日教組定期大会へ向け訴える 団結破壊の「働き方改革」粉砕し改憲阻止・安倍打倒に総決起を
週刊『前進』02頁(2860号02面02)(2017/07/13)
日教組定期大会へ向け訴える
団結破壊の「働き方改革」粉砕し改憲阻止・安倍打倒に総決起を
都議選では「安倍を監獄へ!」という怒りで自民党を歴史的惨敗に追い込んだ。森友・加計疑獄と共謀罪の強行成立、2018年改憲と朝鮮戦争・核戦争への突進、権力犯罪にまみれ教育も私物化してきた安倍を倒す先頭に今こそ教育労働者が立とう。安倍を倒す力は、韓国でパククネを倒したようなゼネストにある。7月15~16日の日教組第106回定期大会をゼネストを現場から組織する出発点にし、改憲粉砕・朝鮮戦争阻止の決戦に突入しよう。
「多忙化解消」口実に大合理化を狙う
教育労働者の長時間・過重労働はもはや限界を超えている。日教組本部は「学校現場にも『働き方改革』の風を!」とキャンペーンを始め、安倍「働き方改革」を推進している。だがその狙いは、8時間労働法制解体と総非正規職化・「解雇の自由」化、労組破壊だ。日教組本部は「労基法改正は、長時間労働解消の絶好の機会。給特法の廃止をふくむ見直しの検討が必要」とまったく転倒した主張をし、労基法解体の先兵になっている。政労使で「過労死ライン」を超える残業時間「上限100時間未満」を合意したことは許しがたい裏切りだ。
さらに日教組本部は安倍政権と一体となって「学校業務の適正化」を叫び、学校版「働き方改革」=「チーム学校」を推進している。これは教育業務を細分化し、それぞれを部活動指導員やスクールカウンセラー、ICT(情報通信技術)支援員などの非正規職に置き換えていくとともに、管理職の育成や学校事務の共同実施で学校管理体制を強化するものだ。JRの外注化・分社化と同一の考え方である。
その本質は労働の分断を通した労働者の団結破壊にあり、評価制度の徹底と総非正規職化を狙う大合理化攻撃だ。そして教員にひたすら「グローバル人材育成」という1%のための教育と戦争教育を担わせる。
日教組本部は、正規職の不足に対しては非正規職の配置で応じてきた。非正規公務員に1カ月の試用期間を設け評価制度で解雇する地公法改悪も「期末手当が支給される」と評価し、非正規解雇も容認だ。評価制度についても〝公明正大な制度に〟と提案している。これこそ「参加・提言・改革」路線の屈服と裏切りの姿だ。国鉄分割・民営化反対闘争30年の地平に立って日教組本部・連合労働運動を打倒し、「働き方改革」を粉砕しよう。
現場にこそ闘う力評価制度反対を!
現場にこそ闘う力がある。この現場の団結に安倍や下村博文元文科相は追い詰められ、腐敗の限りが暴かれた。安倍を支える腐った労組幹部をぶっとばし安倍打倒へ総決起しよう。評価制度絶対反対、非正規職撤廃、非正規解雇を許さない闘いで職場から戦争を止める団結をつくり出そう。新自由主義社会の矛盾は学校現場にもあらゆる形で噴出している。「学級崩壊」もその一つだ。こうした困難に直面する教職員に対し、教委や管理職は個人の「能力と成果」の問題にして自己責任にし、パワハラで解雇に追い込む。あるいは病気や死にいたるまで働かせる。評価制度は「能力と成果」で労働者を分断し解雇する攻撃だ。
現場は、評価制度で自らの労働を値踏みされ誇りを奪われることに深く怒っている。この怒りと結びつき、職場で起きる成果主義・能力主義、非正規解雇に対する労働組合の具体的闘いとして実践した時、評価制度を粉砕し正規・非正規の団結を生み出すことが必ずできる。これこそゼネストを組織し、「教え子を戦場に送らない」闘いだ。
労働組合の団結がなければ、「子どものため」という口実で無限に責任と労働を課される。団結破壊こそが過重労働と教育破壊の根本原因である。労働組合のもとに団結し、教育労働を奪還しよう! 今こそストライキで闘う日教組を職場からよみがえらせよう。