団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(2863号04面04)(2017/07/24)


団結ひろば 投稿コーナー

築地で「北島に入れた」の声
 東京 内田晶理

 都議選を闘って初めての築地街宣で感動的な出会いがありました。なんと、仲卸で働く杉並在住の方で「北島に入れたよ」という方に出会ったのです。
 仲間と一緒に「中核派です。豊洲移転絶対反対」と言いながら『前進』とビラをまいていました。すると「入れたよ」と声をかけられ、「最後までやるのはあなたたちしかいない。がんばってよ」と檄をとばされました。ほかの方からも「あなたたちに期待しているよ」と声をかけられました。
 安倍や小池は、豊洲移転で食の文化や働く者の共同性など、築地がつくりあげてきたものすべてを破壊しようとしています。140年続いた老舗まで廃業に追い込まれています。
 小池は、都議選の告示直前、仲卸の8割が豊洲移転反対であることを百も承知で頭越しに移転を決めました。そして今、ひたすら「オリンピック」をふりかざして恫喝し豊洲移転と築地からの立ち退きを迫っています。「築地は守る」「5年後に戻れる」など大うそです。安全問題に口をつぐみ、金もうけの話しかしない小池に「何もわかっていない。こんなことをやったらみんな廃業だ」という怒りが爆発しています。
 闘いはこれからです。追いつめられているのは小池です。小池のやり方を「運動の一歩前進」と言う日本共産党を許さず、中核派こそ築地で働く仲間とともに絶対反対で闘い、豊洲移転=市場の民営化を阻止しましょう。

地下鉄内で「私、中核派です」
 東京 土岐玲子

 5月、地下鉄に乗っていたときのことです。発達障害を取り上げた「NHKあさいち」の出演者の発言に怒り、意見を送信しようとメールを打っていました。
 すると私の前に50歳位の男女が立ち、男性がニュースの解説を始めたのです。そのうち大坂さんのことから、「前進社っていうのは『前進』という新聞を発行しているんだよ」「前進社にはシャッターがあってね」と延々と中の様子などを話し始めたのです。インターネットで流れている情報だと思いましたが、「かれらは学生運動から入ったりしてカンパで生活していて、会社勤めをしたことがない」と言いました。
 私は番組が終わらないうちにメールを送信せねばと焦っていたのですが、彼の間違いが気になり言いました。「あのう、私、先程から話に出ている中核派ですけれど、定年まで勤めました。それにしてもよくご存じですね」と。彼はうれしそうに「私は右翼にも左翼にも通じているんですよ」と言いました。以前、人権センターにかかわっていたとのことです。
 面白いと思ったのは、混んでいる車内で周囲の人たちにも私の言ったことは聞こえていたはずですが、皆、様子が変わらなかったことです。二人をお茶に誘えればよかったのですが、次の用事が迫っていてできなかったのは残念でした。
 自民党本部が燃えた時も、感動した同僚が職場で声をかけてきました。その時「ビラの『中核派』のロゴが大きければ大きいほどいい」と全逓の労働者が言っていたことを思い出します。当時よりはるかに世界革命の現実性が高まっている今日、私たちを知りたいと思う労働者はたくさんいます。『前進』を知らしめようではありませんか!

隣り合わせの『新貧乏物語』
 合同・一般労組全国協事務局長 小泉義秀

 『新貧乏物語 しのび寄る貧困の現場から』(中日新聞社会部編)は、2016年に1年をかけて中日新聞、東京新聞、北陸中日新聞で掲載された「新貧乏物語」をベースに加筆・修正して単行本化された。
 第4部「子どもたちのSOS」の二つの記事と写真に記者の自作自演やねつ造があったとする検証記事が掲載され、担当した記者、編集局長、本社社会部長らが社内処分されたことでも話題を呼んだ。少し話を盛って、締め切りに間に合わせるのに違う写真を使ったようである。しかし、そのことでこの連載全体が否定されたわけではない。本書を読んで受けた衝撃は、東京新聞の連載を読んだ時に勝るとも劣らない。
 連載に携わったのは20〜30代の若い記者ばかりだという。終章は「『新貧乏物語』に込めた思い」であり「取材にあたった記者たちは何を感じ、何を考えたのか」が書かれている。
 第2章「老いて追われる」の初回は、池袋の6畳一間のアパートを2カ月以内に退去するよう管理会社から迫られている67歳の男性の話だ。
 入社5年目の28歳の記者が最初取材に行ってもほとんど話をしてくれなかった。しかし何回か通い、食事に誘って490円の親子丼をおごりながら打ち解けることができたという。男性は「温かい食い物がこんなにうまいなんて」と泣いた。次に訪ねたときは家財道具からテレビがなくなっていた。男性はテレビを売った、なけなしの金で若い記者に牛丼をごちそうしてくれたという。
 「決して他人ごとではない、誰もが隣り合わせの危機」という終章の一節はその通りだと思った。(明石書店/6月30日初版第1刷発行/1600円+税)

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