青年・女性の新たな総決起を実現しよう。「都庁ふくしま署名解雇を許さない会」を武器に都庁・清掃・水道・教組・東交などすべての労働組合に分け入り、戦争・改憲阻止、非正規職撤廃の巨大な展望を切り開こう。
 今、450万人の有期雇用労働者が、無期転換を逆手に取った大量解雇と「生涯非正規」強制の攻撃に直面している。「外注化阻止!非正規職撤廃!」は一般的なスローガンではない。動労神奈川の時廣慎一書記長に加えられた雇い止め解雇は動労総連合絶滅攻撃そのものであり、動労東京八潮支部の組合員に対する雇用契約期間を6カ月から3カ月に短縮する攻撃もまた同じだ。すでに戦端は開かれた。さらに動労水戸、動労福島、動労千葉も、「エルダー出向」発令をめぐる組織破壊攻撃との激突に突入している。
 当面する闘いの第二は、9月15日の動労総連合1047協議会結成報告集会を、JRの第3の分割・民営化攻撃と対決し、国鉄・都労連決戦への総力突入の号砲として実現することだ。

1047名解雇撤回闘争再びうち立てる

 今、JR総連カクマルは「JR改革が最優先課題」(東労組委員長・吉川英一)と叫び、JR東日本が強行する「水平分業」=分社化・総非正規職化攻撃の最先兵になると名乗りをあげた。「JR改革」とは、カクマルこそが国鉄分割・民営化の先兵となり、総評をつぶし、労働法制の全面改悪などの新自由主義攻撃を最先頭で担ったことを支配階級にアピールし、カクマルの延命を安倍と資本にこいねがうものだ。
 動労総連合1047協議会は、6・11国鉄闘争全国運動全国集会のただ中で結成され、国鉄分割・民営化に人生をかけて立ち向かったすべての鉄道労働者に戦争・改憲阻止の労働運動への大合流を呼びかけた。動労総連合1047協議会の結成はまた、都労連傘下でも開始された分岐・分裂情勢に猛然と分け入り、階級的労働運動再生の突破口を切り開く闘いだ。
 9・15集会への圧倒的結集を実現し、1047名解雇撤回闘争を再び東京のど真ん中に鮮烈にうち立てよう。連合東京をめぐる攻防は最大の戦場だ。改憲阻止=小池打倒の労働運動をつくり出すことは、まさに階級的労働運動をよみがえらせ階級的なナショナルセンターの樹立をめざす闘いだ。

9・23に結集し東京で被曝労働拒否闘争を

 当面する闘いの第三は、常磐線開通阻止9・23いわき闘争への圧倒的な結集を実現することだ。
 被曝労働拒否の闘いは、階級的労働運動をよみがえらせる決定的な力になる。それは命の根源にかかわる問題だ。東京は被曝労働拒否の闘いにおいても主戦場のひとつだ。「福島第一原発の状況はコントロールされている」というウソで招致した東京オリンピックを盾に共謀罪制定を強行し、戦争と改憲に突き進む安倍と小池を、福島の怒りと結ぶ東京からの総反乱で打ち倒そう。

非正規職撤廃へ闘う動労東京八潮支部

 動労東京八潮支部の非正規職撤廃闘争は決戦の渦中にある。
 動労東京は以下の要求を掲げて闘い続けている。①組合員2人に対する労働契約期間の6カ月から3カ月への一方的な短縮を撤回すること、②深夜の「仮眠時間」を十分に確保すること、③夜勤手当を倍増すること、などだ。これは非正規職撤廃の闘いそのものであり、また労働時間規制の撤廃に徹底対決する闘いだ。
 だが、これらを要求した八潮支部との団交で、交通機械サービスは不当にも団交拒否の暴挙に出てきた。八潮支部が直ちに「団交を拒否するのか」と追及すると、会社側は「団交拒否ととってもらってよい」「どうせ労働委員会に申し立てることが目的だろう」と居直った。これは、動労神奈川の時廣書記長への雇い止め解雇と完全に連動した「18年3月一斉解雇」攻撃そのものだった。
 これに対して八潮支部も、怒りに燃えて組合員全員が意気高く席を立った。
 組合員は「追い詰められた会社は、ついに団交拒否という不当労働行為意思をあからさまにした」「今年4月以降の36協定破棄状態から、いよいよ本格的なストライキ態勢に入れる」「明日からの出勤が楽しみだ」「あらゆる戦術を駆使し、楽しくのびのびと闘おう」「八潮全体に仲間を広げよう」「大井(東京総合車両センター)の仲間にも事実を伝えよう」という思いを語り、解放感がみなぎる中で闘争継続の意思を確認した。
 会社は翌日、「わび状」と「団交再開要請書」を送付してきた。八潮支部の団結が会社を追い詰めたのだ。国鉄1047名闘争を圧殺するために仕掛けられた2010年4・9政治和解以来、労働組合の存在と闘いを見くびって、ほしいままの攻撃をかけてきたJR体制に対する決定的な反撃がたたきつけられた。
 交通機械サービスは6月1日付発令で4人の副所長を八潮事業所に送り込み、八潮支部の組織破壊を狙ってきた。動労東京はこの間、こうした支配介入を逆手にとり、八潮支部根絶を狙う大攻撃を迎え撃つ闘争態勢=団結をつくり上げてきた。
 勝利の鍵は、団結の強化と組織拡大にある。「もう一人の仲間を組合に!」を合言葉に、全員参加で「外に打って出る」闘いに挑んだ。組合員の誰もが「職場を回しているのは俺たちだ。俺たちこそ主人公だ」と仕事に誇りを持っている。八潮支部は、職場闘争―都労委提訴―指名スト―順法闘争―非協力闘争など、あらゆる手段を駆使して闘い続ける決意を打ち固めている。

就業規則は絶対ではなく力関係で決まる

 改悪労働契約法により無期雇用への転換権が発生する18年3月末に向かって、資本は大量解雇の攻撃をかけている。仮に無期契約に転換されたとしても、労働条件は非正規職そのものだ。1600万人の非正規労働者が「名ばかり正社員」で一生非正規職に縛り付けられようとしている。これは安倍の言う「岩盤規制の突破」であり、その核心にあるのは団結破壊=労働組合根絶だ。だからこそそれは改憲攻撃と一体なのだ。
 この攻撃との攻防は階級間の力関係と労働者の団結で決まる。マルクスは『資本論』第1巻の「機械と大工業」の章で、「工場法典の中では資本は自分の労働者に対する自分の専制を……私的法律として自分勝手に定式化している」と喝破した。これが就業規則の本質だ。動労総連合強制出向無効確認訴訟が結審した6月7日の裁判報告集会で、鈴木達夫弁護士は「就業規則は絶対的なものではなく、階級の力関係で決まる」と強調した。出向強制や懲戒処分、解雇などについても同じだ。
 職場の攻防とは、資本との闘いでの一時的敗北や持久戦的膠着(こうちゃく)状態の中でも、「絶対反対論」「階級的団結論」を貫いて階級拠点をうち立てる闘いだ。一見、資本を打ち負かすことは絶望的に見えたとしても、帝国主義打倒までやむことのない労働者の階級的闘いを発展させること、すなわち歴史を創り上げる主体として労働者を力強く登場させることこそが、職場における闘いの目的だ。階級の指導部を建設することがわれわれの勝利であることを確信し、11・5労働者集会に猛然と攻め上ろう。
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