労働者の力への自信に満ち 団結を固める八潮支部

週刊『前進』04頁(2851号02面03)(2017/06/12)


労働者の力への自信に満ち
 団結を固める八潮支部


 動労東京交通機械サービス八潮支部は昨年12月、職場の過半数を超える労働者を組織して結成された。「清掃労働者など代わりはいくらでもいる」という資本の傲慢(ごうまん)な態度への怒りから、組合員が組合員を組織する過程が始まり支部結成に結実した。
 組合員が働く交通機械サービス八潮事業所は、東京臨海高速鉄道の車両検修部門を請け負うJR東日本テクノロジーの2次下請けで、車両清掃の業務を行っている。JR東日本テクノロジーはJR東日本が設立した車両検修の専門子会社で、東京総合車両センター(旧大井工場)などで主な業務を行っている。交通機械サービスの本社は東京総合車両センター内にある。
 東京臨海高速鉄道は大崎―新木場間のりんかい線を運営するが、その株式の91・32%を東京都が出資している。JR東日本も同社の株主だ。
 八潮支部は36協定締結権を握った。しかし、八潮事業所の36協定は2カ月以上も未締結状態にある。不可避に発生する残業を36協定も結ばず労働者に強いることは、明白な違法行為だ。しかも交通機械サービスは、6月1日付で大井工場の本社から4人を八潮事業所に「副所長」として送り込んだ。その目的は、八潮事業所の人員を増やすことで、八潮支部が職場を支配している状態を覆すことにある。あからさまな不当労働行為だ。
 職場では人員が不足し、特に深夜勤務は体を壊すような強労働になっている。にもかかわらず、本社から送り込まれた「副所長」たちは夜勤には就かない。これに対する組合員の怒りも強い。
 交通機械サービスの労働時間管理はでたらめだ。深夜の労働時間を実際より少なく計算することで深夜勤務手当を削減された労働者もいる。午前2時から5時までは仮眠時間とされて労働時間から除外されているが、その時間帯でも電話で仕事を指示されることがある。これは当然、労働時間として扱われるべきだ。しかも、元請けのJR東日本テクノロジーが直接に電話で労働者に指示を出している。まさに偽装請負だ。
 資本はすさまじい低賃金を強制した上、さらに労働時間もごまかして労働者からかすめとっている。だが、この現実との闘いを開始した組合員は、「職場を動かしているのはおれたちだ」という自信に満ち、「ストで労働者の力を見せつける」という決意のもと、創意工夫を凝らして資本と闘い団結を固めている。「ゼネスト情勢は職場にある」ことを示しているのが八潮支部の闘いだ。
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