安倍の別動隊・小池倒せ 築地廃止・都庁解雇許すな
安倍の別動隊・小池倒せ
築地廃止・都庁解雇許すな
小池百合子都知事は5日放送のNHK番組で「安倍政権との連携は必要」「北朝鮮問題も日米関係も大変な時期にあるので安倍総理にはしっかりと国政を担っていただきたい」と語った。戦争・改憲推進の宣言だ。都議選で自民党を歴史的な惨敗にたたき込んだ「安倍を監獄へ」の怒りはただちに安倍政権の別動隊、小池知事に向かう。まやかしをもって都議会の議席をかすめとった小池知事に対して築地、都営交通、都庁解雇を焦点に絶対反対の闘いが巻き起こっている。
全組合員の前で移転の説明しろ
小池知事は6月20日、「無害化できていないが豊洲市場に移転し、築地はオリンピック用道路を通して駐車場にし5年後をめどに再開発する」方針を示した。これに対し29日、築地市場の水産仲卸(なかおろし)業者でつくる東京魚市場卸協同組合(東卸)は「方針は受け入れていない」「550人の全組合員の前で説明してほしい」と求めた。当然のことだ。
「築地女将(おかみ)さんの会」の女性は「豊洲移転の実態が築地市場の破壊以外の何ものでもないことがわかった」「5年後まで店を維持できるかどうか。結局、零細業者は潰れてもいいと考えている」と語った。青果業者も「病院、学校などの給食の納入業者がこのまま豊洲に行くなら首切るよと言われている」と述べている。豊洲移転は仲卸など築地の業者を倒産に追い込み、解雇に直結する。食の安全も崩壊する。
6月9日閣議決定の未来投資戦略(成長戦略)は、公共施設運営の民間原理導入とともに、農林水産物の中間流通の再編、卸売市場法の抜本改定をうたった。小池知事はその先導役として、豊洲移転を機に全中央卸売市場(東京都11市場、全国63市場)の解体・民営化に突進しようとしている。すべてを金もうけのために使うということだ。
30日の会見で小池知事は「市場のあり方は築地、豊洲のみならず全国的に物流の変化に伴って位置付けも変わる」と述べた。大阪府市の卸売市場民営化にかかわった上山信一・東京都特別顧問は築地でのPFI(民間資金活用)導入を主張し、豊洲は「物流倉庫や冷凍冷蔵庫に転用すればいい」と述べた。すでにスーパーを傘下に収めたアマゾンによる生鮮食品流通の大再編・独占支配の動きが公然化している。そこにはセリや中小零細業者の存続の余地はない。築地市場の業者・労働者の絶対反対の闘いは必ずや巻き起こる。
都営とメトロの統合民営化阻め
小池都知事による丸ごと民営化・労組破壊との激突はこれから本格化する。焦点は都営交通民営化・東交(東京交通労組)破壊との闘いである。
小池知事は6月30日、都営地下鉄と東京メトロ(株は国が53・4%、都が46・6%保有)の一体化について、勉強会を重ねていると公言した。東京メトロと都営地下鉄の一体化とは民営化そのものだ。
来年4月から大阪市営交通は株式会社・子会社に移され、賃下げと人員削減を強いられてきた職員は全員解雇。新会社採用時には従来の労使協定や雇用慣行は破棄され、賃金も雇用も人事評価制度を軸に一変する。人件費削減と半数を非正規職にすることが明記されている。国鉄分割・民営化以上のすさまじい団結破壊だ。交通の社会的使命は放棄され資本の利潤追求の観点から組み替えられる。
朝鮮戦争と改憲のために東交・都労連を破壊することが安倍・小池の至上命題となっている。東交は歴史的な転換と飛躍の時を迎えた。大交(大阪交通労組)執行部のように民営化に全面協力して団結破壊に手を貸すのか、それとも動労千葉のように団結して絶対反対で闘いぬくのか。「大交のようにはならない」「民営化されても雇用・賃金は守られた」などと大うそをつく東交本部の裏切りを許してはならない。現場組合員の決起と団結で、東交をストライキで闘う労働組合としてよみがえらせよう。
さらに都庁レストラン非正規職解雇を許さない闘いが燃え広がっている。7月4日、東京西部ユニオン組合員で被曝と帰還の強制に反対して闘うシングルマザーの柿沼庸子さんの不当解雇に対する不当労働行為救済の申し立てを東京都労働委員会が受理した。解雇の下手人、小池知事を引きずり出す団交が取り組まれ、都労委闘争が本格的に始まる。それは動労東京八潮支部、東交の闘いと一体だ。
小池の働き方改革と激突し東京の労働運動の再生へ進撃が始まっている。小池はITでの「テレワーク」の推進で、8時間労働制の解体とともに「フリーランサー」と称する個人請負契約による「雇用でない働き方」を広め、労働基準法・労働組合法適用外の労働者を大量につくり出そうとしている。韓国・民主労総の6・30非正規職ゼネストに決起した公共部門5万7千人の闘いに続き、民営化阻止・非正規職撤廃を闘おう。安倍・小池を倒そう。