沖縄大学自治会のアピール 「貧困と戦争」をうち破ろう キャンパスから怒りの声を
沖縄大学自治会のアピール
「貧困と戦争」をうち破ろう
キャンパスから怒りの声を
7月、自衛隊沖縄地方協力本部が県内の18歳に自衛隊の案内を送りました。封筒の裏には「沖縄県の平均年収(35歳)上位5社」という、自衛隊と県内民間企業の年収を比較したランキングを載せ、自衛官は「5位」となっています(写真)。絶対に許せません!
子どもの貧困率が29・9%で全国1位の沖縄では、バイトに追われ部活動をあきらめる高校生が多くいます。沖縄大学でも年間100万円近くの学費のために4人に1人が大学をやめ、多くの学生がバイト漬けの日々を送っています。その貧困につけこんでの募兵とは、「経済的徴兵制」そのものです。
沖縄の学生は自衛隊に入れば幸せになれるのか? まったく違います。7月27日に辞任した稲田朋美前防衛相は、自衛隊員や家族の不安をよそに南スーダンPKO(平和維持活動)派兵を継続し、現地が戦場であることを隠していました。5月6日には南スーダンから帰還した自衛隊員が自殺しました。アメリカでは学費のために軍隊に入りイラク戦争に行った若者が戦死する、もしくはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し復学できないということが起きています。
安倍政権が憲法9条に自衛隊の存在を明記し、「自衛」の名で朝鮮侵略戦争への参戦を狙う中、貧困を利用して学生を殺し殺される戦場に送ろうとしているのです。
そもそも稲田の夫は、三菱重工業や川崎重工業などの軍需企業の株を大量に取得し、安倍政権が過去最高の防衛予算を組む中でぼろもうけしていました。72年前の沖縄戦では、天皇ヒロヒトや一握りの大資本家の保身のために沖縄が捨て石にされ、住民も戦争に動員され死を強制されました。それから何ひとつ変わらない戦争政治に労働者民衆の怒りが爆発し、自衛隊員の怒りも爆発する中稲田は打倒されました。
安倍政権がグラグラになる中、大学が自民党支配を支える機関になっています。私が沖大のキャンパスで「学費が高すぎる」と抗議した際、沖大の自称「左派」の教授たちが「沖大は経済的規模が小さいからしょうがない」「大学がつぶれてもいいのか」と言い、声を上げないように脅しました。学生の抗議は禁圧され、学内では自衛隊の就職説明会が行われる。この現実が経済的徴兵制の基礎をつくっています。
私たちは学生の怒りの声を集めて反撃します。「誰の払う学費で大学が運営されているのか」「誰が大学を成り立たせているのか」を学生の団結した行動やストライキで示し、キャンパスの現実をひっくり返す決意です。日々バイト先で仕事を回し、大変な思いで大学に通う私たちにこそ、社会の矛盾をえぐり出し変革する力があります。
8月30〜31日の全学連大会に集まり、全国学生の力で「貧困と戦争」の現実をうち破ろう!