改憲阻止8・15集会の発言から

週刊『前進』04頁(2869号04面01)(2017/08/21)


改憲阻止8・15集会の発言から

(写真 会場を満杯にした参加者が西川さんの基調報告に聞き入った【8月15日 東京・新宿区】)

戦争・天皇制と闘う
 平和遺族会全国連絡会 西川重則代表

 私は18年間、休むことなく国会傍聴を続けてきました。憲法9条は、絶対に戦争をしない、戦争を放棄すると明記しています。憲法99条は、国会議員や公務員の憲法尊重擁護義務を定めています。ところが国会は2015年9月19日の真夜中に戦争法を強行採決した。つまり、国会が戦争を始める、ということなんです。驚くべき無責任な国会議員たちであり、参議院も「良識の府」には値しないほど堕落しています。
 世界の労働組合がともなる闘いをすれば絶対に戦争を起こすことはない。1940年11月23日、大日本産業報国会が結成され、労働組合が全部解体されて戦争に突き進んだ。この歴史をよく学んで闘いましょう。
 私は天皇制を認めない戦没者遺族の一人です。私の兄を殺したのは天皇です。母は「もうすぐお兄さんが帰ってくるよ」と言っていましたが、帰ってきたのは「戦病死をした」という国からの公報でした。私の兄だけではない。多くの方が悲惨な運命をたどった。
 1937年7月7日の盧溝橋事件から今年は80年になります。日本は侵略と加害の歴史を繰り返し、南京大虐殺へ進んでいった。自衛戦争なんかじゃない。自衛の名において侵略・加害の歴史を繰り返したんです。昭和天皇の戦争責任をはっきりさせるべきです。
 国境を越えた方々と国際連帯の立場でよき関係をつくりだしていきましょう。

変わらぬ連帯を
 韓国・全国公務員労組永登浦(ヨンドンポ)区支部 チミンス支部長

 民主労総ソウル地域本部を代表して訪問しました。
 韓国では、1700万人のロウソクの力でパククネ大統領を弾劾し、ムンジェイン大統領を新しく選出しました。この10年間、右派政権が積み重ねてきた積弊を清算しなければなりません。彼らは民主労総の闘争路線の破壊をたくらんでいます。私たちはこれに屈せず闘争の手綱を引いて、去る6月30日、数万の労働者と連帯して社会的ゼネストを行いました。真の労働者が中心になる国家建設の中心に、私たち民主労総が国民とともにいることを社会全体にくまなく知らせ、力強い社会的呼応を得ました。労働者民衆がより良い暮らしができるよう激烈な闘争を継続します。
 私たちは、動労千葉が日本で国鉄分割・民営化絶対反対、民営化・非正規職化絶対反対のために努力していることを知っています。
 安倍政権は国会で共謀罪を通過させました。かつて朝鮮、台湾の植民地支配と中国、アジアへの侵略戦争に労働者人民を動員した治安維持法に倣(なら)ったものであり、世界を再び戦争の惨禍に追い込む悪法です。そのターゲットは労働組合です。安倍政権は労働組合が団結することを最も恐れています。
 また、動労千葉は農民と連帯して三里塚空港反対闘争を50年間も闘い続けてきました。今後も私たち民主労総と動労千葉は変わらぬ連帯でともに進みましょう。今回の訪問の意義深い精神を11月にもう一度確認しようと思いますので、韓国に来てくださることを期待します。

11・5一万人行進へ
 動労千葉 田中康宏委員長

 国鉄分割・民営化は戦後最大の労働運動の解体攻撃と同時に、最大の改憲攻撃でした。でも、僕らは必死にとりでを守り、30年たつ今も憲法改悪を押しとどめてきました。そして日本の労働運動が本当に力を取り戻さなくてはいけない、勝負のときを迎えました。
 来年4月、労働契約法という悪法によって有期雇用の労働者が5年以上働いていれば無期雇用に転換することが始まります。法定最低賃金、あるいはボーナスも退職金もまったくない、この労働条件をまったく変えないまま無期雇用、つまり名ばかりの正規職労働者が450万生み出される。社会全体を総崩れになるような形で崩壊させていく。安倍政権が「働き方改革」と称して、同一労働同一賃金としてやっていることの正体です。今の資本主義の危機は戦争をしても社会を崩壊させてもこれでしか生きることができないということです。
 僕は何ひとつ絶望していません。新しい一歩を始めたい。動労千葉は11月5日、日比谷野外音楽堂で20年間継続してきた労働者総決起集会を開催します。そのとき憲法改悪への一歩たる臨時国会が開かれています。2時から3時までを憲法改悪絶対阻止一万人大行進という形で民衆総決起闘争として開催したい。来年には10万人に、再来年には韓国のように100万人になる、2020年はオリンピックも改憲も戦争も僕らの力で絶対止めてやる。二度と戦争は許さない。声を限りに闘いましょう。

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