韓国・全教組が不屈の闘い 法外労組通知の撤回求め

週刊『前進』02頁(2860号02面03)(2017/07/13)


韓国・全教組が不屈の闘い
 法外労組通知の撤回求め

(写真 ストライキに突入した学校非正規職労働者【手前】とエールを交換する全教組【6月30日 世宗文化会館前】)

(写真 青瓦台前で「法外労組撤回」を掲げて座り込む全教組。後列右から3人目が全教組委員長【7月4日 ソウル】)


 「すべての労働者が民主労総と一緒に、社会的ゼネストで自分の人生と現場、世界を変えよう!」(民主労総・大会宣言)と闘われた6・30社会的ゼネスト。全国教職員労働組合(全教組)は、「法外労組撤回! 労働3権獲得!」のスローガンを高々と掲げて参加した。大会で宣言された「今すぐ! 労組に加入して自由に労働組合活動をすることができる権利をすべての労働者に!」は、全教組の絶対的な要求だ。
 87年春、学生たちが死を賭して民主化闘争に立ち上がる中、子どもたちを死なせるわけにはいかないと教員たちが大挙して街頭に飛び出した。闘いは労働者大闘争へと燃え広がり、この中から89年、全教組が生まれる。99年、金大中政権下で合法化をかちとったが、パククネ政権下で解雇者を組合員とする労働組合は認められないと法外労組とされた(現在、解職者57人)。以来、パククネ政権退陣へ、全教組はろうそく集会の先頭で闘ってきた。
 パククネを罷免(ひめん)し、獄中にたたきこんだろうそく集会の中から生まれたムンジェイン(文在寅)政権だが、全教組、公務員労組などの法外労組問題を解決するとした大統領選挙の公約はいまだ果たされず、最高裁判決を見てからと「解決」を引き延ばしている。全教組は、最高裁判決など期待できないと猛然と闘っている。
 「6・30社会的ゼネストは、労組活動をする権利が統一課題として掲げられました。学校非正規職労働者のゼネストに連帯し、私たちも6・30社会的ゼネストに労組活動をする権利という統一課題で年休闘争で参加しました」と全教組ソウル支部のキムヘジョン支部長は語った。
 全教組は当日、本大会に先立って光化門広場に面した世宗(セジョン)文化会館の階段広場で「法外労組撤回! 労働3権獲得! 教師決意大会」を開いた。その前をストライキに突入した公共運輸労組全国教育公務職本部の労働者が長蛇のデモで結集し、全教組とエールを交換。どの顔も晴れやかに輝いている。
 全教組はすでに5月末から光化門前にテントを設け徹夜籠城(ろうじょう)を続けている。籠城36日目の7月3日、全教組中央執行委員約20人が光化門広場で記者会見を行い、▽全教組法外労組通知撤回▽教師の労働3権保障▽教員労組法改正▽労組活動の権利保障などを要求し、「三千拝」に突入した。14日までの平日10日間、中執がおのおの1日300回、合計「三千拝」を行う。
 同時に青瓦台(大統領府)前での座り込みなど、強力な闘いを繰り広げる。
 チョチャンイク全教組委員長は記者会見で「積弊清算を要求して燃え上がったろうそく民主主義広場の願いを込めて、全教組が教育積弊1号の全教組弾圧を直接解決する」と、労組合法化への決意を語った。

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三千拝 要求を唱えひざまずいて礼をする五体倒地を3千回繰り返す苦行。

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