あなたも行動しよう 社会を変えるのは私たち

週刊『前進』02頁(2852号02面03)(2017/06/15)


あなたも行動しよう
 社会を変えるのは私たち


都立西高校出身 京都大学在学
 黒川結希

 あなたにとって今の日本社会はどんな社会ですか。完璧(かんぺき)な社会だと言う人はいないと思います。学校や親から管理されること、大学受験や就活での競争、将来の職場環境への不安...、あちこちで生きにくさを感じる社会だと思います。あなたはその中で自力で生きなければならないとか、うまくやれない自分はダメだとか思っているかもしれません。
 でもそれは百パーセント間違っています。あなたは何も悪くない。生きにくさを感じさせる社会とかシステムとか法律が間違っているのです。
 そうは言っても社会は簡単には変わらないと思うかもしれません。選挙では何も変わらない、政治家は私たちの幸せを考えてはくれない。でも「政治をする」とか「社会を変える」ってことは選挙だけにはとどまりません。第2次世界大戦下の日本では、「贅沢(ぜいたく)は敵だ」と言って、着るものや食べるものなど生活のすべてが統制され、「政治」利用されていました。それは裏を返せば、私たちの生活の中にこそ「政治」が溢(あふ)れているということです。
 あなたのバイト先、職場、高校、キャンパス、家庭...、そのすべてが今の日本社会を作っている要素であり、選挙だけではなく、これらも「政治」の現場です。そしてそこでは政治家ではなくてあなたが自分で行動することができます。
 もちろんどの現場にもあらかじめ決められたルールや方向性があり、簡単には変わらないかもしれません。でもそれらは不変のものでも絶対のものでも完璧なものでもありません。あらゆるシステムもルールも、人がよりよい生活を送るために作り替えてよいのです。
 そしてこの現場を通して自分が日本社会を作っていくのだという気概と誇りと仲間がいれば、意外と社会は根本から変わっていきます。
 大学の学費が高い、排他主義、朝鮮半島情勢の緊迫、世の中に溢れる性暴力、非正規雇用、ブラック企業...、やだなと思ったことは一緒に足元から変えていきましょう。私たち若者が次の社会を作っていく主役なのですから。

このエントリーをはてなブックマークに追加