2017年夏季特別号アピール 改憲阻止し革命へ 動労千葉とともに第3の分割・民営化粉砕へ 国際連帯とゼネストで朝鮮侵略戦争阻止し、世界革命への突破口開こう

週刊『前進』04頁(2865号01面01)(2017/07/31)


2017年夏季特別号アピール
 改憲阻止し革命へ
 動労千葉とともに第3の分割・民営化粉砕へ
 国際連帯とゼネストで朝鮮侵略戦争阻止し、世界革命への突破口開こう


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(写真 6月11日、動労千葉、関西生コン支部、港合同が韓国・民主労総とともに共謀罪粉砕を掲げて銀座デモの先頭に立った)

(写真 「安倍を監獄へ!」都議選を闘いぬいた北島邦彦候補が熱くアピール【7月1日 東京・荻窪駅前】)

(写真 4月1日、動労水戸を先頭に80人が常磐線浪江駅前【福島県】に陣取り、開通記念式典を粉砕した)

はじめに

 国際帝国主義の激しい争闘戦と朝鮮侵略戦争の超切迫、そのもとでの韓国・民主労総を先頭にした世界の労働者階級の決起によって、徹底的に追いつめられた日帝・安倍政権に労働者階級の怒りがたたきつけられた。自民党の歴史的凋落(ちょうらく)をつくりだした都議選決戦の勝利は、なりふりかまわぬ後のない攻撃として2017〜18年の改憲決戦を引き出した。戦争・改憲、共謀罪、戦後労働法制の最後的解体、総非正規職化の攻撃が、改憲すなわち「戦争か革命か」をめぐる決戦として、非和解の死闘に突入したのだ。
 この改憲阻止の大決戦と一体で労働法制改悪攻撃との全面激突も始まった。JR東資本は6月9日、全面外注化・転籍・総非正規職化計画の提案を強行した。運転士、車掌をも外注化し丸ごと非正規職にたたき込む攻撃だ。2000年に始まる第2の分割・民営化(シニア制度と検修部門外注化の攻撃)に続く、「第3の分割・民営化」というべき攻撃である。この第3の分割・民営化をもって、30年前の国鉄分割・民営化でもつぶせなかった動労千葉・動労水戸―動労総連合の解体とそれを通した国鉄労働運動の最後的解体を狙っている。
 「動労総連合を全国につくりだそう」の闘いの真価が問われる決戦に入った。動労千葉・動労水戸―動労総連合を先頭に、18年ゼネスト情勢をたぐりよせる闘いに突入しよう。
 戦争と改憲、総非正規職化攻撃など、新自由主義攻撃への根底的な怒りの決起が全労働者階級の中から湧き起こっている。森友・加計・稲田問題が示す安倍と日帝中枢の国家犯罪は「安倍を監獄へ!」の声を地の底から呼び起こしている。革命でしか決着しない情勢への突入だ。
 この中で、大坂正明同志の完全黙秘・非転向の闘いと、国家権力のデッチあげ指名手配攻撃を46年間粉砕してきた闘いに、数千万人の労働者が「希望と勇気」を抱いた。それこそが都議選で安倍・自民党を惨敗に追い込んだ最深の力だ。東京・杉並での「中核派の北島」候補の登場が安倍の凋落をつくりだし、中核派とともに闘う2496人の労働者人民を生み出した。労働者階級の反転攻勢の時をもぎりとったのだ。
 今こそ数千万人を組織する「党の変革」をかちとり、階級的労働運動の拠点建設と党建設を猛然と推し進めよう。星野文昭同志と大坂同志、全獄中同志を奪還しよう。国際連帯とゼネストで日本革命―世界革命をたぐりよせよう。ロシア革命から100年の2017年を、21世紀の現代革命への突入の年としよう。

―1― ゼネスト―革命を引き寄せた都議選決戦と国鉄決戦の地平

⑴「安倍を監獄へ」の怒りを根底から解き放った都議選

 7月2日の東京都議選で首都の労働者民衆は、自民党を惨敗させた。その先頭で杉並区民は北島邦彦候補への2496票という革命的決起を果たした。「一強」などとおごり高ぶっていた安倍・自民党は、絶対得票率で11%の支持しかかき集められないところにたたき落とされた。
 革共同はこの都議選決戦を、革命的選挙闘争の真骨頂をあますところなく発揮する選挙戦として闘い、大きな手応えをつかみとった。

「中核派」として登場

 第一に、北島同志を先頭に「中核派」として真っ向から登場し、2496票をかちとった地平を堂々と胸を張って確認しよう。
 われわれの闘いは、安倍を徹底的に追いつめ、自民党を惨敗にたたき込む原動力となった。安倍は7・1秋葉原が示すように、大衆の「安倍を監獄へ!」の怒りで包囲され、徹底弾劾された。安倍は、7・1の弾劾と都議選の惨敗に対する政権幹部の責任に一切ふれず、総括を棚上げにしている。自民党の歴史においても過去になかったことであり、党内にも亀裂が拡大している。
 都議選での自民党の惨敗と都民ファースト「大勝」の虚構は、日帝・安倍と都知事・小池の新たな危機と崩壊の開始であり、階級的大激突の始まりである。都議選の直後に小池は「安倍・自民党との連携」を強調している。その核心は「改憲をめぐる連携」だ。
 都議選では全党派を巻き込んでの激しい党派闘争が展開された。その中心に労働運動をめぐる党派闘争がある。民進党が消滅の危機を迎える中で、連合の歴史を画する分裂・解体、翼賛化が進行している。JR東労組カクマルとの国鉄決戦をめぐる歴史的攻防に再び突入している。戦争翼賛勢力への転落を深めるスターリン主義・日本共産党からの支持者の離反も続出している。革命をめざす「労働者の新しい政党をつくろう」の訴えが全人民の心を急速にとらえる時が来た。
 第二に、都議選決戦は、今秋から始まる改憲阻止の大決戦をたぐりよせ、激突する構図をつくった。
 戦争情勢だからこそ、「安倍を監獄へ」「小池を倒せ」は即、ゼネスト―革命の要求となる。この恐怖に震え上がった安倍は、7・1に安倍を弾劾した民衆に「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と階級戦争の言葉を放った。
 安倍は都議選の大惨敗にもかかわらず、今秋の臨時国会に自民党の憲法改正案を提出する方針は「変わっていない」と言い切った。来年の衆院選で「改憲勢力3分の2」を失う前に、2018年に改憲の発議を強行しようとしている。そして18年中に衆院を解散し、衆院選と国民投票を同時に強行しようというのだ。労働者階級人民に対する階級戦争突入の覚悟をもって強権的に突っ走らなければ、改憲は根こそぎぶっとび、逆に体制は崩壊し、ゼネスト―革命の炎が燃え広がってしまう----という危機感に、安倍は激しく駆り立てられている。
 今や安倍・権力中枢と、「安倍を監獄へ」を掲げるわれわれ革命勢力との関係は、完全に内戦的な死闘に突入した。17〜18年の改憲阻止決戦は「戦争か革命か」を決する過去最大の階級決戦となった。
 第三に、都議選において、日帝権力中枢による大坂正明同志へのデッチあげ弾圧の反動・逆流を全党の決起で打ち破ったことは決定的である。3度の記者会見をはじめ、怒りに燃えて大胆に労働者階級に訴え、労働者人民から「大坂さんは国民的英雄」という声が上がった。
 大坂弾圧との攻防に全党の同志が革命の現実性と勝利性をつかみ、「大坂同志とともに闘おう」という誇りと団結が都議選において自らを「中核派」としてけれんみなく登場させた。それは、党の自己解放的決起と新たな団結、党と階級のみずみずしい結合を生み出した。

拠点建設への手応え

 第四に、全国の同志の決起に支えられ、首都における拠点建設の闘いが確実に前進した。
 都庁福島署名解雇撤回闘争を推進力に、動労東京・八潮支部の闘い、そして東交・都労連での闘いを先頭に、築地の豊洲移転絶対反対、郵政・教労・医療などあらゆる職場での拠点建設の手がかりを獲得した。そのすべてが都議選決戦での小池打倒の闘いとして路線的に一体化した。さらに国鉄決戦・被曝労働拒否闘争の前進と一体で発展している。路線的・実践的な前進によって東京の労働運動の主導権を握り、全産別での拠点建設への波及力を獲得していく展望をつかんだ。
 第五に、こうした拠点建設を前進させゼネストをかちとるため、1千万人と結合する宣伝・扇動の最大の武器が『前進』であることをつかみとった。都議選では、特に2㌻号がものすごい威力を発揮し、『前進』チャンネルの開設、高校生特集号の発行など新たな挑戦が始まった。
 第六に、都議選は全党の総決起と団結をつくりだした。
 拠点建設を徹底的に貫き、労組を回り、さらに地区党の団結で全駅制圧に総決起した。訪問行動、電話かけ、兵站(へいたん)に全国が総決起した。とくに学生戦線は、共謀罪決戦を勝ちぬき、都議選に街宣隊で総決起した。地区党の団結した決起がその一切の基礎である。
 第七に、この革命的選挙闘争の貫徹をとおして、党建設と「階級の指導部」建設の圧倒的な前進がかちとられた。プロレタリア革命勝利のための「新しい労働者政党」建設への大きな一歩がしるされた。
 都議選決戦はまた、韓国・民主労総の6・30社会的ゼネストと連帯して日本におけるゼネストの道を必死にこじ開けた。
 「安倍を監獄へ」はゼネストによってこそかちとられる。そのゼネストを切り開く最高の力こそ革命的選挙闘争である。都議選決戦はそのことを明らかにし、プロレタリア革命への不屈の前進をかちとった。

⑵「第3の分割・民営化」と全面対決する大決戦に突入

 都議選は2017~18年の改憲阻止決戦への扉を荒々しくこじ開けた。
 それは自民党が惨敗したからだけではない。何よりも改憲に立ち向かう国鉄決戦が都議選決戦過程をとおしていよいよ本格的に爆発する時を迎えているからだ。
 6月9日、JR東資本は、「エルダー社員の会社における業務範囲拡大と労働条件の一部変更について」という提案を各労組に行った。鉄道の全業務の「水平分業」に突き進み始めたのだ。JRが言う「水平分業」とは、車掌や運転士を含む鉄道業務のすべてを分社化し、労働者を転籍に追い込み、すべての労働者を非正規職化する攻撃だ。
 この6・9提案は、ついにJRが国鉄労働運動を根こそぎ解体する攻撃を決断したことを意味する。JRによるこの攻撃は、安倍政権が改憲と一体で進める労働法制改悪攻撃の最も激しい切っ先である。
 戦後日本における最大の改憲攻撃は、1980年代の国鉄分割・民営化であった。当時の首相・中曽根は「国労・総評を解体して、お座敷をきれいにして立派な憲法を床の間に安置する」と宣言して、労働運動絶滅攻撃にうって出た。その先兵に動労(現JR総連)カクマルが立った。しかしながら、動労千葉の2波のストライキは、国家の総力をあげた圧殺攻撃を打ち破って労働者階級の新たな総決起をかちとり、国鉄1047名解雇撤回闘争とそれを支援する都労連を先頭とした100万人陣形を労働運動の中に生み出した。この闘いをとおして、今日まで改憲攻撃は打ち破られてきた。
 「6・9提案」を突破口とする国鉄労働運動解体攻撃と改憲攻撃は一体であり、一体でしか貫徹できない攻撃だ。労働者の団結と闘いの旗をたたきつぶすことができないならば、改憲攻撃は革命の水路へと転化する。都議選でせきを切った労働者階級の怒りは政権転覆・政府打倒にまで必ず発展する。2018年決戦をめぐって、国鉄闘争を先頭とする階級的労働運動の存在と行動に全人民の未来がかかったのだ。

動労千葉先頭に反撃

 国鉄闘争全国運動の6・11集会は、戦争・改憲と民営化への大反撃を宣言した。動労総連合青年部が結成され、動労総連合・北海道の結成に続いて動労総連合「1047協議会」の旗揚げが宣言され、動労東京が都庁福島署名解雇撤回闘争をはじめとする首都の労働運動の先頭に躍り出た。動労千葉は、国鉄分割・民営化と30年闘い、第2の分割・民営化攻撃として襲いかかった外注化攻撃とも17年にわたり闘い勝利してきた地平に立って、「6・9提案」を第3の分割・民営化攻撃と位置づけ、6・25定期委員会で総力を挙げて反撃する方針を確立した。
 一方、連合の神津里季生会長と逢見直人事務局長は、都議選における自民党惨敗に震撼(しんかん)し、すぐさま安倍に打診し、「残業代ゼロ法案(過労死推進法案)」を軸とする労働法制改悪の先兵となることを申し出た。これは、安倍と桜井よしこが唱えてきた連合分裂・労働運動の総翼賛化への追いつめられた踏み込みである。ところが、連合内外から即座に批判が噴出し、連合中央執行委員会での白紙撤回、逢見の次期連合会長人事も先送りとなった。連合本部にデモがかけられ、労働者階級の怒りは安倍にくみする連合幹部へと拡大している。戦争か革命かをめぐる大流動・大分岐が始まったのだ。
 重要なことは、JR東労組支配の崩壊と足元からの反乱の開始だ。国鉄分割・民営化時に当時の動労カクマルが果たした反革命的制動はもはや存在しない。核心は階級的労働運動の断固たる登場だ。韓国・民主労総の仲間が闘っているように、動労総連合を先頭に労働組合が先頭に立ち、ゼネストを組織しよう。

⑶全党の総決起で共謀罪と大坂同志への弾圧打ち破る

 日帝・国家権力は6月15日、改憲攻撃の貫徹をかけて共謀罪の国会成立を強行した。同時に、関西合同労組の春闘統一行動への「建造物侵入」弾圧(5月12日)と大坂同志デッチあげ逮捕(5月18日)を行い、連日の悪辣(あくらつ)な過激派キャンペーンを展開した。しかしながら獄中の完黙・非転向の闘いと獄外での大反撃は、国家権力の意図とは裏腹に労働者階級の政府・権力に対する根底的怒りに火をつけるものとなった。
 その最たる闘いが都議選決戦であった。都議選決戦の決定的地平は、「星野・大坂奪還」が1千万人獲得のスローガンと方針となったことだ。星野闘争の地平が基礎となり、その正義性・勝利性が人民の心をうって「2496人」を先頭とした労働者階級の決起となった。敵階級の革共同破壊攻撃と反動キャンペーンは革共同=革命党の不屈性・勝利性を全人民に告げ知らせるものへと百パーセント転化した。
 都議選をとおして、共謀罪が戦争・改憲のためであることがすべての労働者の知るところとなった。同時に、日本共産党が掲げてきた「戦前、治安維持法と闘った党」の虚構が暴き出され、日帝権力と絶対非和解で闘う党への渇望がかつてなく高まっている。
 「大坂同志・星野同志の党」=革共同こそは、日本共産党の転向をのりこえる労働者階級の党である。都議選決戦でそのことを真っ向から訴え、圧倒的な支持を得た。2018年決戦のただ中で、革命に勝利する労働者階級の党、国家権力の破壊攻撃にうちかつ党を打ち立てよう。
 7月14〜15日に取り組まれた四国地方更生保護委員会への要請行動と「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の全国総会は、この新たな地平に立ち大成功した。星野闘争が大坂同志奪還の闘いと結合し、国家権力を追いつめ、「無実だから直ちに解放を」の獄中からの声が労働者階級みんなの声になり始めている。不屈に闘う星野同志と大坂同志、星野暁子さんをはじめ家族、弁護団とともに星野同志・大坂同志の奪還をかちとろう。

―2― 日韓労働者の連帯した闘いは戦争阻止・世界革命の最前線

 世界情勢は、新たな世界戦争か世界革命かという歴史選択が根底的に問われる激動的情勢に突入している。
 2007〜08年の世界大恐慌の爆発から10年、世界経済の長期大不況は果てしなく続き、資源・市場・勢力圏をめぐる米欧日の帝国主義間、中国とロシアをも含む大国間の争闘戦がますます激化している。7月7〜8日にドイツで開かれたG20サミット(主要20カ国・地域首脳会議)は、その激しさを浮き彫りにした。G20の「協調」は完全に崩れ、各国の利害対立と保護主義がむきだしにぶつかり合う場となった。
 その最大の原因は、戦後帝国主義の基軸国であったアメリカ帝国主義の決定的な没落にある。米帝の体制的危機が一線を越えて進む中で登場したトランプ政権は、保護主義・排外主義・国益主義を前面に掲げて米帝の側から全世界に経済戦争をしかけてきた。国内では労働者階級に対する階級戦争に突進している。この米帝を先頭に各国が先を争って他国とのつぶし合いにのりだしている。それは経済的対立にとどまらず、政治的・軍事的対立をも明確にはらんで進行している。
 かつて第1次大戦と第2次大戦という20世紀の2度の大戦争を不可避とした帝国主義の矛盾が新たな世界戦争として爆発する過程が再び始まったのだ。それは同時に、労働者階級の国際的団結と総決起によって、この戦争をプロレタリア世界革命に転化し、資本主義を終わらせる時代が来たということだ。

朝鮮侵略戦争の切迫

 この戦争と革命情勢が最も激しく進行しているのが東アジアだ。北東アジア全体をめぐる大国間の政治的・経済的激突と矛盾の中で、米日帝国主義の朝鮮侵略戦争は極限的に激化している。
 米海軍原子力空母ニミッツが西太平洋に入り、第7艦隊空母ロナルド・レーガンとともに、2隻態勢で北朝鮮・中国に対して構えている。6月28日、マクマスター米大統領補佐官(国家安保担当)は「(トランプから)軍事的手段を含めたすべての選択肢を準備するように指示された」と述べた。
 7月8日には米空軍の超音速爆撃機B1B2機がグアムから韓国上空に飛来し、北朝鮮の弾道ミサイル発射台と地下軍事施設を爆撃する想定で、韓国空軍のF15戦闘機と合同爆撃訓練を行った。7月13日にはハリス米太平洋軍司令官が「軍事的な選択肢は常に準備されており、そのどれもがいま実行可能な状態だ」「最高司令官である大統領の命令があれば軍事攻撃が可能な態勢にある」と述べた。
 朝鮮戦争の切迫こそ革命情勢の到来であり、「始まる前に戦争をとめる」ことは帝国主義とスターリン主義を打倒する革命そのものだ。
 朝鮮半島における南北分断体制が帝国主義とスターリン主義の戦後世界体制の最大の矛盾の焦点であり、実際にアジアの戦後世界体制は1950〜53年の朝鮮戦争を経て確立された。その戦後世界体制の崩壊は、朝鮮半島での南北両政権の危機と崩壊、〈戦争か革命か〉の爆発に不可避に進んでいく。そして米帝の朝鮮侵略戦争は、同時に中国への戦争という性格を必然的に持っている。50年朝鮮戦争の時もそうだったし、現在もそうだ。
 帝国主義とスターリン主義による戦後世界体制は、戦後革命の激しい嵐のような爆発の中で、それを帝国主義とスターリン主義が徹底的に圧殺する中で形成された。現在の米帝と中国スターリン主義の争闘戦とブロック化は、双方の末期的な体制の危機を深化させながら、南北朝鮮の崩壊的危機の中で必然的に朝鮮侵略戦争の爆発へと向かわざるを得ない。それは同時に、戦後革命期をも上回る新たな革命の時代の到来となる。そういう時代がついに来た。

韓国で始まった革命

 この朝鮮侵略戦争の切迫情勢を決定的に規定しているのが、韓国におけるゼネスト・革命情勢だ。
 3月のパククネ罷免(ひめん)から5月大統領選にかけ、韓国支配階級は巻き返しにあがき、米日帝国主義は朝鮮半島全体を一触即発の戦争情勢にたたき込むことでそれを全力で援助し、韓国労働者階級のゼネスト―革命を圧殺しようとした。労働者階級は断固としてパククネ体制の復活を阻止し、戦争による階級的圧殺攻撃を打ち破り、その上にムンジェイン(文在寅)政権が押し上げられた。
 だがムンジェイン政権はブルジョア政権であり、パククネ打倒の革命で労働者人民が求めた「財閥解体」などの「積弊清算」を後景化させ、「社会的大妥協」路線を打ち出した。民主労総の6・30社会的ゼネストは、労働者階級に体制内改良主義への屈服を迫るこの「大妥協」路線を打ち破り、北朝鮮スターリン主義の戦争挑発を吹き飛ばし、米日帝国主義の朝鮮侵略戦争を実力で阻止する闘いへの転換点、新たな出発点として闘われた。
 50年朝鮮戦争の時をはるかに超える激しい革命情勢が今、新たな朝鮮侵略戦争を前にして韓国で急展開している。そして朝鮮侵略戦争は何よりも、この韓国の労働者民衆の革命を圧殺するために強行されようとしているのだ。
 米日帝国主義は、北朝鮮のミサイル・核開発を絶好の餌食に朝鮮侵略戦争突入を狙っているが、民主労総と韓国労働者人民の決起は「戦争を始まる前にとめる」のみならず、戦争でしか生きていけない帝国主義体制を打ち倒すものとなる。それは同時に、世界革命に敵対して帝国主義の世界支配の補完物となることで延命してきた北朝鮮や中国などの残存スターリン主義の体制をも根底から打ち倒し、労働者階級の真の解放への道を開くものである。
 この韓国での闘いに固く連帯し、日本でのゼネスト--革命情勢をなんとしても押し開こう。

―3― 全労働者人民の今秋総決起で改憲阻止決戦の火ぶた切ろう

⑴改憲へ賭けに出た安倍をゼネストで打倒しつくそう

 都議選での「中核派の北島」の登場は、安倍・自民党の大凋落をつくりだした。そして今、安倍は「改憲を発議できる権限をもっているということは、その責任がある」とほざき、国会で「3分の2」議席を確保している間に改憲を発議し、来年9月の自民党総裁選前後に安倍の続行を決めて衆院解散・国民投票に持ち込もうとしている。共謀罪の強行採決もそのためだ。
 このことは、安倍には「たった一度のチャンス」しかなく、もはや後がない「賭け」にうって出たことを意味している。この機を逸すれば、改憲は未来永劫(えいごう)できず、逆にゼネスト―革命を一挙に引き起こす情勢をつくりだす。
 日帝による改憲攻撃は、戦後革命期以来の日本労働者階級の血と汗の獲得物をひとつ残らず一掃する攻撃であり、「国の形を変える」=統治形態を反革命的に転換する攻撃だ。戦後憲法に盛り込まれた戦争放棄の規定を最終的に廃止して、日帝支配階級の延命のための侵略戦争・世界戦争・核戦争の惨禍に再び全労働者人民を引きずり込むものだ。したがって、労働者階級にとって改憲攻撃に対置すべきは、ゼネストとプロレタリア革命の勝利以外にはありえない。
 改憲決戦の帰趨(きすう)は、敵の「改憲日程」に対する攻防戦によってではなく、労働者階級の側がいかに敵を追いつめていくかで決せられる。
 それは労働者人民にとって、生きるか死ぬかをかけた決戦だ。日帝支配階級に対する6千万労働者階級と全人民の根底からの怒りと決起が爆発するのはこれからだ。
 戦後革命期から今日に至る闘いの積み重ねをとおして労働者人民の内部に蓄積された戦争・改憲攻撃への怒りは激しく、かつ広く深い。戦後革命がスターリン主義・日本共産党の裏切りによって敗北したとはいえ、「二度と戦争は繰り返させない」という決意が憲法9条には込められている。戦後革命の敗北を今こそのりこえ、日帝打倒の革命の勝利によって歴史に決着をつける大決戦の到来だ。憲法9条に書き込まれた労働者階級の決意がどれほどのものかを思い知らせよう。
 反革命の姿を全面的にさらけ出し革命の敵対者として登場する日共スターリン主義との闘いに絶対に勝利し、日帝打倒へ総決起しよう。血わき肉おどる情勢の到来にすべてをかけて決起しよう。青年・学生はその先頭に立とう。8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争の大高揚と8・15集会の大成功をかちとり、共謀罪攻撃を粉砕し、いざ改憲阻止へせめのぼろう。

⑵労働法制の大改悪粉砕し国鉄決戦勝利・連合打倒へ

 重要なことは、安倍の改憲攻撃が労働法制改悪をめぐる決戦と完全に一体化したことだ。そしてこの闘いは同時に、連合支配を打倒し、日本の労働組合と労働運動を現場から丸ごと階級的によみがえらせていく決戦となる。
 2015年4月に閣議決定され国会に提出された労働基準法改悪案=「残業代ゼロ法案」は、一度も審議されないまま今日に至っている。だが、米日による朝鮮侵略戦争の危機が急切迫し、森友・加計疑獄で窮地に立つ安倍政権がその延命の一切をかけて改憲への突進を開始したこの時に、連合指導部は秋の臨時国会で「残業代ゼロ法案」を押し通すために安倍への全面協力を申し出た。安倍政権の露骨な救済であり、連合の完全な改憲推進勢力化だ。
 だがしかし、これを推進した張本人、安倍の極悪先兵であるUAゼンセン前会長・連合事務局長の逢見直人と連合会長の神津里季生に対し、直ちに連合本部を包囲する労働者の激しい怒りが爆発した。今この瞬間も、職場では労働者が次々と過労死を強いられている。それなのに、労働時間への規制を全面撤廃して資本の無制限の搾取を容認する法案に労働組合が賛成するなどということがあっていいのか! この現場の怒りの噴出で逢見と神津の策動は一瞬にして吹き飛ばされた。
 7月27日の連合中央執行委員会は神津・逢見の「残業代ゼロ法案」容認方針を正式に撤回した。今秋10月に予定していた神津の1期2年での退任と逢見の会長就任(極悪の改憲推進派による連合の権力掌握)もまた粉砕された。
 安倍は一方で小池の「都民ファースト」を「改憲では手を組める」と頼みにするとともに、連合を改憲推進の最大勢力に取り込むことで、その改憲攻撃を押し通そうとした。だが今や安倍の破綻が連合の破綻に直結し、逆に連合を使った労働者支配の総崩壊が始まっている。国鉄分割・民営化による総評解散と連合結成以来、労働者階級の闘いを抑圧し続けてきた全体制が、ついに瓦解(がかい)する時を迎えたのだ。
 今こそ連合を打倒し、動労総連合を先頭に階級的労働運動が主流派に躍り出る時だ。

動労総連合の前進を

 その軸は何よりも国鉄決戦である。動労千葉・動労水戸を先頭とする動労総連合の総決起で、JRによる第3の分割・民営化攻撃粉砕の大決戦に突入し、勝利することだ。
 第3の分割・民営化攻撃との闘いは、労働組合の団結を根こそぎ解体して労働者階級を戦争と改憲に動員する大攻撃との闘いだ。労働法制改悪の攻撃を現場から実力で粉砕していく闘いだ。
 この闘いは、JR総連カクマル、とりわけその中心であるJR東労組カクマルを完全打倒していく決戦である。
 東労組カクマルは30年前の国鉄分割・民営化攻撃の先兵になり、2000年に始まった外注化攻撃=第2の分割・民営化攻撃の手先となって「生き延びて」きた。今回の6・9提案をも「65歳定年延長に向けた大きな一歩」と賛美し、カクマルの延命に躍起となっている。しかしそれははかない幻想に過ぎない。全面分社化・転籍攻撃による乗務員手当の剝奪(はくだつ)は、カクマル支配の完全崩壊をもたらす。動労千葉を先頭に6・9提案粉砕へ不退転の決戦に突入しよう。
 6月10日ついに結成された動労総連合青年部の闘いは、その中心に立っている。カクマル支配の完全崩壊が平成採の青年労働者の歴史的決起を解き放つのは不可避だ。動労総連合のすべてをかけた闘いで18年ゼネストをたぐりよせよう。韓国・民主労総傘下の鉄道労組の闘いに続こう。
 JR東資本の分社化・転籍攻撃の最大の焦点は東京である。動労東京の団結をさらに強め、組織拡大をかけた決戦に突入しよう。
 安倍やJRの言う「水平分業」という名の分社化・外注化・総非正規職化攻撃はまた、「選択と集中」という名の地方切り捨てと一体だ。動労千葉の闘いと結合して館山で始まった内房線切り捨てへの地域住民の怒りの決起を、全国・全地方に押し広げ、新自由主義に対する「地方の大反乱」をつくりだそう。
 さらに、被曝と帰還の強制そのものであるJR常磐線の全線開通攻撃を粉砕する闘いに立とう。JRは4月の小高駅―浪江駅間の運行再開に続き、10月には竜田駅(楢葉町)―富岡駅間の運行再開を狙っている。動労水戸を先頭とする被曝労働拒否闘争は、福島の怒りと結合し、国鉄決戦の非和解的激突と発展に拍車をかける闘いだ。9・23いわき現地闘争に総決起しよう。
 これらの闘いの土台をなすのが国鉄1047名解雇撤回闘争だ。国労の大裏切りを打ち破り2010年「4・9和解」を弾劾する国労闘争団により動労総連合1047協議会が結成され、動労千葉争議団とひとつになった。国鉄分割・民営化を絶対に認めない立場と闘いをあらためて全社会に宣言するものだ。
 この闘いは国労闘争団の新たな決起をつくりださずにはおかない。国労の体制内指導部による「闘っても勝てない」という奴隷の思想を完全にのりこえて、動労千葉が2015年6月30日に最高裁で不当労働行為の認定をかちとったことがその原動力だ。「1047名解雇撤回・JR復帰」の要求が新署名運動として全労働者の結集のとりでとなり、30年前の中曽根による「国鉄労働運動をつぶして改憲、戦争へ」の攻撃と激突した闘いへのらせん的回帰の情勢をつくりだした。
 戦争、共謀罪、改憲、労働法制改悪との大決戦の勝利は、第3の分割・民営化攻撃を粉砕する国鉄決戦の勝利にかかっている。動労総連合の一層の強化・拡大・発展をかちとり、ゼネストから革命へ総決起していこう。

東交・都労連決戦へ

 国鉄決戦と結合し、東京都丸ごと民営化攻撃粉砕・小池打倒の闘いがきわめて重要になっている。
 小池百合子こそ改憲推進の極右反動である。小池は橋下徹(前大阪市長)のブレーンだった上山信一を先頭に、「都営とメトロの一元化」による都営地下鉄の民営化を「1丁目1番地」と言って、都労連と都の労働運動の全面解体に踏み込んだ。築地市場の豊洲移転・民営化=築地破壊と中央卸売市場法の解体、11の中央卸売市場の民営化の大攻撃に乗り出している。真っ先に保育の民営化を進めた。
 また「テレワーク」などの8時間労働制解体の小池版「働き方改革」を導入しようとしている。そして連合東京をこれらの先兵に仕立て上げようとしているのだ。
 だがこれらは小池の反革命的な正体を暴き、東交・都労連、築地市場の労働者人民の絶対非和解の怒りと決起を呼び起こしている。小池を安倍もろとも打倒し、首都の労働運動をよみがえらせよう。

⑶全学連は改憲阻止決戦の最先頭に今こそ躍り出よう

 2017〜18年の改憲阻止決戦の核心的課題は、2千万青年労働者―300万学生の団結を職場・キャンパスによみがえらせ、安倍打倒のゼネスト―革命に立ち上がることである。全学連は、階級闘争の最先頭で数百万―1千万人規模での改憲阻止決戦を牽引(けんいん)しよう。
 改憲とは革命の問題だ。安倍が「戦後レジームからの脱却」を叫び、その最も重要な中身に「9条改憲」を据えているように、第2次世界大戦で完膚なきまでに敗北した日本帝国主義がその延命のために受け入れざるをえなかった体制、つまり日本国憲法に象徴される「戦後民主主義体制」を憎悪し、土台からひっくり返そうとしている。それは、労働者人民が戦後革命に勝利できなかったとはいえ、長きにわたる闘争を経て、血と汗でかちとってきた権利すべてを一掃するということだ。
 だから改憲阻止決戦は、条文解釈や国民投票の次元の問題ではなく、資本家階級と労働者階級が「この国のあり方」をかけて真っ向からぶつかる内乱的激突を不可避とする。階級的労働運動を中核としたゼネスト―革命で改憲攻撃は粉砕できる。破産し追い詰められているからこそ改憲にのめり込む安倍政権を、今こそ打倒しよう。
 闘う労働運動・学生運動の拠点を全国につくりだすこと、首都・東京=国会を中心に政治的対決構造を創造すること、1千万人民とつながる広範な大衆運動をつくりだすこと。こうした戦略的準備をただちに開始しよう。

全学連大会に結集を

 8月30〜31日、全学連第78回定期全国大会が開催される。その獲得目標は一つに、全国学生運動をあげて改憲阻止決戦に突入することだ。法大闘争11年を闘い、京大反戦ストを打ちぬいた地平を改憲阻止という巨大な政治決戦へ発展させよう。10・21国際反戦デー闘争(全国統一行動)から11・5労働者集会にせめのぼろう。
 二つに、「貧困と戦争」への怒りをひとつに束ね上げ、学生の生き方をかけた決起をつくりだすことだ。新自由主義大学が学生を政治的に決起させないためにがんじがらめに縛っている。学費、奨学金、就職活動、経済的徴兵制、人間関係の破壊、そして自治・自由の剝奪。学生が改憲阻止決戦に立ち上がることは、こうした大学の現状を根底的にひっくり返すことを意味する。
 三つに、京大闘争の不屈の地平を押し広げ、全国大学に学生自治会を建設することだ。
 京大闘争は2014年の公安警察摘発、15年10月の反戦スト、昨年7月の4学生への「無期停学」処分との激烈な攻防を経てきた。同学会と京大生の闘いに追いつめられた京大当局・山極壽一総長体制はついに「放学(=除籍)処分」に踏み切ろうとしている。この夏から秋が正念場だ。
 四つに、昨年の全学連大会への公安警察の襲撃に対し、告訴・国家賠償請求訴訟で反撃することだ。敵権力は大打撃を受け、暴力的襲撃は「職務質問」だから問題ないとわめき出す始末だ。共謀罪を許さない。星野同志・大坂同志への弾圧を粉砕し、2同志を絶対に奪還する。大会への大結集でさらなる襲撃策動をはね返し、公安警察を圧倒しよう。とりわけ首都圏学生の大量参加をかちとろう。
 総じて、300万学生と結合するための宣伝・扇動の変革を実現しながら、全国学生運動は今夏・今秋の改憲阻止決戦を通じて、革命の先頭に立つ新たな若き指導部集団を膨大に生み出そう。

⑷部落解放闘争に続き拠点建設に全戦線の総力決起を

 闘う労働組合の無数の拠点建設とともに、労働者階級の闘いの拠点を職場だけでなく地域にも打ち立てることが求められている。そのためには地区党建設と結合した全戦線での闘いの前進が必要だ。
 部落解放戦線は、更地化攻撃と闘う地域闘争の地平の上に、狭山闘争に全責任を取る闘いへと断固として踏み出した。「新たな狭山闘争」への挑戦は「差別=分断」論をさらに深め、労働者階級の闘いそのものとして部落差別との闘いをとらえきる前人未到の闘いだ。マルクス主義を圧倒的によみがえらせ、「革命が起こっても差別はなくならない」論や「労働者は差別する」論など、血債主義を今こそ根底的にのりこえて闘おう。
 狭山事件は、60年安保闘争の高揚に恐怖した国家権力が部落差別という階級分断攻撃で労働者の闘いを解体しようと狙い、そのために無実の石川一雄さんを犯人にデッチあげた事件である。7月10日の狭山要請行動は、石川さんの54年にわたる不屈の闘いが権力犯罪に対する労働者階級の怒りに火をつけ、再審情勢が一気に革命情勢を促進することを示した。同時に、荊冠旗(けいかんき)を掲げた部落解放闘争が革命の最先頭に躍り出る時代が来たということだ。
 資本家階級は労働者が団結することを死ぬほど恐れている。部落差別をはじめとした差別の本質は労働者階級の分断と団結破壊だ。差別撤廃の闘いはあらゆる階級分断との闘いであり、労働者の人間的共同性と団結を求める闘いである。血債主義者や既成の党派は労働者階級解放の闘いと部落解放の闘いを切断し、対立・敵対させることで、差別を支配の道具とする帝国主義に屈服してきた。
 部落民は労働者階級であり、プロレタリア革命の主体である。このことは部落民からいえば、差別との闘いとは自分たちの労働者としての誇りを奪い返す闘いである。分断に怒る部落民労働者こそが労働者階級の団結を求め、その最先頭で闘う存在なのだ。新自由主義のもとで差別分断攻撃は極限的に強まっている。だからこそ生きるために全国水平同盟が求められているのだ。
 今、部落では全面的な更地化攻撃がかけられている。住宅追い出し、解雇・非正規職化、生活破壊はもう我慢ならないところにきている。西郡をはじめ住宅追い出しに対して始まった絶対反対の闘いは、労働組合を拠点にして、地域全体の階級的団結の母体となり、生きるための団結と共同体の基礎になりつつある。労働組合が立てば何でもできる。それと結合して全国水平同盟が地域丸ごと、あらゆる層を結集させる。
 労働組合を軸に、あらゆる人民を結集させた地域拠点の建設とその波及力、影響力。これがゼネスト―革命を切り開き、ブルジョア国家権力に代わる将来の労働者権力=ソビエト建設の土台をつくりだすのだ。部落解放戦線で切り開いた地平をふまえ、入管戦線、女性解放戦線、障害者解放戦線など、全戦線の革命戦略における位置を一層鮮明にして闘おう。

婦民全国協の発展を

 特に婦人民主クラブ全国協議会の任務は重要だ。新自由主義の最末期が労働者人民を生存ぎりぎりの状態にたたき込む中で、幾百万―幾千万人の女性たちが心底からの怒りに震えながら団結を求めている。1917年ロシア革命の突破口を開いた女性たちの闘いを今こそつくりだそう。改憲阻止決戦は、女性の決起が歴史の前面に登場することを求めている。17~18年改憲阻止の巨大な部隊を婦民全国協の旗のもとに結集させよう。
 保育の民営化攻撃が、自治体労働運動の中心を担う保育労働者の団結を解体する攻撃として激しく吹き荒れている。これとの闘いに勝利し、戦争と改憲を阻む階級的労働運動を登場させよう。
 8月26〜27日、婦民全国協第34回総会へ全国からの圧倒的な参加をかちとろう。

自衛隊兵士の獲得へ

 戦争・改憲は自衛隊の帝国主義軍隊への完全な飛躍を求める。他国の人民を虐殺し自らも殺される戦場に自衛隊兵士を実際に駆り出すということだ。帝国主義戦争が不可避に引き起こす支配階級の恐るべき腐敗と矛盾は、軍隊においてこそ最も集中的に現れる。軍服を着た労働者である兵士の獲得をめぐる闘いに、今こそ総決起しよう。

⑸インターナショナル創設へ本格的闘いを開始しよう

 1917年のロシア革命から100年、世界と日本は、スターリン主義による革命の圧殺をのりこえる新たな世界革命の情勢を迎えている。反帝国主義・反スターリン主義の旗のもと、プロレタリア世界革命に向けた世界単一の党の建設と「新しいインターナショナル」をつくりだす闘いに挑戦しよう。
 韓国・民主労総は「世界を変え、歴史をつくる、私たちは労働者だ! すべての労働者が民主労総と一緒に社会的ゼネストで、自分の人生と現場、世界を変えよう!」(6・30社会的ゼネスト大会宣言)と闘いに立ち上がっている。アメリカ、フランス、ドイツを先頭に世界のいたるところで資本主義・新自由主義への反乱が階級的・戦闘的に闘われている。そして日本でもついに改憲攻撃を引き出し、戦争・改憲か革命かをめぐる大決戦に突入しようとしている。
 こうした世界の闘いをひとつに束ね、民族・国籍・国境をこえた団結をつくりだす時だ。昨年、動労千葉など日本の3組合と民主労総ソウル地域本部が世界に呼びかけた11月国際共同行動は、パククネ打倒とそれに続く世界革命情勢を生み出す土台をつくりだしている。7・30集会で設立された「国際連帯共同行動研究所」を柱に、新たなインターナショナル創設への本格的準備を開始し、プロレタリア世界革命勝利に向かう国際連帯の飛躍を実現しよう。

⑹星野・大坂同志の奪還を1千万人民の共同の課題に

 大坂同志は1971年11月14日の渋谷暴動闘争を星野同志とともに最先頭で闘い、46年間、不当な指名手配攻撃を粉砕してきた。大坂同志と獄中42年の星野同志の闘いは、権力によるデッチあげ弾圧の犯罪性と同時に、渋谷暴動闘争の正義性をあますところなく明らかにし、今日によみがえらせている。今の沖縄を見よ。労働者階級の怒りは頂点に達している。裁かれるべきは日帝国家権力だ。
 星野闘争は7月、全国再審連絡会議の総会と釈放要求を掲げた高松での初の更生保護委員会申し入れ行動をもって、まったく新たな段階に突入した。大坂同志の裁判と結合し、全証拠開示・再審開始を実力でもぎりとる闘いにせめのぼると同時に、42年の投獄からの即時解放を求めて大運動を起こす時がきた。『星野新聞』をその武器として全人民に広めよう。
 改憲阻止決戦の真っただ中で星野同志と大坂同志を必ずや奪還する決意を打ち固め、9月徳島闘争に総決起しよう。
 共謀罪への大衆的怒りをさらに結集し、共謀罪を徹底的に粉砕する闘いを継続・発展させよう。弁護士戦線を先頭に、弾圧粉砕を全人民の決起の水路に転化しよう。

⑺三里塚・沖縄・福島を日本革命―世界革命の火薬庫に

 三里塚反対同盟の不屈・非妥協の闘いは、第3滑走路攻撃のペテンを暴き、周辺住民の闘いに新たな火をつけている。「農地死守」「軍事空港反対」を掲げ、半世紀を超えて日帝国家権力の前に立ちふさがってきた三里塚闘争は、戦争・改憲阻止闘争の前面に立とうとしている。動労千葉を先頭とする労働者階級との労農連帯の発展は、闘いの最大の原動力である。この労農連帯をさらに強化し、市東孝雄さんへの農地強奪を絶対に阻止しよう。10・8三里塚全国集会への大結集をかちとろう。
 関西空港反対闘争も、7月9日に関西合同労組を軸にした泉州住民の会の呼びかけで大成功をかちとった。三里塚とともに戦争を止めてきた闘いの真価を発揮するのはこれからだ。
 「基地の島」「非正規職の島」として日米安保体制の矛盾の集中点となってきた沖縄は、朝鮮侵略戦争を阻止する闘いの最大の拠点だ。辺野古新基地建設の強行に対して沸騰する沖縄の怒りが、基地労働者の決起を核心とする全島ゼネスト情勢を再びたぐり寄せるのは必至である。国際連帯の島・沖縄の歴史的位置を鮮明にさせ、70年安保・沖縄闘争をはるかに上回る闘いに総決起しよう。
 福島もまた、「3・11」をなかったことにしようとする日帝・安倍の被曝と帰還の強制攻撃との非和解の激突に突入した。JR常磐線の全線開通攻撃に対し、4月に続いて、今秋さらなる闘いに立ち上がろう。9・23いわき現地闘争に結集しよう。動労水戸の被曝労働拒否闘争に愛媛県職労や京都府職労舞鶴支部が続いている。全国に被曝労働を拒否する闘いの拠点をつくりだそう。ふくしま共同診療所は被曝と帰還の強制に対して闘う拠点だ。「避難・保養・医療」の軸をなすふくしま共同診療所を全国の力で守りぬこう。
 8・6広島―8・9長崎に全国から総結集し、核武装・核戦争に突き進む安倍を怒りの炎で焼きつくそう。原発再稼働を阻止しよう。
 これらの闘いは改憲攻撃との非和解の激突の最先端の闘いになる。全力で立ち上がろう。

―4― 労組拠点建設と地区党建設の一体的推進をかちとり革命へ

 以上の闘いは巨大な地区党建設を軸にして初めて可能となる。労働組合建設・拠点建設と党建設の一体的推進に勝利することだ。
 時代は1917年ロシア革命にいたる革命のプロセスに突入した。無数の労働者、学生の「階級の指導部」としての登場が絶対的に求められている。

階級の指導部建設を

 党とは中央と細胞で組織される。中央は細胞を中央的内容(路線)で獲得し、細胞はその路線を職場と地区で実践し、拠点建設と党建設を進める。この実践の中でつかみとった路線の深化で中央を獲得するという相互関係にある。こうした関係をつくりだすためには地区党の建設が不可欠となる。したがって党は地区党×産別委員会(各戦線)によって構成される。
 ここでの核心は、党の路線的一致と実践に不退転の責任をとる指導体制の確立にある。これがボルシェビキのあり方であり、メンシェビキと違うところである。
 2006年の「党の革命」の出発点は、打倒された与田らが革命情勢の接近を見据えられず、動労千葉労働運動に敵対すると同時に、中央と細胞の相互関係を否定し、党の指導をすべて上位下達の官僚的組織運営に変質させたことにある。逆に中央を完全に否定して形式的な「民主主義」を対置したのが塩川派だった。与田派も塩川派も労働者階級自己解放を否定し、闘いを圧殺する妨害物以外の何ものでもない。「党の革命」は、中央と細胞の関係を生き生きとよみがえらせ、階級の指導部を建設する組織体制を確立する重要性を突きつけた。

路線論議が党を作る

 次に会議の重要性だ。会議は党の命であり、生命力をつくりだす。討議をとおして路線を形成する力を共同でつくりだすことによって、会議の前と後では細胞が「変身」する――そういう会議をつくりだそう。
 さらに、路線論議とは何かについてはっきりさせたい。
 そこで最も重要なのは時代認識にほかならない。あらゆる産別の職場や地域に降り注ぐ攻撃を大恐慌・戦争という資本主義の最末期の到来と革命情勢の成熟としてとらえ、改憲と労働法制改悪攻撃の歴史的位置を明確にし、一切が労働組合を根こそぎ解体する攻撃であることを鮮明にさせる。したがって、いかなる妥協も許されない、絶対反対で闘う以外にない攻撃であることをはっきりさせる。
 全労働者の利害のかかった闘いとして、いったん孤立を余儀なくされても階級の利害に立って闘うことが、階級的団結をつくりだし、全体を獲得していくのである。
 路線的に闘うとは、党を党として建設する闘いだ。党は、階級的団結の中から自動的に生まれてくるのではない。党建設は党の意識性ぬきにはありえない。
 17年後半から18年へ、無数の職場・地域拠点の建設と一体で巨大な地区党を建設し、革命の勝利へ突き進もう。

機関紙読者の拡大へ

 そのための武器は機関紙『前進』での組織化だ。『前進』を労働者階級の中に大胆に持ち込み、部数を拡大しよう。都議選でやりぬいた「大坂同志の党」として、全労働者の前にけれんみなく登場しよう。『前進』を職場・地域・学園・家庭の隅々にまで配布し、読者会を組織し、すべての仲間を『前進』の定期購読者に獲得し、職場細胞・地域細胞を建設しよう。

非合法・非公然の党

 星野同志の「獄中42年」とともに大坂同志の「地下生活46年」は、労働者階級の圧倒的な感動を呼んでいる。国家権力と人生をかけて闘いぬく共産主義者の不抜の党を労働者階級は求めている。非合法・非公然の党建設へ、革命の勝利をかけて決起しよう。17~18年改憲阻止決戦の真っただ中で帝国主義と、ブルジョア国家権力の打倒の革命を求めるすべての労働者人民の意志と力とを結集し、どんな弾圧をも打ち破る非合法・非公然の党を強固に建設しよう。
 あらゆる人民、とりわけ青年労働者と学生に革共同への結集を呼びかけ、革共同とともに世界革命を切り開く労働者階級の新しい政党をつくりだそう。

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