狭山再審へ高裁包囲デモ 石川さんと連帯 国家犯罪弾劾

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週刊『前進』04頁(2861号04面01)(2017/07/17)


狭山再審へ高裁包囲デモ
 石川さんと連帯 国家犯罪弾劾

(写真 第33次高裁前アピール行動中の石川さん。左の模型はねつ造された万年筆が発見された自宅のカモイ【10日】)

(写真 要請行動の終了後、東京高裁に向け「事実調べ・再審を行え!」とシュプレヒコール)


 「石川一雄さんは無実だ!」「国家権力の犯罪を許さないぞ!」「東京高裁は狭山裁判の再審を行え!」。7月10日正午過ぎ、照りつける日差しの中、怒りのシュプレヒコールが霞が関一帯に響き渡った。全国水平同盟と部落解放東日本共闘会議が呼びかけた東京高裁包囲デモだ。

全国水平同盟の各支部が先頭に立つ

 全国水平同盟は、東京の杉並支部をはじめ大阪の西郡支部と高槻支部、京都の崇仁・東三条支部がそろってのぼりを立て、デモをリードした。解放共闘は、動労千葉・動労水戸に東京各地の労組交流センターが続いた。みな都議選を先頭で闘って自民党を惨敗させた自信と確信に満ちている。
 腐敗した安倍の権力犯罪に対する怒りはますます高まっている。都議選で北島邦彦候補が掲げた「安倍を監獄へ!」のコール、「沖縄闘争で『殺人罪』デッチあげ許すな/大坂正明さんは無実だ」と大書された「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の横断幕に、官庁街を行く労働者の熱い注目が集まった。
 デモ隊の行く手に警視庁の建物が現れた。ここに大坂さんが不当に勾留されている。満身の力を込めてシュプレヒコールをあげた。「大坂さんは無実だ! ただちに釈放しろ!」「大坂さん頑張れ!」。獄中42年の星野文昭さん、指名手配と46年間闘った大坂さん、同じく殺人罪をデッチあげられ54年間不屈に闘う石川一雄さん。この権力犯罪を許してなるものか。
 東京高裁前でデモ隊は、朝から第33次アピール行動に立つ石川さんと合流。「第3次再審闘争に勝利するぞ!」と、ともに闘う決意を高裁にたたきつけた。

「下山鑑定調べろ」と高裁に要請行動

 午後3時には高裁に乗り込み、要請を行った。
 下山鑑定は有罪証拠の万年筆がねつ造されたことをインクの成分を鑑定して暴いた。要請団はこの国家犯罪に怒りをたぎらせ、高裁を徹底的に追及した。「万年筆が被害者のものではないことが科学的に証明された」「インクの違いは当時の検察鑑定でも出ていた。それを10年も隠していたではないか」「下山鑑定が出されてから1年になろうとしている。ただちに調べろ」。さらに、「検察はまだ証拠を隠している。全証拠の開示命令を出せ」「再審を行え」と迫った。
 訟廷管理官は「伝えます」と言うが、裁判長の机にメモを置くだけだ。「時間です」と打ち切ろうとしたところを「裁判長にメモを見せろ」「返事をもらってこい」と迫られ、いたたまれず逃げ出した。不正義極まる国家権力は安倍もろとも打倒する以外ない。

共謀罪を粉砕して改憲阻止の先頭に

 同時刻、4階では警視庁公安部に対する全学連の国賠訴訟が闘われた。都議選で崩壊寸前の危機にある安倍政権は、共謀罪を施行し改憲を前倒しして、朝鮮侵略戦争に突っ込もうとしている。狭山事件が国家犯罪であることを暴いた下山鑑定を武器にした狭山闘争は「安倍を監獄へ」の情勢を切り開く出発点の一つとなった。狭山闘争を1千万人と結合する17―18年改憲阻止決戦として闘い、ゼネスト―革命を実現しよう。

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