加計学園疑獄 政権ぐるみの権力犯罪 安倍をただちに監獄へ

週刊『前進』04頁(2851号03面01)(2017/06/12)


加計学園疑獄
 政権ぐるみの権力犯罪
 安倍をただちに監獄へ


 加計学園疑獄は政権総ぐるみの前代未聞の権力犯罪である。韓国では労働者を非正規職にたたきこみ、腐敗と汚職にまみれたパククネ大統領が労働者階級人民の闘いで打倒・拘束された。安倍の犯罪はそれ以上である! 安倍を監獄にたたきこめ! 共謀罪と治安弾圧、戦争・改憲に突進する安倍政権を打倒しよう。

権力を私物化し罪証隠滅を図る

 内閣府が昨年9月ごろ、文科省に獣医学部認可を求めた際に文科省内で作られた文書には「総理のご意向」「これは官邸の最高レベルが言っていること」とある。前川喜平・前文部科学事務次官が文書の存在を認めるとともに「極めて薄弱な根拠のもとに規制緩和が行われた」と語った。
 さらに加計学園理事で内閣官房参与だった木曽功が昨年8月、前川前次官に会い、口利きをしたことも暴かれた。木曽は文科官僚出身で、JR東日本顧問を経て第2次安倍内閣の内閣官房参与に就任。その在任中に加計学園系列の千葉科学大学長となった。これ自体が、とんでもない事実だ。
 昨年9月上旬には和泉洋人・首相補佐官が「総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う」と前川に学部新設を求めた。そして、11月に安倍が議長を務める国家戦略特区諮問会議が獣医学部新設を認める方針を出した。
 安倍を先頭とした官邸が文科省の大学認可の審査に介入し、加計学園の獣医学部新設を認めるよう権力を乱用して圧力をかけたことは明白だ。安倍はうろたえながら「印象操作だ」と叫び、文書の再調査すら拒否し、罪証隠滅を図っている。とうてい許せない。安倍も菅も全員、監獄にたたきこまなければならない!

国家戦略特区の腐りきった正体

 明らかになったことは、安倍政権が目玉とする国家戦略特区の腐りきった正体である。国家戦略特区とは民営化・規制緩和と戦争国家化の攻撃の極致である。「岩盤規制を打破するためのドリル」と位置づけられ、「アベノミクス」の柱として導入された(14年に6地域が認定され、その後10地域まで拡大)。区域内では憲法や労働基準法などあらゆる規制が取り払われ、資本の参入と無制限の搾取を認めるものだ。「医療」「農業」「教育」「雇用」を「岩盤規制」とし、その分野で全面的な規制緩和・撤廃を狙っている。
 その階級的狙いは、労働運動を絶滅して国鉄分割・民営化以降も崩せなかった階級的力関係を転覆することである。それは現在、JRを先兵に進められている「第2の分割・民営化」を全社会化するものである。この国家戦略特区のもとで安倍につながる者どもが膨大な利権を得る一方で、衰退にあえぐ自治体財政をとことん食い物にしようとしているのである。
 国家戦略特区を、安倍とタッグを組んで推進しているのが小池百合子・東京都知事である。小池は国家戦略特区のもとで労働法制をはじめとする資本の搾取に対する規制を取り払い、東京で実現したことを全国に拡大しようとしている。

安倍と同じ攻撃を推進する小池

 小池自身が代表に就いた「都民ファーストの会」は、その綱領で「世界の基準で東京を見つめ直し、規制を打破します」「働き方改革を推進」と言っている。なんと言おうと、都庁議事堂レストランで働く非正規の女性労働者の解雇の中に小池の正体は明らかだ。職場で署名を集めることが解雇の理由になるとはどういうことか! 小池知事がめざす「世界の基準」「働き方改革」なるものの現実はこういうことだ。
 小池知事は都の職員に変形労働時間制とフレックスタイム制などを導入することを打ち出している。8時間労働制解体であり、残業をしても超過勤務手当をゼロにする攻撃である。残業時間を月100時間まで認める安倍「働き方改革」とともに、過労死を強制するものである。そして保育の民営化・規制緩和と都営地下鉄民営化をはじめ、東京都丸ごと民営化し都労連を破壊することを狙っている。小池知事は国家戦略特区、戦争国家化と民営化を中心とする安倍政権の政策を率先して実行しており、同じ穴のむじなだ。
 今次都議選闘争は「安倍・小池打倒」を全都で訴え、ゼネストを組織化する決戦である。パククネを打倒・拘束した韓国・民主労総の闘いに続こう。労働運動再生の先頭に立つ北島くにひこさんを押したて、都議選勝利をもぎりとろう。
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