労働現場から 戦争を職場から止めよう 現場は都営交通民営化絶対反対を求めている
週刊『前進』02頁(2854号02面03)(2017/06/22)
労働現場から
戦争を職場から止めよう
現場は都営交通民営化絶対反対を求めている
解雇攻撃許すな
小池都知事による東京都丸ごと民営化が開始されています。市場、保育、都営交通、すべてを民営化して労働組合=都労連を解体する攻撃です。その中で、都庁議事堂レストラン解雇撤回の闘いが決定的になっています。都労連はかつて国鉄1047名解雇撤回闘争の最大の支援勢力でした。労組指導部が4・9政治和解で闘いの旗を降ろして解雇撤回を投げ捨てても、現場には本気で解雇に怒り、この闘いを下から支えてきた誇りある労働者が大勢います。だからこそ「解雇撤回」の闘いは必ず現場労働者の怒りを呼び覚まし、東交をはじめ、自らの職場の外注化・非正規化と闘う力となるはずです。東交定期大会での民営化を問う発言から、議論が開始されました。小池が前大阪市長・橋下のブレーンだった上山信一を都政改革本部・特別顧問に据え、民営化の意思をむき出しにしていることに対して、現場の労働者は民営化絶対反対の闘いを求めているのです。
本部は「大阪のようにはならない」「提案されたら闘う」と言います。大阪市営バスで「転籍を希望する職員は全員採用」されるとして「民営化されても影響はない」という方向にもっていこうとさえしています。
しかし、大阪市では民営化が決まる以前に大阪交通労組と当局の労使合意により賃金が繰り返し下げられ、200人以上が何らかの形で退職に追い込まれています。国鉄分割・民営化がそうであったように、民営化はまぎれもなく労働者への解雇攻撃です。それを労働組合が屈服して容認することを絶対に許してはなりません。東交で言えば、外注化・非正規化と闘わない時点で、すでに民営化は始まっているのです。この現実を暴き、職場の中に民営化絶対反対の怒りをつくりだしていくことが必要です。
戦争協力拒否を
自治体、交通労働者を動員しての戦争キャンペーンが始まっています。4月29日に北朝鮮のミサイル発射について東京メトロが地下鉄の駅、車内で放送する様子が報道されました。Jアラート(全国瞬時警報システム)を使ってすべての自治体、交通機関に同様の対応が強制されようとしています。政府は6月9日にJアラートの運用について、「最初の発射情報とともに『頑丈な建物や地下に避難してください』と即座に呼びかける」と変更すると発表しました。もはや戦時中の空襲警報そのものです。戦争をあおって「国民の安全のためなら権利を制限することも必要」などと言って共謀罪制定、改憲に突き進むなど、絶対に許すことはできません。労働者の権利を奪い、一握りの資本、権力者のために労働者を殺し合わせることこそ戦争の目的です。そのために戦争に反対する労働組合をたたきつぶそうとしているのです。共謀罪も民営化も一体の攻撃です。職場から戦争協力拒否ではね返していきましょう。
職場では一人の決起が情勢を変えます。全政党が小池与党になった今、「国際連帯とゼネストで戦争を止めよう! 新しい労働者の政党をつくろう!」と訴える北島くにひこさんの存在が日々際立っています。北島くにひこさんを先頭に、戦争と民営化への怒りを全労働者のものにして都議選に勝利しましょう。
(東交労働者・張本拓哉)