安倍改造内閣打倒し11月「改憲阻止1万人大行進」へ総決起を 国際連帯強め朝鮮戦争絶対阻止へ

週刊『前進』04頁(2867号03面01)(2017/08/14)


安倍改造内閣打倒し11月「改憲阻止1万人大行進」へ総決起を
 国際連帯強め朝鮮戦争絶対阻止へ


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(写真 「安倍はかえれ!」8・6ヒロシマ大行進は青年労働者・学生を先頭に怒りを大結集して感動的にかちとられた【平和記念資料館前】)


 8・6広島―8・9長崎闘争は、「改憲阻止し革命へ」の2017~18年決戦の火ぶたを切った。3日に発足した安倍第3次改造内閣は被爆者を先頭とする怒りでただちに打倒される情勢にたたき込まれた。高高度迎撃ミサイル(サード)配備と闘う韓国・ソンジュ住民をはじめ日韓連帯が発展し、革命の火薬庫、福島と広島が固く結合した。改憲阻止決戦は、ボロボロになって改憲に突進する安倍への怒りを束ね、労組拠点を軸にゼネストへと前進する闘いだ。8・15集会の大結集から11月日比谷へ、改憲阻止を掲げた万余の決起を実現しよう。

安倍倒す広島・長崎の怒り

 「(安倍政権が核兵器禁止)条約に反対し続けるなら政府を変える決意だ」。8月6日、広島で安倍と面談した被爆者は机をたたいて弾劾した。広島・長崎の式典で国連採択の核兵器禁止条約に一言も触れず、記者会見で条約への署名・批准はしないと明言した安倍は、都議選の惨敗に続き、広島・長崎の被爆者の怒りで打倒を宣言されたのだ。
 安倍第3次改造内閣は、末期的姿をさらしながら改憲へ突進する以外にない反動性と破綻性、絶望性に満ちた政権だ。
 安倍は自らの破滅的危機を、改憲・戦争への突進、共謀罪弾圧と労働組合破壊、むき出しの国家暴力でのりきろうとしている。加計学園疑獄の当事者である萩生田(はぎうだ)光一を官房副長官から党幹事長代行に横滑りさせ、同じく安倍の側近の加藤勝信を働き方改革担当・厚生労働相にすえ、労働法制改悪を強行しようとしている。安倍のいま一人の側近、世耕弘成(せこうひろしげ)経済産業相も留任だ。
 萩生田の後任の内閣人事局長には現官房副長官・杉田和博を就任させた。首相官邸の主導で審議官以上の約600人の高級官僚の人事権を掌握する内閣人事局は14年安倍第2次政権で発足し、そのトップにはこれまで官房長官・菅義偉(すがよしひで)のもとで加藤や萩生田が就いていた。それを今度は公安警察官僚そのものである杉田が牛耳るというのだ。すでに官邸には内閣情報官として同じく公安警察出身の北村滋(しげる)が送り込まれている。帝国主義戦争は支配階級の恐るべき腐敗を引き起こす。加計・森友疑獄などの権力犯罪を何度でも繰り返す腐り切った反革命人事である。今こそ安倍を監獄へたたき込もう。

急切迫する朝鮮侵略戦争

 8月5日、米軍普天間飛行場に所属する米海兵隊の垂直離着陸機オスプレイMV22が、オーストラリア東方沖で墜落し、乗組員26人中3人が死亡する大事故が発生した。事故機は7月下旬まで行われていた米・オーストラリアの合同軍事演習「タリスマン・セーバー」に参加しており、さらに8月10〜28日には北海道で日米共同訓練を予定していた。7日、米国防総省は飛行自粛要請に対して応じない立場を示し、「日本を防衛し日米が共有する安全保障を促進するためにオスプレイは資産だ」と言い放って飛行を継続した。12日の沖縄・辺野古新基地建設阻止の県民大会は怒りのるつぼとなった。
 さらに広島・長崎の怒りを逆なでするように、9日には、厚木基地から岩国基地へ米空母艦載機の移駐を開始した。61機が段階的に岩国に移駐し、所属の米軍機は130機を超えて極東最大規模となる。
 すべてが朝鮮侵略戦争の急切迫の中で引き起こされていることだ。
 北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射の動きの中で、国連安全保障理事会は5日、北朝鮮への「これまでで最も厳しい」制裁決議を中国・ロシアも賛成して採択した。禁輸対象は石炭、鉄と鉄鉱石、鉛、海産物などで、年間10億㌦となり、これまでの3分の1が削減される。北朝鮮労働者の受け入れ枠増加も禁じる。この新たな「極限的」ともいうべき経済制裁そのものが戦争行為だ。
 8月21日から米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」を実施し、日帝・安倍政権も完全な参戦態勢に突入しようとしている。
 すでに米嘉手納基地所属の特殊作戦機が航空自衛隊の救難ヘリに空中給油を行う日米共同訓練を6月12〜21日に日本海などで実施した。米軍からは特殊部隊を敵地に潜入させる米空軍第353特殊作戦群の輸送機MC130コンバット・タロンが参加し、昨年11月に続いて米軍が他国と交戦する重要影響事態を想定した「捜索救助訓練」となった。捜索援助訓練とは実際には特殊部隊の敵地潜入の侵略作戦だ。
 改憲攻撃との激突は、条文の是非をめぐる問題でもなければ、ましてや護憲論に象徴されるように戦後日本社会の肯定に基礎を置く問題でもない。大恐慌の深まりと帝国主義間・大国間の争闘戦がついに保護主義・排外主義の扇動にいたり、その激突がいつ本物の戦争に転じてもおかしくない情勢に突入している。ゆえに日帝は、第2次大戦の敗北に規定され続けている限りもはや対応できない。改憲攻撃はこうした根本的な危機から繰り出されている。日帝は戦争のために国家のあり方、統治形態を全面的に転換しようとしているのだ。
 したがって改憲阻止決戦は、戦後体制(戦後レジーム)を転覆する共謀罪、基地、原発、貧困、医療・福祉・教育破壊など、あらゆる攻撃への労働者人民の怒りの総反撃として闘われなければならない。国際連帯を貫きゼネストで安倍を打倒しようと訴えた広島・長崎の闘いは改憲阻止決戦の突破口を開いた。

国鉄決戦貫きゼネストへ

 改憲決戦とは労働運動をめぐる決戦であり、国鉄決戦そのものだ。動労総連合を先頭に第3の分割・民営化攻撃を粉砕しつくそう。
 国鉄分割・民営化との闘いは改憲攻撃との激突であった。動労千葉はストライキに立って30年にわたって絶対反対で闘いぬき、10年4・9政治和解をのりこえて動労総連合の全国建設、青年部建設、1047協議会を設立し国鉄闘争の発展をかちとってきた。このことが改憲を阻んできた。
 安倍は内閣改造にあたり改憲を「党主導で行う」とする一方、「経済最優先」を掲げた。「経済最優先」とは資本の利潤がすべての「生産性向上」「働き方改革」であり、アベノミクスの無残な破産の上に労働法制改悪で労働者を過労死するまで働かせ、総非正規職化と労働組合破壊を狙う大攻撃である。まさにここに改憲攻撃との激突がある。
 民進党は衰退し、日本共産党スターリン主義の正体もあらわになっている。小池=日本ファースト結成など、すべてが改憲へとかじを切っている。しかしついに改憲・労働法制改悪をめぐって連合の労働者支配は崩壊し、動労総連合を先頭に現場の怒りと闘いで連合を打倒し、階級的労働運動が躍り出る情勢を迎えた。職場の正規・非正規の団結を軸に労働者の根底的な決起が始まり、ゼネストで闘う労組拠点が次々と生み出される時代の到来である。
 職場・地域の拠点建設がゼネストを切り開く。それは地区党建設を軸にして初めて可能となる。労働組合建設・拠点建設と党建設を一体的に進めよう。全員が「階級の指導部」へと飛躍することをとおしてこれを実現しよう。最大の武器が『前進』であり、『前進』読者網建設である。
 青年労働者・学生は戦争と改憲への怒りの先頭で闘おう。「改憲・戦争 絶対に許さない 8・15集会」に大結集しよう。8月30〜31日の全学連大会の歴史的成功をかちとろう。改憲阻止決戦の真っただ中で星野文昭同志と大坂正明同志を必ずや奪還する決意を固め9・10徳島闘争に決起しよう。11・5改憲阻止1万人大行進に進撃しよう。

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